昨日、飲み友達の農家のおじさん(70歳)と飲んでいて、ブログの話になりました。おじさんは、私のブログを楽しみに読んでくれているそうです。しかし…。


「背景が茶色で、文字の大きさが小さいので虫眼鏡で見ないといけない。もっとくっきりと文字が見えるようにしてほしい」ということでした。


それで、さっそく文字の大きさを一サイズ大きくし、背景もすっきりさせてみました。これくらいでどうでしょうか。


よく友人から不思議がられるのですが、私は年長の人と話をするのが好きで、しばしば年長者と二人で飲みに行きます。


農家のおじさんとは、大学の研究施設周辺の雑草管理を、農薬を使わずにやってくれる人を探していた時に知り合いました。大変な作業ですが、黙々とやってくださり、本当に助かっています。


おじさんをはじめ、年長の人達と話していて何が楽しいかというと、昔の人の知恵とか、野菜の興味深い話とか、生きにくい人の世を流れに任せて生きていくすべなどをなんとなく飲みながら学べるからです。私の知らない世界が広がっていくのが面白いのです。


教室の中で教壇の上から教えてもらうだけが勉強ではないので、それこそ「我以外皆わが師」なのですが、私はお酒をすこしばかりたしなめる体質に生まれたので、ビールを楽しんだり、「そば」についてのうんちくを聞いたり、日本酒論議をしたりしながら過ごせる時間を持てることを幸せと思っています。


私は枝豆がご飯の次に好きなので、日本にいたころ、夏の時期、「ああ、今日は枝豆をつまみにビールをごくごくっと飲みたいなあ」と思うと、農家のおじさんに電話して「今日、研究室周辺の雑草発生問題についての打ち合わせ、いかがですか」と聞きます。


単純に「今日、飲みに行きませんか?」と聞けばいいものを、なんとなく後ろめたく「仕事ですから」と言い訳をします。酒飲みってやーね。

すると、「ああ、いいよ!じゃあ、畑から枝豆抜いていつもの居酒屋に行っているから」と返事がくるのです。

そう、おじさんが畑から抜いてきた枝豆を、すぐに居酒屋の大将にお願いしてゆでてもらいます。「やわらかめにゆでてください」とお願いするのも忘れてはいけません。


それはそれは、もう言葉に表現できないくらいおいしゅうございますよー!こんなおいしい食べ物は世界中どこを探してもあるまい!と思うほどです。フランス人がいかにグルメだとしても、こういう、素材の味を味わう味覚は持ち合わせていないのではないでしょうか。なんでもバターでソテーしちゃいますからね。


スーパーで買ってきた枝豆も、もちろんおいしいのですが、農家のおじさんが畑から抜いてきてすぐのをゆでたものを食べたら、もうそれ以外は食べられない、というのは大げさですが、とにかく思わず「うーーーーん!!」とうなるほどおいしいものです。

枝豆といえば、私には忘れられない思い出があります。小さいころ、母が枝豆を買ってくると、豆のさやを子供たち(4人)みんなでもぎます。昔は、さやだけ詰めて売るようなお店はなく、みんな枝ごと束ねて売っていました。


私は子供のころから枝豆が大好きでしたが、何しろ4人姉弟、たくさんゆでても、半分くらいは母が「これは今日のお父さんのビールのつまみ」と言ってお鍋に残したままにしますので、その残りを小皿に取り分けてくれるのです。


でもあっという間に食べてしまって、「もっともっとおなか一杯枝豆が食べたい」と強く思い、その思いはいつしか「大人になったら思いっきりお腹がいっぱいになるまで枝豆を食べたい」という願いになり、一人暮らしをするようになってからは夏になると枝豆を週末にたくさんゆでて、冷蔵庫に保存しておき、毎日食べていました。どんなに食べても、枝豆はあきることがありませんでした。


さて、おじさんは、おみやげに、と小ぶりのスイカをくれましたので、今日職場にもっていき、冷やしてみんなでいただきました。


すいか

おいしゅうございましたよー!

私がおじさんに「もうお年ですから熱中症で倒れたりしたら大変です。無理しないでくださいね」というと、おじさんは「なーに、130円のペットボトルなんか飲まないで、スイカを割って食べながら仕事しているんだから大丈夫だ!」と力強く言いました。


おじさんいわく、お茶や水なんかはいくら飲んでもすぐに汗になってでてしまう。でもスイカを食べながら農作業をすると、長時間できる、というのです。


私のような軟弱者は、お茶を飲もうがスイカを食べようがあんな重労働はできませんが、若いころから体を使って農作業をしている人は超人的な体力を持っているようです。


日本に帰ってきたら何もかもおいしくて、あっという間に1.5キロほど太ってしまいました。少し食事の量を減らさねば、と思うのですが・・・。またきっと明日も食べてしまうでしょう。


ウサギ