河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)の句、
赤い椿白い椿と落ちにけり
この句はその昔、教科書に載っていたと思います。
鑑賞がどのようなものか忘れましたが、
句はしっかり憶えています。
ネットでこの句の鑑賞を探してみると、
今まさに椿が落ちているとする動画的に捉えるか、
あるいは地面に散り敷いている紅白の対比(静止画)としてみるかで
意見が分かれているそうです。
どちらかというと後者だそうです。
うん、多分後者でしょうね。
動画とすると、その瞬間に立ち会うのは相当困難。
教科書といえば、
短歌では木下利玄(きのしたりげん)のこの歌が載っていたのではないかしら。
牡丹花は咲き定まりて静かなり花の占めたる位置のたしかさ
こうしてみると教科書の威力ってすごいですね。
いまだに憶えているんですから。
”花の占めたる位置のたしかさ”なんて表現、
お子ちゃまにはカウンターパンチではなかったかしら。
今の教科書では、池田澄子さんの
じゃんけんで負けて蛍に生まれたの
この句が中学三年の教科書に採用されているそうです。
生徒たち、どのように鑑賞するのでしょうか。
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最初に戻ります。
紅白の椿で、実は私も一句詠んだのです。
紅白の椿見送る上下線
上りと下りの電車が紅白の椿が咲いているところで行き違ったのです。
電車が行き違うって、たくさんの乗客の人生が行き違うようで、
単に電車が走っているのとは違うある種の感慨を私は覚えるのです。
そして、動かずに紅白二本並んでそれを見ている椿。
まあ、写生句なんですが・・・。
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ところで、これは木瓜です。
色が混じっていて、
どれがあなたなの?って聞きたいです。(笑)
お付き合いいただき
ありがとうございました