毎日寒い日が続いてますね
風邪やインフルエンザが猛威を奮っているので、手洗いはまめにやるといいみたいですよ♪
ども、三原玄也です。
先日ようやく観劇出来ました!
ミュージカル「手紙」
研修所の三期生の皆が挑んでいた時に観劇させて頂いた時以来。
あれから随分時がたち、改めて観てこの作品の持つ懐の深さを実感しました。
兄弟、家族、罪と罰、許し、償い、繋がり…
いきなりですけど、僕にも兄がいます。
この作品に出てくる兄、剛志のように弟思いではなかったし、また弟も、直貴の様に優秀ではなかったですけど(笑)
子供の頃は本当によく殴られ、泣かされました。
兄がコンポを買いたいからと、新聞配達をする時に、何故か毎日連れて行かされ(笑)
遅刻をすると、起こせなかった責任と殴られ、体調が悪いから今日は休むから代わりにお前が行けと言われ…
配れないよ、兄ちゃん(泣)
兄のお古の自転車を一万円で買わされ、
挙句の果てに、その自転車を盗まれて帰ってくるという…
ああ!幾らでも出てくる出てくる!
兄の鬼の所業!(笑)
顔に平手の腫れを抱えたまま学校に行った事も一度や二度ではなく、
プリンバーというアイスを買って来いと言われ、買いに行って売り切れていたので、その二番目に好きなアイスを買って行き、売り切れていた事を伝えると、
いきなり殴られ、
何で売り切れてんだよ!と。
知りません(泣)
けど、そんな兄ちゃんでも、僕がいじめられると、相手を見つけ出し、弟をいじめる奴は許さないと、必ず立ちはだかって守ってくれる、かっこいいヒーローでもありました。
…すぐにそのヒーローは一番のいじめっ子にもなったりするんですが(笑)
子供時代は本当に兄ちゃんが大嫌いだったなー。
けど、今では男気のある兄ちゃんが大好きです。何故そうなったかは、また別の機会にと思いますが(笑)
ただ、この作品に出てくるようにもしも、犯罪を犯してしまった家族を持つ事になったらと、当事者になったらと、考えざるを得ませんでした。
もし兄が、もし僕が…もし愛する人がと。
許せるだろうか、どうしたら償えるのか、許しなんてあるのか、繋がりを保てるだろうか…差別はなくならない…じゃあその中で、どう生きて行くのか…
素晴らしい音楽と歌声が、突きつけてくる問い。
繋がりは、見方を変えれば呪縛となる。
繋がりを大切にしてきて、けれど繋がりに苦しみ続ける直貴の姿に、自分を重ね、剛志の姿に兄を重ね、被害者にも加害者にも、偏見を持つ人々、差別する人々、全てに自分を重ねて見る事の出来る深さと怖さがありました。
そして、音楽と歌の持つ力の何と素晴らしい事かと。
ストレートプレイではもたらす事が出来ない何かを、音楽や歌は届けられる、表現できると、疑いようもなく感じさせてくれました。
ミュージカルが大好きだという事を、改めてくっきりはっきり明確にしてくれる豊かな音楽と歌声がそこにはありました。
兄と弟のお互いを思い合う気持ち、すれ違う想い。
愛する人、大切な友人、指針を与えてくれる恩師との歌が、自分の人生をふり返らせてくれる。
思えば、ミュージカルを観てこんな事を考えた事は、なかったような気がします。
贅沢な生演奏に、素晴らしい歌声とパフォーマンスを見せる俳優陣。
素晴らしかったなー…
観れて良かった。
あと、
兄ちゃんに電話したくなりました(笑)
こないだ電話したので、何か用か?と言われるだけでしょうけど(笑)
答えも正解もないと思いますが、その時あなたはどうする?と、突きつけられるような力強さを持った、他にはないミュージカル作品。
2月5日まで、新国立劇場小劇場で上演中です。