富士山噴火でこの国が「大打撃」を受ける…火山灰の「意外な恐怖」
現代ビジネス
24/5/19(日) 6:48配信

 2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。

 しかしながら、これから起きうる大きな自然災害(首都直下地震、南海トラフ巨大地震、富士山噴火)について本当の意味で防災意識を持っている人はどれほどいるだろうか。

 もはや誰もが大地震から逃れられない時代、10刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。

鉄道が止まり、道路が通れず物流が停滞する
 東京大学の藤井敏嗣名誉教授(山梨県富士山科学研究所所長)は「富士山で想定されている大きさの噴火は世界で数年か数十年に一回は起きているが、最近はいずれも僻地で起こっており、交通網や電気通信が発達した巨大都市で起きた例がない。首都圏のような場所では、鉄道が止まり、道路が通れず物流が停滞すること、広域停電も起こり得ることを想定しないといけない」と指摘する。

 30センチも積もれば雨を含んだ火山灰の重みで木造家屋が倒壊する可能性も生じる。浄水場は水質が悪化し、浄水施設の処理能力を超えると断水になるおそれがある。東京都の水道局では浄水場に覆いをかける作業を急ピッチで進めた。防災科学技術研究所の「火山灰の健康影響」によれば、ぜんそくや気管支炎、肺気腫など健康面での影響も注意が必要という。

 噴火と言えば一時的なものと思われがちだが、前回の「宝永噴火」(1707年)は12月16日から翌年の元日まで約16日間も続いたとされる。火口から東方の地域では大量の火山砂礫や火山灰が降り積もり、厚さは麓で3メートル以上、遠く離れた江戸でも4センチ程度みられたとされる。

 仮に同じレベルの噴火だったとしても、令和時代の今日に2週間以上も首都機能が大打撃を受けることになれば、国家としてのマイナスは甚大だ。加えて、江戸時代に起きた巨大地震との「大連動」が生じれば、激しい揺れに襲われて壊滅的な状態に陥ったときに空からの大量の降灰が追い打ちをかけることになる。

 そのときに国や自治体、そして国民には何ができるのか。最も大切な命を守るために「最悪」を想定した準備を急ぐ必要があるだろう。

 つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。

宮地 美陽子(東京都知事政務担当特別秘書)

(引用終わり)
富士山より、浅間山噴火の方が被害は大きかったらしいけど。
現在の群馬・長野県境に位置する浅間山が、江戸中期に大噴火。
噴煙は成層圏にまで達し、関東一円に大量の軽石や火山灰が降り注いだ。
関東平野一帯は、この噴火による火砕流や岩屑なだれ、大泥流や洪水などにより、極めて甚大な被害を受けた。
吾妻川や利根川を流下して太平洋や江戸湾にまで到達するほどの大規模火山泥流の発生は、災害を極めて激甚なものとした。
また、火山灰が直射日光の照射を妨げて既に始まっていた天候不順を加速させたことから、天明の大飢饉の原因の1つになったとされる。
飢饉に続いて疫病の流行もあり、全国で90万人以上が死亡したといわれている。

飛行機が飛べない、道路が通れない、通信網もダメになる、水も電気もダメなら自給自足の生活で一時を凌がねばならない。物流やライフラインの破綻は文字通りに死を意味する。病院も電力無し水無しで患者に治療も出来ない。ひと月程度でいいので水や食料、ガスボンベを使用するガスコンロやマウスウォッシュなんかも必要。だがトイレの問題はどうしようもないだろう?もし真夏にこのような惨劇が起きれば災害プラスに疫病も蔓延し、治療する病院も麻痺状態。日頃の備えが大事だが私自身も殆ど用意していないので少しずつ準備します。

東京大学の藤井敏嗣名誉教授は以前、NHKの「明日をまもるナビ」が富士山の噴火を特集した時に解説者として登場していました。個人的にはもっとメディアに出てきて欲しい方です。
今の日本人にとって、災害における、発生した場合の最大の「想定外」は富士山の大規模噴火だと思います。
大地震や台風による大災害は近代化された日本では何度も経験があり、人々の意識に根付いていて対策も進んでいます。しかし富士山の火山灰について、都市化された近代では全くの未経験で対策が進んでいません。
富士山の火山灰ほど、首都圏のインフラを長期間にわたって麻痺させるリスクが高い災害はありません。

富士山が噴火したら首都機能は麻痺するだろうな、江戸時代と違って交通麻痺や様々な所が麻痺するだろうから復旧に相当時間かかるだろうな。
火山灰は雪と違って溶けないし排除するのも大変だろう、その後復旧になるからどのくらい時間がかかるか分からないだろうな。

火山灰を何処に捨てるのかな。

火山噴火っていうと富士山ばかりが話題になるけど、首都圏だけでも同程度に怖い山はいくつもあるんだけどなぁ。

関東平野を一時放棄して、長野県の旧松代大本営跡を臨時首都として再利用し、皇室は京都御所、国会は京都国際会館、財務省・日銀は大阪支店を中央拠点とする。