〝内憂外患〟
外は敵だらけ、身内を振り返ると、頑固、あきらめ、自分勝手、弱者同士の妙な連帯感、そんなものが蔓延して、ここというときに、身内であるはずの部下が思うように動かない。
このブログを読んでいただいている経営者の方々は、誰しも、そんな経験をしたことがあるのではないでしょか?
桜井さん(この後は、桜井監督といいます。)が、ホンダF1の総監督を引き受けたとき、チームはまさにそのような状況だったようです。
なにしろ、ホンダがF1に参戦した83年には、当時のホンダの社長が陣頭指揮をとっていたにもかかわらず、一勝もすることができなかったチームです。
社長まで入っても負けた。
これ以上は、負けて当然。
そんなムードに停滞するチームを、84年のシーズン途中からまかされたんです。
そのチームを、桜井監督が、オリジナリティある戦略と、強いリーダーシップによって、チームを鼓舞して、もう一度戦う集団に変えていったお話は、我々経営者にとって大変役立つ内容がいっぱいでした。
桜井監督は、チームを率いるのに、非常にシンプルでパワフルなリーダーシップの法則を持っているように思いました。
その法則とは
○ 部下とは、あらゆることを共有する。
○ 情報や課題だけでなく、夢も。文字通り全てを共有する。
○ 夢とは、なぜその仕事を部下一人一人がしているのか?その理由を与えてあげることである。
○ ほんの短い人生で、人は生きる意味を探している。宇宙から見れば、本当にちっぽけなミクロの存在である自分が、仕事を通じることで、マクロな存在である社会や人類や地球とつながるということを理解してもらう。
○ そうして、生きた証、生きた意味を仕事から与えられることを理解したとき、部下にとって、仕事は自分のものになる。つまり、仕事を超える ことになる。
そしてこれは、僕らが心がければ、誰でもできそうなことで、そして、強い言葉です。
(撮影/桜井さんオフィス近くから見える景色)
〝部下に一生の思い出を与えられれば、それが立派なマネジメントであり、リーダーシップである〟
どうですか?
ちょっと抽象的すぎますか?
それとも、心に響くものがありましたか?
春日原森
P.S. 次回は読者プレゼントですよ!桜井さんから頂いてきたものがありますので。お楽しみに。
