熱海の土石流災害の続報です。

前回のブログ「熱海土石流は本当に天災?」にも書きましたが、

実は相当ヤバい面々が絡んでいるとの話があります。

 

今回は、今問題になっている残土処理業者による不当な行為

(産業廃棄物の不法投棄もあったとか・・・)だけを責任追及すれば

済む話なのか?ということについて、ちょっと調べてみましょう。

今回参考にした資料は、地盤調査最大手のジャパンホームシールド

による調査報告書です。

同社では、この度の木土石流災害につき、地形や地質・GIS(地理

情報システム)などの情報を収集分析し、災害の原因と今後の

行動指針をまとめました。

 

中でも興味深い資料は、同社が伊豆攅竹の崩落斜面の様子を、

新旧の航空写真で比較し、等高線と土地利用の関係を分析した

ものです。

 

旧航空写真では、等高線と同地区の土地の形状が当然ながら

ほぼ一致しています。

 

しかし新しい航空写真には、崩落した現場のすぐ隣に別荘地が造成

されていたり、ソーラーパネル設置用の敷地が造成されています。

等高線と土地の高低などの形状に齟齬が生じていることがわかります。

 

谷が埋められれば、これまで地表を流れていた水は当然地中を流れるか

蓄えられてしまいます。

狭い区域でこれだけ多くの区画形質の変更があったのに、排水に関する

検討がされていなかったということが、一番の問題なのではないでしょうか?

 

水は低い所へ向かって流れる。をんなことは幼稚園児でも知ってる話です。

流れた水はどこへいくのか?

その流れた先で何かが起きた場合、誰が責任を取るのか?

シンプルだけど、難しい問題です。