ポーランド航空でジュネーブへ

 

今年も学生たちのためのジュネーブ国連・国際機関訪問研修ツアーを開催することになりました。すでにメールで関係者に連絡をとり、プログラムを作成しているところなのですが、やはり直接会ってお話する以上に良いコミュニケーションはありません。

 梅雨の日本を飛び出して夏至間近のジュネーブにやってきました。梅雨の時期の日本は、空気の中に水の微粒子の存在を感じるほどに湿度が高いですが、ヨーロッパの6月は乾燥していてジュネーブは気温も高く、天気が良ければじりじりと肌が焼かれる感じがします。

 昨年6月と同様、今回も成田発のポーランド航空を利用しました。成田を22時35分に出発だったので19時半に空港に着いたのですが、空港全体が閑散としていて思わず時間を間違ったのかと思ったほどでした。以前よく利用したお店も多くが閉店したままで、開いているお店も店員さんの方が多いのじゃないかと思うほどお客さんが少ないようでした。タクシーの運転手さんいわく、羽田空港にどんどんフライトが移行していて利用者が激減し、成田空港周辺のホテルも景気が悪い、とのことでした。成田空港の将来が心配です。

 さて、ポーランド航空の飛行機に搭乗すると、ショパンのピアノ曲が迎えてくれました。ポーランドの人々にとり、ショパンはポーランドの存在を世界に知らしめてくれる英雄でしょう。ウクライナ紛争のためにロシア上空を飛べないので中国上空を飛行し、13時間半かけてワルシャワ空港に到着です。それでも予定より40分も早く、ワルシャワ時間の5時20分に到着しました。気温は15度。今回は、出発が遅れることもなく、着陸と同時に座席の一部が吹き飛ぶこともなく、入国審査の係官が突然窓口を閉めることもなく(昨年6月15日のブログ参照)、幸先の良いスタートを切ったような気がします。ホッ!

 

ワルシャワ空港で1時間半待って、ジュネーブに向けて出発です。これも時間通りに飛び、レマン湖の向こうにモンブランがきれいに見えてくると、ジュネーブに帰ってきた、という感じがします。「モンブランおじさん!お久しぶりです!以前国連に派遣されていた頃は、『モンブランが見える日はラッキーデイ』、と自分に言い聞かせてなんとか仕事していたんですよ。夕方は、オフィスの窓から見えるおじさんが夕陽に照らされて薄いオレンジ色からきれいなバラ色、くすんだバラ色、灰色と変わっていくのを飽きもせず、うっとりと眺めたりしていたんですよ」とモンブランおじさんと会話しているうちに飛行機は高度を下げてジュネーブ空港に着地しました。

 

そしてちゃんとスーツケースが出てきたではありませんか!まるで奇跡!って、本当はこれが普通なんですが…私の人生は「いやはや」続きなので、普通がとっても幸せです。普通を幸せと思えるのが幸せ。ほんの数日の滞在ですが、なつかしいジュネーブでの日々が始まります。

 

平和っていいな、としみじみ思うウサギ