ブログのタイトルを「ウサギのジュネーブいやはや日記」に変えました。なぜ「いやはや」が増えたのか、不思議に思う方は昨日のブログをご覧くだされ。


ブログというのはすごいものですね。多くの方が見てくださっています。しかし、ブログを開設してすぐに、いわゆる迷惑メッセージが届くようになってしまいました。暖かい励ましのメッセージもいただいていたのですが、申し訳ありませんけれども、このブログは「コメント」「メッセージ」「読者登録」も受けつけない、まったくの一方通行で書きたいと思います。迷惑メッセージでない、ふつうのメッセージをいただきましても、返信ができず失礼してしまいますので、すべて受けつけないことにしました。すみませんが、ご了承のうえご覧いただけましたら幸いです。


さて、今朝10時に銀行の予約を取っていましたのでほとんど「ダメ元」で出かけました。


銀行で待つことしばし。素敵な若い女性の方が対応してくださいました。昨日受付の若者からもらった、「銀行口座開設のために必要な書類」のリストを示しながら、「アパートを借りるために口座を開設したいのです」と言いました。彼女からは「サービスの内容によって、コストが変わってくるので、あなたが何を必要としているか、正確に教えてください」と言われて、いろいろと質問されました。


なんだかんだ説明されているうちに、普通口座(利子いっさいなし)のほかに貯蓄口座も開くことになってしまいました。年率1.25%の利子が付くものが一番安い利子なのだそうです。でも、正直そんな貯蓄するほど余裕ないよ、と思いましたが、いろいろと説明されているうちに目くるめくお金の世界にどっぷりと引き込まれてしまい…。「利子が高くなるほど、使いにくくなるんですが、たとえばこの貯蓄口座は利子が2.5%あり、《不動産プラン》という名前がついていて、それはなぜかというと最初に不動産の購入の際に開ける口座だったからで、それだと…」。あの・・・、もうわからないので、一番安いのでお願いします…と言ってしまったのでした。この口座なら、利子は低いけどいつ、いくら引き出してもいい、とのことでした。


一応、英語のできる人をお願いします、と言って彼女が出てきたのですが、英語がたどたどしくて、英語をしゃべっているはずが途中からフランス語になってきて、私がきょとーんとしていると、「あ、英語の単語がわからない…」とつぶやいて、くるっと椅子ごとコンピューターのほうを向いて、インターネットの辞書ページを開けると、タタタッと単語を記入して、英語の単語を出しては、また説明継続、という感じなので、なかなか進みません。


「あなたが死んだ時にはね」と説明が始まった時には、いったい何を言い出すのか、と驚きましたが、口座の所有者が死ぬと、万一口座に負債が700ユーロ以下あっても、銀行が払う、という説明なのでした。いやはや、ドキッとしましたよ。


すべての項目について10ページくらいの説明書がついています。それを続々と印刷していき、そのすべてのページに「読みました」という証拠に、自分のイニシャルを入れていき、すべての項目の最後のページに、署名を入れていきます。だからものすごーく時間がかかります。


またもや、スイスの銀行と同様、ただ口座を持っているだけで毎月7.48ユーロ(1050円)の管理費がかかります。さらに、デビットカードを持っているだけで毎年37.40ユーロの管理費がかかります。お金次第の世の中です。


私は仕事場はジュネーブ、生活の場はフランスなので、スイスフランとユーロの両方が必要です。月給を、半々でスイスの銀行とフランスの銀行に入れてもらおうと思います。


最後に、昨日銀行の若者からもらった「銀行口座開設のために必要な書類リスト」をもう一度見せて、「日本の納税証明書や住居証明書は取り寄せる必要ありますか」と聞いたら、ちらっと見て「まあ、あったらベターですね。でも今はいらないですけどね」で終わりでした。いったい昨日のあの「事情はわかりますが法律ですから。フランスの法律はとても厳しいんです」という厳しい説明はなんだったのでしょうか。「どうしよう、どうしよう、市役所にメールで連絡して納税証明書を英語で出してもらわないといけない。まず私が英文の手紙案を考えて、お願いすればいいのかしら」、などといろいろと考えていたのに…いやはや、ですね。


結局、口座を開くだけで1時間50分かかりました。ずっしりと重い口座の説明書を抱えて外に出ました。こんな分厚い説明書、フランスの人だってたぶん全部は読まないのではないかと思います。


その足で、口座の情報を持って不動産屋さんに行き、「口座開けたから契約を」とお願いしました。昨日、ジュリエットから、オーナーさんが私にアパートを貸すことを了承した、と連絡を受けていたのです。結局、今日の3時に約束をもらい、また出直すことになりました。


今日は、職場の日本人女性同僚たちと一緒にジュネーブ市内の韓国料理屋さんに行くことになっていました。もう今から出たらギリギリ、という時間になってしまったので「今日は遠慮しておこうかな」と思いましたが、日本人同士で気兼ねなくおしゃべりできる機会は精神衛生上貴重です。ええい!この際だ!と、タクシーをホテルで呼んでもらいました。


