西川美和監督の「すばららしき世界」を観ました。
人生の大半を裏社会と刑務所で過ごしてきたの男の、
一般社会への復帰に、どんな暮らしにくさやタイトル
通りのすばらしさが待っているのか、丁寧に、そして
生々しく描いた傑作だと思いました。
最後の服役の原因となった殺人については、服役中
も一貫して間違ったことをしたとは思っていない男。
粗野で凶暴だけど、純粋でまっすぐな男。
そんな難しい役どころの主人公三上を演じたのは、もう
大好きな役者さん役所広司です。
映画全編を通じて、西川監督と役所さんの信頼関係が
深く感じ取れる濃密な人間ドラマに仕上っています。
共演は、この男のの社会復帰を番組にしようとカメラを回し
続けるディレクター役に、こちらも大好きな仲野太賀くん。
中でも主人公が暮らす町の町内会長役、六角精児さんの
普通さや本当のやさしさが心にしみました。
秋の夜長に、間違いなくお勧めです!