2025/6/7
ドクターと神流川の支流「橋倉川」へ沢登りに行ってきました。かなり久しぶりの沢登りで、緊張しまくりでした。
この↑地図だと場所がわかりにくいですよね。「御荷鉾スーパー林道展望台」と「小豆の滝」の間にあるのが「橋倉川」です。上流方向を見て、川の左側に林道がありますが、この林道を進むと「御荷鉾スーパー林道」に出られるようです。
当初は、ドクターの沢仲間であるNさんがリーダーで行く予定でしたが、直前でNさんが「やっぱ行かない」と言い出したとかで、ドクターと2人で行くことになりました。Nさんは、何度か橋倉川を遡行しているとのことでしたので頼りにしていたんですけど、ドクターによると、ちょっと気難しい方みたいですね。
橋倉の集落が事実上の最奥の集落になります。駐車スペースがありませんので、広くなっている場所を見つけて「路駐」になります。
道路から少し入ったところで振り向いて写しました。畑の間の通路を通らせていただくという形になります。
砂防堰堤を越えなければならないんですが、ルートがわからず、いったん沢に降りて様子見です。
沢通しで堰堤越えは無理っぽいので、上に戻って堰堤を巻きますが、このルートがわからず、かなり苦労しました。
際どいトラバースと、トラロープの助けを借りて、なんとか堰堤の上流から入渓できました。
最初の滝らしい滝です。ドクターは直登にチャレンジしましたが、結局巻きました。
思っていたよりも綺麗な渓相でした。
最後の堰堤です。左側から巻きます。
この辺は杉の人工林が多く、巻で杉林にはいると、山仕事のためと思われる踏み跡やテープがあって、かなり助かりました。
簡単そうに登ってますけど、足元がかなり滑りやすくて滝越えは終始緊張しっぱなしでした。
私は、この↓2段滝は素直に左側から巻きましたが、ドクターは果敢にチャレンジしました。
出口がかなり悪いみたいで、沢屋のドクターも苦戦していました。落ちても滝つぼである程度水深があるので、怪我をすることは無いと思いますが、持っていたスリングを繋ぎ合わせて「即席ロープ」を作り、肩がらみでドクターに降ろしました。
本日、一番緊張したのがこの↓滝です。写真はちゃんと写っていないんですけど、かなり狭いゴルジュになっていて、流れは早いし、岩はツルツルだし、できれば逃げたかったんですが、巻は不可能なので直登するしかありませんでした。滝をかぶって全身びしょ濡れ確定なので、気休めですが雨具の上衣を着こみました。
ここで本日最初で最後のロープを出しました。ドクターがトップで行ってくれましたが、途中に支点が全くないので、ドクターはフリーで登っているのと同じか、ロープが邪魔になる分かえって悪いです。
ロープが回収されたところで私の番。フォローなので多少気が楽ですけど、ドクターは肩がらみで確保しているだけですので、軽いスリップ程度ならまだしも、私が落ちればドクターもほぼ確実に引っ張られて落ちますので、もう必死でした。
滝の上部です。ここまでくればもう大丈夫ですが、ここではロープをしまえませんので、滝上までロープを付けたまま登りました。
その後も、ロープを出すほどじゃないですけど、緊張を強いられる滝越えが続きました。
途中、こんな祠がありました。昔は道があったのかもしれませんね。
二俣右側の滝です。ここまでくれば終了点までもう少しです。
最後の滝です。右側から簡単に巻けたと思います。
正面の橋が終了点です。ここから林道を歩いて帰ります。
上の写真↑の橋を振り返って写しました。ここでとんだハプニングに遭遇しました。
ハプニングその1
なんと、靴のソールが剥げていました。林道に出る前に、靴の中に入った砂を洗い流そうとして靴を脱いで気が付きました。
もう少し前から剥がれていたんでしょうけど、遡行途中で気が付かなくてよかったです。気が付いていたら、変に意識して動きが委縮してしまうでしょうし、林道に出るまでハラハラしどうしになるところでした。林道に出てしまえば、全部剥げてしまっても細引きで応急修理すればなんとか普通に歩けます。
ハプニングその2
林道に出たら、なにやらタープを張って無線を持っている人がいました。てっきりキャンプにでも来ているのかと思ったら、むこうから「どうされましたか?」と聞かれました。
私 タープ
「沢を登ってきたところなんだけど」
「今日はラリーで通行止めになっているので林道は歩けませんよ」
「そう言われても沢を戻るなんてかなりリスキーなんで、林道を戻るしかないんだけど、何時まで規制されてるの?」
「ちょっと待ってください。確認します」
「確認取れました。下りなら大丈夫だそうです。他にもスタッフがいるので、聞かれたらここで了解をもらったと言ってください」
よく考えたら、今日明日(6/7、6/8)で全日本ラリー選手権の「モントレー」が開催されているんですね。SS区間として碓氷峠旧道と、御荷鉾スーパー林道が使われるのは知ってたんですが、まさかここまでSS区間に使われるとは全く考えていませんでした。
帰りに確認したら、こんな看板が設置されていましたが、全くスルーしてました。
それにしても、スタッフの対応が素晴らしかったです。林道を歩いていたらスタッフの車に追い越されたんですけど、その時事情を説明したら「ご迷惑かけてすみません」と逆に謝られちゃいましたし、その後、数か所あったチェックポイント(?)のスタッフも「お邪魔させてもらっています」と一様に低姿勢でした。
途中、壁に突っ込んで走行不能になった競技車両の横を通過しましたが、事情を話しついでにちょっと会話した時、ドライバーから「下まで気を付けて。でもよく考えれば人に気を付けてって言ってる場合じゃないよね」で大笑いしました。
我々が林道に出たのが、1回目のタイムアタックが終了した後で、2回目は16時からということで、競技に迷惑をかけることなく通過できました。タイミングが悪ければ、私たちのせいで競技中断なんてこともありえましたので、結果オーライでよかったです。
久しぶりに、ハーネスやらカラビナやらを使う山行になりましたが、登っている最中は緊張しまくりですが、終わった後の充実感は山歩きより大きいですね。梅雨が明けたら、またドクターに簡単な沢に連れて行ってもらおうかな?