ご紹介してみたいと思います。
Grand prix d'horlogerie de Geneve(グラン・プリ・ドオロロジェリー・ドゥ・ジュネーヴ)とは、
その年に発表された時計を総括し、様々なジャンル毎に賞が与えられるというもので、
ジュネーヴ、あるいはスイスをはじめとする時計業界の人たちが集まる1年の集大成のようなイベントです。
今年で6回目を迎えましたが、年々知名度が上がり、恒例行事として浸透してきているような感じです。
縁があって、私自身は4回目の見学になりましたが、雑誌で見かけるカリスマ社長や独立時計師、
あるいは、洗練された着こなしの高級時計店の方々の姿を見るのもなかなか楽しいものです。

(Grand theatre/グラン・テアトル : 大劇場)
会場は過去6年とも、オペラやコンサートなどで利用される劇場ですが、
このときばかりはプロジェクターで外観が華やかに彩られていました。
栄誉ある最優秀時計賞は、
「Prix d'Aiguille d'Or」(金の針賞)と呼ばれますが、
第1回目の2001年から歴代の受賞メーカー・モデルを挙げてみると、
2001 ヴァシュロン・コンスタンタン 「Lady Kalla」
2002 パテック・フィリップ 「Ciel lune」(セレスティアル)
2003 パテック・フィリップ 「Ref.5101 10 jours tourbillon」(10日巻トゥールビヨン)
2004 F.P.ジュルヌ 「Tourbillon Souverain a seconde morte」
2005 ヴァシュロン・コンスタンタン 「Tour de l'ile」
という、顔ぶれです。
それぞれその年の話題を集めた時計だったことは記憶に新しいところではないでしょうか。
2006年の今年は、全11部門に受賞メーカー・モデルがありました。
先に結果から書き出してみますと、
1・ 女性用時計賞 パテック・フィリップ 「Gondolo」(ゴンドーロ・ジェンマ)
2・ 男性用時計賞 ロジェ・デュブイ 「エクスキャリバー」
3・ スポーツ時計賞 タグ・ホイヤー 「Carrera Cal.360」
4・ 薄型時計賞 ショパール 「L.U.C. Extra Plate」
5・ 宝飾時計賞 ピアジェ 「Limelight party」
6・ デザイン部門 カルティエ 「サントス」
7・ 複雑時計賞 H.モーゼル 「Moser パーぺチュアル1」
8・ エレクトロニック セイコー 「The electronic inc. watch」(スペクトラム)
9・ 時計広告賞 ブレゲ 「クラシック 5177」
10・審査員特別賞(準グランプリ)
ランゲ&ゾーネ 「ターボグラフ・プール・ル・メリット」
、、、そして、金の針賞(グランプリ)は、

F.P.ジュルヌ : Sonnerie Souveraine(ソヌリ・スヴレンヌ)でした。

舞台のスクリーンには文字盤、ケース、シースルーバック、
そして複雑で見事なムーブメントの展開図やらが映し出されて
来場者をうならせていました。

(F.P.ジュルヌ本人によるスピーチと副賞の授与 : 私の席は舞台からずいぶん離れていました・・・)
F.P.ジュルヌは2004年に続くグランプリ獲得で、
パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンと共に、2回目の受賞となりました。
また、
2002年 審査員特別賞 「オクタ・Calandrier」
2003年 男性用時計賞 「オクタ・Lune」
2005年 男性用時計賞 「クロノメートル・スヴラン」
とあわせて5年連続の受賞ということになりました。
現代における最高の時計師の一人である、F.P.ジュルヌ氏の実力、才能を
感じないわけにはいきません。
さて、今回一番最初に発表があったのは、Prix de la montre damme(女性用時計賞)でしたが、
受賞した時計は舞台左右にあるスクリーンに映し出されます。

(Prix de la montre damme : パテック・フィリップ、ゴンドーロ・ジェンマ)
また、各部門の受賞メーカーは社長など代表がスピーチをします。
下の写真はピアジェのメッツガー氏です。

また、個人的に毎年楽しみにしている、複雑時計部門ですが、
今回は甲乙付けがたいといった感じでした。
というのも、グランプリ、準グランプリ以外の賞は次点も紹介されるからです。
次点のパテック・フィリップの「ミニットゥ・リピーター Ref.5104」も凄い。
Worldtemps
というサイトで、全ノミネート作品が写真付き一覧で出ますから、
みなさんも是非ご覧になってください。
他にも受賞してもおかしくなかった時計があると思います。

(Ref.5104)
ちなみに、複雑時計部門で受賞した”H.Moser”というメーカーですが、
昨今よくある、昔の時計師の名前・メーカーを買取る、あるいは「復興」させて、ブランド・アイデンティティーを
作っているだけのメーカーかと思いきや、
スイス・ドイツ語圏シャフハウゼンのこの会社は、真面目でこだわった時計作りを始めたという印象を、
メーカーのカタログから感じました。
こちらの雑誌などでもだんだん取り上げられてきたようです。
受賞モデルのパーぺチュアル1ですが、ドイツ系の時計のように、ムーヴメントの受石をシャトン止めしていたり、
ムーブメントの構造も凝っていて、ヒゲゼンマイも巻き上げ式です。
これは玄人受けしそうなムーヴメントですよ。
複雑時計も派手さだけではなく、こういう時計をしっかりと選ばれると色んな可能性を感じさせてくれます。
(針の感じや文字盤があまり・・・という個人的な感想なのですが、50~60年代あたりのシンプルな時計の
デザインを現代風にした感じを狙っているような気がします。 それって逆に難しいのかもしれません。)
日本のセイコーも凄いですね。
先端テクノロジー!
スピーチは日本人の方でしたが、とても流暢なフランス語で拍手喝采でした。
最後にカクテルパーティーでさようなら。

人がギュウギュウで苦しい・・・
追記:Hくん、デジカメありがとう!
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