子どもの頃住んでいた家の生垣には

梅雨どきになると紫陽花とピンクの蔓バラが同時に咲きだしました。

少しずらして咲けば良かったのに、でも

一緒が良かったのかもしれません、花にとっては。

 

その紫陽花も最近は品種改良が盛ん。

アナベルも参加して、この時期話どこのお庭も

紫陽花であふれています。

 

花色も多様ですね。

皆さまはどの色がお好きですか?

私はやはり青い色、そして白かな…。

落ち着きます。

 

この写真の白い紫陽花は挿し芽して2年目、

今年ようやく一輪咲きました。

 

紫陽花は株がどんどん大きくなるので、

去年の鉢の株を今年4月初めに一度植え替え、

5月の末にまたまた植え替えたのですよ。

それくらいどんどん生長します。

いや生長してくださいます。

 

 

で、「増殖する俳句歳時記」の紫陽花は

どのような句があるかと探してみましたら、

ちょうど1999年6月11日の句がありました。↓

なにかのご縁ですね。


紫陽花や白よりいでし浅みどり 渡辺水巴
 

一読して、「え、浅みどりって黄緑でしょ。だったら順番が逆じゃない?」

って思いませんでしたか。 私はそう思いました。

でも違うのです。↓                          
■紫陽花(あじさい)は、別名を「七変化」とも言うように、複雑に色を変えていく。薄い緑色から白色、青色、そして紅紫色といった具合だ。句では「白よりいでし浅みどり」と変化過程にある紫陽花の一時期の色を詠んでいて、雑に読むと錯覚しやすいが、この「浅みどり」が薄い緑色ではないことがわかる。「白」の次は「青」でなければならないからだ。『広辞苑』を引くと「浅緑」には薄い緑色の意味の他に「薄い萌黄色」と出ている(「空色」とも)。この「萌黄色」がまた厄介で、黄緑色に近い色と受け取ると間違いになる。藍染めに源を持つ色彩に「浅黄色」があり、「薄い萌黄色」はこれに近い。つまり「薄い水色」だ。中世で「浅黄色」というと、薄い青色のことを指した。したがって、いまでは「浅黄色」と書かずに、青を強調して「浅葱色」と表記するのが一般的になっている。私たちが交通信号の「緑」を平気で「青」と言うように、日本人の色意識には、「緑」と「青」の截然とした区別はないのかもしれない。・・・(後略)

『水巴句集』所収。(清水哲男)

 

ちなみに浅葱色とはこんな色↓ 

浅葱色 あさぎいろ #00a3afの色見本とカラーコード - 和色大辞典 (colordic.org)

 

では、本日は「色」のお話でした。

と終わりそうになりましたが、

いやいや、枯れ木も山の賑わい、

過去に作った紫陽花句を二句再度のせます。💦

 

白あぢさゐ飯(いい)盛るやうにいけにけり

あぢさゐに語りてすぐやどの家も