昨日、11月11日はフランスでは「第一次世界大戦の休戦日」の休日でした。なぜ「終戦」ではなく「休戦」なのかは不明ですが、とにかく国民挙げて第一次世界大戦で亡くなった兵士たちに敬意を表し、悼む日です。日本のフランス大使館のウェブサイトによると、当時のフランスの人口は3900万人だったそうですが、140万人の軍人と30万人の一般市民が犠牲になったのだそうです。本当に痛ましいことです。

https://jp.ambafrance.org/article7163

フランスでは田舎の小さな街に行っても、この「第一次世界大戦に出征して亡くなった兵士たちの記念碑」が必ずと言っていいほどあります。このフェルネーの村にも市庁舎の前に小さな記念碑があり、村から出征して亡くなった兵士たちの名前が刻んであります。もう100年も前のことなのに、まだまだヨーロッパの人には悲惨な出来事として記憶されているようです。ヨーロッパの歴史はつねに周辺国との戦争、紛争、侵略と非侵略の繰り返しだったので未来への教訓、という意味もあるのかもしれません。

 さて、祝日はたいていのお店がお休みのフランス、スイスですが、フェルネーの朝市はいつもどおり開かれていました。この時期になると、ジビエ、すなわち狩猟で仕留めた野生の動物を出すお店も出ます。私の愛するウサギも長々と伸びていたり、長いふわふわの毛の、なんという名前かわからない鳥も何羽か並べられています。ううう。直視できない。でもレストランで食べるのは好き。

もうすっかり寒くなり、ジュラ山の頂上にはうっすらと雪が見えました。明日朝は氷点下になるそうで、いよいよ雪の時期の到来です。スーパーマーケットのカルフールに行く途中にある車の修理屋さんの前には、タイヤを冬タイヤに交換したい人たちの車の長い列ができていました。私もここに住んでいた頃はこの時期になるとタイヤ交換してもらったなあ、と思い出に浸りました。何しろお店の人はひとっことも英語を話さないので必死に片言フランス語でお願いしました。タイヤはフランス語で「プニュ(Pneu)」。なんというか、わらってしまう単語です。

 10月にフェルネーに来た際に、朝市に向かう途中にあるアパートの庭に、なぜかウサギが二羽いて、もぐもぐと草を食べていました。どうみても野生ではありません。だって逃げないし。丸くてかわいい姿だし。

私の日本の大学のとあるキャンパスにいるウサギは全身これ筋肉、という感じのマッチョなウサギで、人の足音が聞こえた途端に文字通り脱兎のごとく走り出すので、こんなに近くで見るなんてできません。今回は探しても姿を見られませんでした。さすがに放し飼いは止めたのでしょうか。まさか、朝市に並んでいた、ということはないでしょう。

 カルフールで水と花を買い、テーブルの上に花を飾りました。今回はラナンキュラス。愛らしい花で、忙しい日々の疲れも癒されます。先日日本に帰った際にスタッフの皆さんがくれたかわいらしいお花にも毎日癒されていました。お花って、いいですねー。

 

 今日日曜日はホテルの部屋から一歩も出ることなく、再来週に迫ったフランスの大学での講義の準備と2週間後に迫ったジュネーブの職場での会議の準備に追われました。早く終わらないかなあ。

 ウサギは見てもかわいいし食べてもおいしいし、最高の動物。ウサギ