2024年ロケット打ち上げ予定を一挙紹介!! H3・イプシロンS・H-IIA・ZERO・カイロス
スペースチャンネル宇宙系YouTuber
23/12/23(土) 13:40

宇宙をもっと身近に、スペースチャンネルです。

今年も盛り上がりを見せた宇宙分野ですが、本記事では2024年に打ち上げが予定されている日本のロケット達を一挙紹介していきます!あなたの推しロケットが見つかるかも?


■H3ロケット2号機、打ち上げ間近!?

H3は、JAXAと三菱重工業が開発している新型国産ロケットです。一回の打ち上げ費用を、H2Aロケットの半分となる約50億円とすることを目標としています。2023年3月7日、初号機となるH3の打ち上げが行われましたが、ロケット第2段エンジンの燃焼が開始されない不具合に見舞われ、打ち上げは失敗となりました。

一方で、H3ロケットでの打ち上げを待っている衛星や探査機はごった返している状況となっています。JAXAの発表によると、H3ロケットの運用開始の遅れから、火星衛星探査計画「MMX」など様々なプロジェクトの打ち上げ時期が後ろ倒しとなりました。

そして先日、JAXAによりH3ロケットの2号機が2024年3月までに打ち上げられることが発表されました。H3ロケットの2号機の打ち上げが成功すれば、次の打ち上げも2024年度内に予定されています。3号機では地球観測衛星「だいち4号」、4号機ではXバンド防衛通信衛星の打ち上げが決まっているようです。今回の打ち上げが成功し、H3ロケットの運用が軌道に乗って欲しいですね。

■新型国産ロケット「イプシロンS」

イプシロンロケット打ち上げ©JAXA
イプシロンSは3段式の固体燃料を搭載した国産基幹ロケットで、初代であるイプシロンの進化系です。H3と固体ロケットを共通化するなど、様々なシナジー効果により国際競争力を強化することを目的としています。

2022年のイプシロンロケット6号機の打ち上げ失敗、2023年の固体モータ爆発事故により、イプシロンSの開発は遅れていましたが、2024年度にはベトナムの地球観測衛星「LOTUSat-1」が初めて打ち上げられます。

そして、小惑星フェートンを探査する深宇宙探査技術実証機「Destiny+」、そして革新的衛星技術実証4号機「RAISE-4」については、当初2024年度の打ち上げではありましたが、開発の遅れの影響から2025年度へ延期となっています。こちらも順調に打ち上げを重ねていって欲しいです。

■2024年で惜しまれながらも退役「H-IIAロケット」

H-IIAロケット打ち上げ©JAXA
それでは続いて、日本の主力大型ロケット「H-IIA」の打ち上げ予定についてです。

H-IIAは2023年9月の47号機での打ち上げで、月面着陸機であるSLIM、X線観測衛星のXRISMの軌道投入に成功し、連続41回の打ち上げにも成功しています。打ち上げ成功率の高さはもちろんのこと、H-IIAはロケットの機体や地上設備などの技術的なトラブルによる延期が少なく、ロケットをあらかじめ決めた日程の中できっちり打ち上げることができる「オンタイム打ち上げ」率が高いという特長から、海外の衛星も複数回打ち上げを行った実績があります。

そんなH-IIAですが、2024年に打ち上げられる3基で退役することが決定されています。普段見慣れたH-IIAがいなくなってしまうのは寂しいですね。2024年最初となる48号機は、1月11日に情報収集衛星を打ち上げることが予定されています。続く49号機も情報収集衛星を打ち上げる予定で、H2Aの最期となる50号機では、温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT-GW」を打ち上げ予定です。

H-IIAが残りの打ち上げも成功させ有終の美を飾り、無事に退役できるようみんなで見守っていきましょう。

小型月着陸実証機 SLIM ©JAXA
■インターステラテクノロジズ社「ZERO」

それでは、ここからは日本の民間企業によるロケット打ち上げ予定も見ていきましょう。まずは、インターステラテクノロジズ社の「ZERO」です。

ZEROは、全長24m、直径1.7m、質量33tonのロケットで、約200kg以下までの超小型衛星を高度550kmの地球周回軌道に投入すること目的としています。ロケットは2段構成で、1段目には強力なエンジンを9基束ねて搭載します。2024年度以降にロケットの最終試験を経て、初号機の打ち上げを目指します。

そしてこのZEROの大きな特徴は、エンジン燃料にメタンを採用することです。メタンは高密度であるためタンクを小型化できることや、蒸発しにくく宇宙空間での長期保存が可能であること、他の燃料と比べて無毒のため危険性が低いなどの様々な利点があります。

更に、同社がメタンを用いるのにはもう一つの大きな理由があります。それは、牛の糞尿に含まれるバイオメタンです。同社の打ち上げ施設がある北海道大樹町は、酪農が盛んな地域でもあり、牛の糞尿が肥料として畑に利用されています。この牛糞から液化バイオメタンを製造し、ロケット燃料として活用する狙いなのです。これにより環境への配慮や、エネルギーを地産地消できるなど様々なメリットがあるのです。ZEROの打ち上げが今から楽しみですね。

■スペースワン社「カイロスロケット」

最後は、2024年に打ち上げが行われるかは未定ではありますが、スペースワン株式会社によるカイロスロケットを紹介させて頂きます。

スペースワンは、2018年7月に設立された小型ロケット開発企業で、キヤノン電子、IHIエアロスペース、清水建設、日本政策投資銀行が共同出資して設立されました。地上から所定の衛星軌道まで、顧客から預かった小型人工衛星を運ぶ、「ロケットによる運送業」を計画しています。現在、2年程度はかかる契約から打上げまでの人工衛星の打上げプロセスを、1年以内に短縮することを目標としています。この目的のため、同社では全長約18m、重さ約23tonの小型ロケット「カイロス」を開発中です。カイロスはシンプルで低コストな運用が可能な固体燃料ロケットとのことです。

ロケットの射場は和歌山県串本町に、日本初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」を建設しています。

当初は2021年に打ち上げることを目標としていましたが、新型コロナやウクライナ情勢により部品調達ができなくなったことから、打ち上げは度々延期されていました。2023年8月には4度目となる延期が発表され、発射時期は明言できないとのことです。焦らず気長に待ちましょう。

2024年は新型ロケットの打ち上げ予定が目白押しですね!!あなたの推しロケットはどれでしたか?全部のロケットが無事打ち上げに成功することを祈っています。

(引用終わり)
今年、2023年はH3ロケット初号機、イプシロンロケット6号機の打ち上げ失敗が相次ぎ、試練の年となった。

2024年は新型ロケットの打ち上げ予定が目白押しです。
無事打ち上げに成功することを祈っています。

現在の主力ロケットH-IIAは来年打ち上げ予定の50号機までで退役させる予定だというが、次期ロケットであるH3ロケットの目途が立っていないのに安易すぎないのか。
また、H3ロケット初号機にいきなり地球観測衛星だいち3号を搭載して、失われました。
事実上の偵察衛星であり、日本の貴重な情報資産だ。その貴重な資材を性能が確認されていない新型ロケットに載せたのはいただけない。
やはり、旧型のH-IIAに載せるべきだった。
H3ロケットの開発が遅延したというのは言い訳にもならない。
新型機の開発が遅れるのは仕方がない。
ならば、H-IIAの製造を追加すべきだ。
少なくともH3ロケットが安定するまで。