う~ん。
ヘッドとボールがインパクトした時の衝撃をグリップエンドを握った腕(力)が「耐えること」(=その衝撃や反力に抵抗すること)が、ボールに力を加えるかどうか?
シャフトが剛体であれば、確かに「力」は時間遅れなく伝わるのでその時にグリップをぐっと握って、ヘッドが後ろに行かないように支えてあげれば、その分の力がボールに伝わって、ボール初速は上がるかもしれません。
でも、、。
シャフトは弾性体です。特に一瞬(0.0005秒)のインパクトの瞬間に、500kg ~ 1トンの衝撃力がボールに与えられるわけですよねえ。
500kg ~ 1トンの衝撃力の 99.9%(?) はヘッドとヘッドの周辺(10cmぐらい?)のシャフトの質量が持つ運動エネルギーでしょう。
グリップエンドにあるもの(シャフトのグリップエンド周辺の質量、腕の質量、体重)は、そのボールを飛ばす衝撃力にはなんの関与もしていないと思います。
念のため、衝撃がシャフトを伝わる速度を計算してみました。
ゴルおやさんへのコメントに書きました。(一部訂正)
衝撃がたわみの波として伝わるとして、シャフトの固有振動数と波長から計算した「波」の伝達スピードは下記の様になります。
波の速度 v = f * l です。
f:周波数 (Hz)、l: 波長(m)
ドライバーの固有振動数は280cpm ぐらいですから、280 / 60 = 4.67 Hz
ドライバーの固有振動数の波長はドライバーの長さだと思うので 45インチであれば、45 * 25.4 mm / 1000 = 1.143m // 1インチ = 25.4mm に訂正済。
v = 4.67 * 1.143 = 5.34m/s
インパクトの時間は 0.0005 sec, この間にヘッドのところの衝撃がシャフトを伝わる距離は 0.0005 * 5.34 = 0.00267m
0.3センチぐらい。
ヘッドでの衝撃がグリップ端に伝わるのに 1.143 / 5.34 = 0.214 秒かかります。( これ、結局1周期です。)
ボール初速が 60m/s とすると、グリップに(たわみの波として)衝撃が伝わった頃には、60 * 0.214 = 12.8m 先を飛んでます。
上記の計算は、シャフト全体を波長とする波(要するにシャフトの固有振動)の話です。
この想定が正しいかどうか、よくわかりませんが、「たわみの伝搬」と考えたら、伝搬速度は速くても、この10倍とかだとおもいます。
一方で、ゴルおやさんが書かれているように、衝撃波が物質の中を進むスピードはもっと速いです。
シャフトの中の衝撃波(つまり音)が伝わる速度が明確に書かれている資料がなかったんですが、鋼鉄(だと思う)の中の衝撃波のスピードがありました。
https://www.mech-da.co.jp/services/files/MNL/MechNewsLetter2003-2.pdf
誰かの論文です。
縦波(長手方向の振動)の伝搬速度: 5100m/s
横波(横方向の振動)の伝搬速度: 3200m/s
インパクトの衝撃は、シャフトの横方向なので、考慮すべき衝撃波は横波です。
仮に、シャフトが鋼鉄でできているとして、この横波の衝撃波(音)が、クラブヘッドからグリップエンドに伝わるのにかかる時間は、1.143m ÷ 3200 = 0.00036秒。その瞬間に手がグリップエンドに衝撃を与え返したとして(そんなことできんけど。笑)、そのかめはめ波(?)がヘッドに伝わるまで、同じ時間かかるので、衝撃波を受けてやり返して作用するまでの時間は、0.00036 * 2 = 0.00072秒!
あれ? ボールのインパクト時間って、0.0005秒でしたよね?
もし、かめはめ波を打てても、ボールはすでにヘッドを離れちゃってますけど?
中空カーボン(シャフト)の横波の伝搬速度は(おそらく)鋼鉄より遅いので、多分もっと時間がかかると思います。
そもそも、インパクトの衝撃波が手に伝わったとして、それに耐える必要も、支える必要もないと思います。
衝撃波を打ち返すこともできんし。衝撃波も「波」なので、それに何か力を加えたとしても、大元の衝撃源(音源)に作用することはできないでしょう。
別に見つけた資料。
https://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/kichu/experiment/theory/yokodenpan.html
シャフトの T[ニュートン] と d[kg/m]が分かれば、たわみ(?)の伝搬スピードが計算できるんですけど、、。
dはだいたいわかるけど、Tがわからん、、、。
(>_<)
だれか、計算して~~~!!
うぢまっちゃさ~~ん! カムバッ~~~ク!!!笑。
いずれにせよ、インパクトの瞬間に意味のある(ボール初速に寄与する)のは、ヘッドスピードとヘッド&ヘッド周辺の質量のみだと思います。
シャフトが剛体であれば、ゴルおやさんの言われる様にインパクトの瞬間に重心を支点にして手にトルクがかかって、それに対抗して力を発揮してボールに追加の初速を与えることが可能ですが、シャフトが弾性体である場合は、いきなり手にトルクがかかることはなく、まずヘッド周辺のシャフトがたわんで、そのたわみが上の図の様に伝播していきます。
手に届いた頃には既にボールは発射されちゃってますので、手がボールに力を与えることはできません。インパクトの時間が短すぎるので。
静的に(遅くてよければ)弾性体経由でシャフトの先っぽに力を加えることは可能ですが。
繰り返します。
シャフトは弾性体です。
手で抑えれば曲げられるぐらい柔らかいです。
そこにシャフトの軸と垂直方向にかかった衝撃は、グリップエンド側にはダイレクトには伝わりません。
車の足回りと一緒です。
車体とタイヤの間にはスプリングが配置されています。
段差でガツンと来ても、スプリングがあるのでその衝撃は車体には伝わらず、遅れて、ボヨヨーンと「揺れ」が来るだけです。
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