どこまで信憑性のある情報なのかわかりませんが、表題のような記事を目にしました。
「原付一種は、2025年の次期排ガス規制強化を控え、存続の危機を迎えている。そこで従来の「排気量」で区分されていた枠組みを「最高出力」に変更し、現行125ccクラスの出力を下げて「50ccクラス扱い」とする案が検討され始めた。」
だそうです。私が理解した範囲では、免許を現在の排気量ではなく、最高出力4kW(5.4ps)以下に出力規制とすることで5.4psにデチューンされた110ccとか125ccのバイクも運転できるようにするってことのようです。
私の若い頃(1980年代)は原チャリブームで、ホンダMB50から始まった(?)パワー競争なんかもあって、各メーカー原チャリにビジネスバイク、ロードスポーツ、オフロード、おばちゃんバイクなど、各分野のバイクをフルラインナップしていました。
MB50 これ欲しかったんですよね。
MR50 当時モノサスに違和感があって「かっこ悪」って思ってました。今は逆に2本サスに古さを感じちゃいます。
パッソル ヤンキー兄ちゃんが大股開きで乗ってました。
私の場合だと、マニュアルミッションの原付に乗ったことがバイク好きになったきっかけだったんですけど、現在はマニュアルミッションの原付すら存在しないという、80年代を知っている私からするとなんとも寂しい限りの状況です。
逆に考えると、そんな寂しい現状で、厳しい排ガス規制に免許制度を変更してまで原付一種の需要があるのか?なんて思っちゃったんですけど、まだ年間13万台の需要があるみたいですね。(最盛期は年間約200万台売れたそうです。)
排気量別販売台数だそうです。
原付一種と二種を合わせれば約25万台の需要がありますから、同じ車体に同じエンジンで多分ECUの書き換えだけで出力規制して売り分けられれば、メーカーとしてもメリットが大きいと思います。
気になったのが、5.4psで125ccの重い車体をストレスなく走らせられるのかってことなんですが、調べてみたら50ccも110ccも車重はたいして変わらないんですね。
言わずと知れた名機 スーパーカブです。
こっち↓が50 3.7PS 0.39kgf・m 96kg 247,500円
こっちが↓110ccです。8.0PS 0.90kgf・m 101kg 302,500円
車重は50が96kg,110が101kgなのでその差はわずか5kgしかありません。馬力は5.4psでも排気量が大きい分だけトルクは大きくなる(??)でしょうから、現在の原チャリよりもパワフルに感じるかもしれませんね。
ネットの意見を読んでみると、免許制度改正には否定的な意見が多かったです。「そもそも筆記試験だけで乗れる原付一種は危ない」ということがその主な理由で、このことから普通免許に付帯させるのも「やめろ」ということみたいです。
ネットに意見を書いている皆さんは、なぜ原付が30km/h制限なのかとか、自動二輪の免許制度がコロコロ変わっているのになぜ原付一種はかたくなに変えないのかとか「理由をよく調べもせずに勝手な(失礼)なことを言っているな」と思いました。
高齢ドライバーの事故が報道されると「高齢者の事故が非常に増えている」って思い込んで「免許に定年制を設けろ」だとか「書き換えをもっと厳しくしろ」なんて言っている人たちと同じ人種です。
高齢ドライバーが事故を起こすと話題性が高いので報道されやすいだけで、事故件数は大きな変化はありませんし、他の年代より突出して事故率が高いという事実もありません。死亡事故の割合は他の年代より高いんですが、それでも16~19歳のほうが80~84歳より高いです。こんなのちょっと調べればわかることなんですけどね。
さすがに85歳を超えると死亡事故件数が激増してます。でも16~19歳も同レベルです。
話を戻しまして、私はこの免許改正には賛成です。というか、原付一種の免許を残そうとしたら、大幅な排ガス浄化技術の技術革新でもない限り、これ以外に選択肢はないと思います。
安全面については、運転に必要な技能は排気量じゃなくてパワーに比例して高くなっていると考えていますので、50ccが125ccになったところで差はないと思います。
気になているのは「お値段」です。現在の50ccは安いモデルだと20万を切るみたいですけど、さすがに125ccだと厳しいのかな?って思います。それとも東南アジア向けだったら安く売れるのかな?
逆に、125ccの生産台数が増えることによって、原付二種の125cc(PCXとか)が今より安く買えるようになったらうれしいかな。
どっちにしろ、この先免許取り消しにでもならない限り、私は原付一種に日常的に乗ることは絶対に近いくらい「無い」と思っていますのであまり関係ない話ではあるんですけど。