タクシー代25ユーロなり(3500円)。高い昼食になってしまいましたが、行った価値はありました。ジュネーブはやはり大都会で、レストランの近くには大きな建物がたくさん並んでいて、変わった形の教会などもあり、フェルネー・ボルテールの田舎町の風景に見慣れた目には新鮮でした。


職場もジュネーブの中心部から離れたところにあるので、このような都会の適度な騒がしさも、たまにはいいな、と思えました。


韓国料理のレストランの目と鼻の先には日本の食材を売るお店もあり、通りに出ると日本領事館があります。今度、運転免許証を出してもらうために、領事館に行かねばなりません。


職場に戻ってメールチェックをしたら、次はまたフェルネー・ボルテールに戻ってアパートの契約です。その前に、N大学のN先生にメインビルディングのカフェでコーヒーを飲みながら20分だけ現状報告をさせていただきました。1か月でアパートも見つけて、他のこともだいたい片付きつつあるんだから、早いですよ、と言ってもらえたのですが、私にはじーっと待っているのは性に合わないので、なんとか1か月で落ち着きたい、と思っていたのです。


フェルネー行きのバスに飛び乗ってホテルに戻り、すぐに不動産屋さんに向かいました。かさばる契約書を渡されて、「英語版も作ってあるのでこれをよく読んで、終わったら担当者を呼んでください」と言われました。日本では、今賃貸アパートを借りる際には、不動産屋さんがすべての項目を読み上げなければならないことになっています。しかし、日本のアパートの契約書は、たいていA3版に一枚くらいですのでじっくり読んでも10分から15分くらいではないでしょうか。


しかし、こちらの契約書はとても分厚いです。英語にしてくれているだけでも親切な不動産屋さんだと思いますが、それにしても厚い契約書です。


このアパートの契約は、水道代、お湯代、ガス暖房代は家賃に含まれています。入っていないのは電気代で、これは不動産屋さんに手伝ってもらって契約することになりました。契約書には、家具付きなので、家具や備え付けの電化製品が故障したときはどちらが払う、ということが決められています。


またもや、契約書のすべてのページに、「ちゃんと読みました」という証明のため、ページの下に自分のイニシャルのサインを入れていきます。それを二部(私用と不動産屋用)つくらないといけません。今日一日でいったい何回自分のイニシャルのサインと、正式なサインを入れたことでしょうか。腱鞘炎になりそうです。日本だとはんこをポンポンと押していきますよね。あれ、ロボットになった気分になるものですが、サインは本当に腱鞘炎になりそうです。わたしなんかは今日一日だからいいですけど、銀行員さん、不動産屋さんは大変だと思いました。


さて、契約書のサインも終えて、やれやれ終わった、と思ったら、1か月分の家賃、保証金として1か月分の家賃、3月に入居するので、3月末の数日分の家賃を払わないと契約は完了ではない、と言われました。当然のことです。しかし、私が「クレジットカードで払いたいのですが」と言ったところ、「小切手か、銀行口座からの送金でないとだめ」と言われました。すでにお給料が振り込まれているとよかったのですが、まだここに来て3週間弱なので、お給料は出ていません。日本の銀行口座にはもちろんお金はあるのですが、私自身がこちらに来てしまっているので、海外への送金ができません。


たとえばクレジットカードでキャッシングを何回かして、必要なお金を用意して自分が今日開設した口座に入れて、そこから送金するか?というようなことをいろいろ考えてみましたが、どうするのが一番いいのかわかりません。とにかく、今日銀行口座開設の担当をしてくれた女性に相談してみようと思います。


やれやれ、疲れました。ジェットコースターのような一日でした。


今日のビールは、カルフールで買ったKoenigsbier(ケーニッヒスビアー=王様のビール)。330ミリリットル、一本38セント(約50円)と、ぐっとお安いです。アルコール度数は4.2%と控えめです。缶には「フランス産」と書いてあるのですが、名前はいかにもドイツ風です。ネットで調べると、もともとはKronenburg(クローネンブルグ)ビールというビールだったそうですが、現在はカルフール用にドイツのKarsberg(カールスベルグ)という会社が醸造している、とのことでした。とても飲みやすいビールです。




食事は、カルフールで買ってきたタイ風春巻き二本と、同じくカルフールで買ったアスパラガスとヒラタケの炒め物を添えた、昨日の残り物のカレー(まだある!)です。アスパラガスは、スペイン産がキロ当たり3.5ユーロくらいなのに、フランス産は9.5ユーロくらいと、倍以上の値段です。しかし、できるだけ地元に近いもののほうがいい、と思い、フランス産のものにしました。甘くておいしいアスパラガスでした。



明日は、朝9時から母親と乳児、幼児、思春期の子供の健康に関する会議が開かれます。部長から参加したら、と勧めてもらったので、ぜひ参加してみようと思っています。


何とかここまで来ましたよ。


今日も小さな良いことがありました。カルフールと薬局で、74セントと60セントが、小銭で支払えたのです。これは進歩です!どれだけ小銭がたまっているのかと思われそうですが、本当に財布が小銭でパンパンです。でも、だんだんとコインも見分けがつくようになってきたので、明日はもっと小銭を使おうと思います。小市民の小さな喜びです。


ではでは、明日も良いことが日記に書けますように。

おやすみなさい

ウサギ