一昨日、畑から収穫してきたこの白菜ですが、

巻いているようにみえますが、巻いていません。

そして中は、やっぱりというか花芽が出ていました。

 

この偽装白菜をどう料理しようか。

本日しばし考え、とにかくとりあえず刻んで、

少し塩をして、ポリ袋につめて、

冷蔵庫に一旦入れておくことにしました。

こうしておけばなんにでも使える(と思っていますので)。

 

で、青々した青くさい葉を刻んでいるうちに、

ふっと小さい頃、近所に暮らしていらした

シロタさんちのおばあさんを思い出しました。

おばあさんは鶏を数羽飼っていて、(庭先養鶏というやつです)、

私はその鶏を見にシロタさんちへよく通っていました。

たまにひよこ草とか摘んできて鶏小屋の網の隙間から差し込むと

鶏たちはすごい力で引き込んで食べました。

きっと「ありがとう」って言ってたと思います。

 

鶏のエサは、あのころは当然配合飼料なんてありませんからね、

おばあさんは菜っ葉を刻んで、

それに米ぬかとか混ぜて、

たまに貝殻の砕いたのとかやっていましたよ。

そのエサ作りを見ているのも面白かったんです。

おばあさんは几帳面な性格だったんでしょうね。

まるで人間のお菜をつくるように、

菜っ葉を丁寧に細かく刻んでいました。

 

で、その鶏たちが産んだ卵を、うちは時々分けてもらっていたんです。

「たまごをもらってきて」と母に言われると

(その役目はいつも私でした)、

私がとりにいくのです。

おばあさんは紙袋にたまごを数個入れて渡してくれるのですが、

その紙袋も一回使ったものをまたきれいにのしたものなんです。

 

白菜とはいえない青い菜っ葉を刻んでいると、

ふとおばあさんのことを思い出しました。

 

*

 

ところで、みなさんは『YOUは何しに日本へ』というTV番組を

見られたことありますか?

何年か前にそれを見たとき、

北欧から日本にやってきた青年たちを取材したクルーが

今度は彼らを訪ねて北欧へ行くというバージョンがあったのです。

彼らは狭い寮みたいなところにグループで暮らしていて、

なんとその部屋の中には鶏が一羽いたのです。

ネコでも犬でもなくニワトリが!

で、彼らがキャンプに行こうぜとなって、話はまとまり、

その鶏もヒョイと抱きかかえられて一緒にキャンプ地に!

 

で彼らは雪原にテントをはってキャンプするのですが、

な、なんと翌朝その鶏がたまごを1個産んだのです。

彼らは取材クルーにそのたまごを見せて

「食べるか?」ときいていましたが、

もちろん食べられませんよねぇ。

 

あの鶏はもしかして自分は人間だと思っていたのではないか、

そう思わせられる光景でした。

 

飼えるものなら私も鶏を飼いたいなあ。スター