※『実践!すぐに詠める俳句入門』石寒太著は
第1章から第8章までありますが、
今回第1章の要約を紹介します。その3回目です。
■初心者に優しい!
寒太先生の俳句教室
《俳句のルールについて》
◆「今日」や「蝶」は何音に数える?
音数の数え方ですが、「ゃ」・「ゅ」・「ょ」などの拗音は、
その前の字と合わせて一音とします。
つまり「ちゅ」で一音です。
「―」の長音は一音と数えます。
「っ」の促音は一音とします。
拗音がなぜ前の字と合わせて一音なのかということですが、
これは旧仮名遣いが関係しています。
例えば「今日(きょう)」は、
旧仮名では「けふ」と書きます。
だから二音なのです。
◆漢字の読みかた
俳句には音数を合わせるための
俳句だけの漢字の読みがあります。
たとえば、「大根」は、
俳句では「だいこ」と読んでもいいのです。
同じように「夕焼け」と書いて「ゆやけ」、
「牡丹」と書いて「ぼうたん」、
沈黙の「黙」と書いて「もだ」。
「美し」と書いて「はし」と読んでもいいのです。
※普通に読んで音数の過不足があるときは歳時記で調べてみることをおすすめします。
ほとんどの場合、右記のように特別な読み方があります。【たんぽぽ】
◆漢字を使いこなす
漢字は「表意文字」です。
ひらがなに比べて硬い感じにはなりますが、
一読して意味が伝わるという利点があります。
例えば色の「あお」にしても、
「青」だけではなく「藍」、「蒼」、「碧」などがあって、
それぞれ微妙に色が違います。
漢字をうまく使いこなすと句に趣を加えることができます。
◆「かな」「けり」「や」の
切れ字を使いこなす
俳句は「一句の中で一カ所大きく切れる空間を持つ」ことが大切で、
「かな」「けり」「や」などの切れ字を入れることで、
その空間を作ることができます。
たとえば松尾芭蕉の次の句。
▶荒海や佐渡に横たふ天の川
切れ字の「や」を入れることで、
言葉と言葉のあいだに「間(ま)」ができ、
その「間」が読者のイメージを大きく広げてくれます。
【切れ字「や」】
切れ字の基本的な使い方ですが、
まず「や」は強調と詠嘆で、上五に用いると感嘆が大きくなります。
中七や下五の後にもつけることができ、
名詞のほか、活用語の終止形・連体形・命令形などいろいろな言葉の後ろに付けられます。
【切れ字「かな」】
「かな」は多くの場合下五の最後に付けて一句を引き締めながら、
余情を膨らませる効果があります。
名詞か活用語の連体形の後ろに付くのが基本です。
次にあげたのは高浜虚子の句。
▶流れ行く大根の葉の早さかな
大根の葉が目の前を流れていったというだけのことですが
「かな」があることで余韻が伝わってきます。
【切れ字「けり」】
「けり」も下五の最後に付けるのが基本で、
しみじみ回想しながら、余情を持たせる効果があります。
▶白萩の雨をこぼして束ねけり
杉田久女の句です。
「けり」を付けて、きっぱりと言い切ることで、
なんともいえない余情が漂います。
名詞には付かず、活用語の連用形の後ろに付きます。
【切るとは】
切れ字を使わなくとも、名詞止めにすれば切れるし、
動詞でも終止形にすれば切れます。
芭蕉は「切れるかどうかは作者の意思次第で、
切ろうという意思さえあれば何でも切れ字になるし、
逆に切れ字を使っていても、
切る意思がなければ切れ字の用をなさない」
と言っています。
◆切れ字は基本一句に一つ。
一句のなかの感動の中心は
一つに絞ること!
* * *
さて、昨日のパンの続きです。
朝の「くり抜きトースト」(昼でもいいですが…、あ、夜でも)
そのとき一緒にほしいもの。
たとえば、フレッシュジュースや熱々のコーヒー
季節の果物…、
それはもちろんだけど、
そうね…、ミュージックがあれば完璧!
そういうコメントのやりとりをしたんですよ。
そもそもの発信元である「まだむ。」さまと。
そうしたら「まだむ。」さまのお勧めは
エリック・サティの「ジュ・トゥ・ヴ」(Je Te Veux)
軽やかなシャンソンは朝の空気にぴったり!
つくりながら、いただきながらお楽しみくださいませ。
ピアノでもヴァイオリンでも歌でも。
ここは米良美一さんの歌声を貼っておきましょう。
Yoshikazu Mera Je Te Veux
で、ついでの話なんですが、
この「ジュ・トゥ・ヴ」ですが、
作詞はアンリ・コパリというかた。
この詩がけっこう濃厚で💦
歌詞の一番最後の部分が以下。
Enlacés pour toujours,
Brûles des mêmes flammes,
Dans des rêves d’amour
nous échangerons nos deux Âmes!
いつも抱き合っていよう
同じ炎に焼かれよう
愛の夢の中で
僕たちは魂を交換しよう
というもの…。
食パンとたまごが抱き合って
同じ炎に焼かれる…なんて
「ご縁」というか、意味がつきすぎているような…
※また作ってしまいました💦
・・・・・・・・・*
お付き合いいただき
ありがとうございました🍎