稲含山から白髪岩ルートの偵察 | 山歩きとバイク旅

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2021/2/20

 

日曜日に野暮用があるので、本日西上州の稲含山から白髪岩までのルート偵察に行ってきました。実際は「偵察」というほど大げさなものじゃありませんけど。

 

ことの顛末は、金曜日に会社の大先輩に呼び止められたことから始まります。

 

先輩「幻舞君は下仁田町最高峰の白髪岩って知ってる?」

私 「いえ、知りません」

先輩「白髪岩に日本で3か所しかない原三角点ってのがあるんだって」

私 「へーーー、ところで原三角点って何ですか?」

 

先輩「俺もよく知らないけど明治時代に作られた測量のための基準点らしいよ。」

   「地元の登山家が探し出して紹介したらしい」

   「明治に作られたままの状態で残っているそうだよ」

 

私、こういう古いものが大好きで、この話に非常に興味を惹かれ、帰宅後に早速ネットで調べてみました。その結果、

 

「珍しい三角点「原三角点」が、米山(新潟県)と雲取山(東京都)、2001年に発見された白髪岩(群馬県)の3カ所に現存しています。内務省地理局が明治15年に関東地方と中部地方中心に約50カ所に設置した三角点です。1等三角点に置き換えたときに廃棄されたようです。角錐型の標石の側面に「原三角測点」と記されています。」

 

ということがわかってきました。さらに調べると、2001年以降山雑誌などにも紹介され、御荷鉾スーパー林道から白髪岩まで登山道も整備されているということもわかりました。この登山道は「山と高原地図 2018年版西上州」にもちゃんと記載されていました。点線ルートですが、片道1時間かからないみたいです。

 

しかし、一部のツワモノは「稲含山」から登山道の無い尾根を歩いて白髪岩まで往復しているようですので、どんな感じなのか地形図を調べてみました。

 

赤丸が白髪岩です。本日は青□まで行ってみました。

 

稲含山山頂から白髪岩まではおよそ2.5kmあります。片道3時間くらいかと思いますが、いかんせん登山道の無い尾根歩きです。しかも金曜日の夕方に話を聞いて土曜日に早速出かけられるほどのスキルはありませんし、様子もわからないので本日は通称「最低鞍部」まで無理なく行けそうなら行ってみようという予定で出かけてきました。

 

最低鞍部は、稲含山山頂から行くほかにも、登山道の途中からトラバースしてショートカットで行くルートもあるようです。私に情報を教えてくれた先輩は銃猟が趣味でライフル銃の免許も持っている人で、この辺も獲物を追って歩いたことがあるそうで「近いうちにショートカットルートで最低鞍部まで行ってみるつもりだ」みたいなことを言ってましたので、私は稲含山山頂から最低鞍部を目指すことにしました。

 

駐車スペースから稲含山山頂まで1.7kmしかありません。

 

最低鞍部へのトラバースルートの分岐(左側)です。登山口から350mで分岐になります。ここから400mは登山道がありますが、その先から最低鞍部まではどうなっているのかわかりません。今回は山頂からですので右に行きます。

 

稲含山山頂までは2つのルートがあり、今回は「神の水」経由のルートで登って「赤鳥居」ルートで戻ってきました。

 

「神の水」です。10mくらいしかありませんが、アイスクライミングができそうです。登山道も凍り付いていて、滑り落ちないようにかなり緊張しました。

 

登山道が氷に覆われてしまったので、出がけにザックに突っ込んできた「チェーンアイゼン」を装着しました。

 

今回初めて使ってみましたが、この程度の場所では必要十分ですね。脱着も非常に簡単だし、荷物になるほどのものではないので、今の時期はザックに放り込んでおくと役に立つことがありそうです。

 

山頂から見た目指す白髪岩方面です。黄色〇が地形図の1377(羽毛山?)、赤〇が1461(物見山?)で青〇が白髪岩だと思います。今回は地形図を印刷してちゃんと磁北線を書き込んで、山頂でコンパスをあてて確認しました。

 

山頂からのルートは、古いトラロープで塞がれた踏み跡が複数あり、方向から下の写真の踏み跡を選んで進みました。正しい選択だったようです。わかりにくいですが、白い看板の所にトラロープで塞がれた明瞭な踏み跡があります。

 

踏み跡はこんな感じです。↓

 

ここからは尾根通しで進みました。比較的明瞭な踏み跡とテープマークに助けられました。

 

この辺の踏み跡は明瞭です。

 

テープマークに助けられました。ルートにはある程度自信はありましたが、やっぱりテープマークがあると安心できます。この精神的なものは大きいと思います。

 

こんな岩稜もありました。

 

下ってきた斜面を振り返って写しました。尾根がボケていて踏み跡もほとんどなく、テープもまばらで緊張しました。かなりの急斜面で、ところどころでスリップするため、立ち木につかまりながら降りました。

 

最低鞍部です。ここまで来ると尾根がまた明瞭になります。もう少し進みたかったんですが、稲含山の山頂から見た限りでは、この先雪が出てきそうですし、お腹の調子が悪く、その影響なのか異常に疲れるし、太ももが痙攣しそうになったりしたのでここで引き返しました。

 

最初に紹介したショートカットルートの踏み跡だと思います。帰路はショートカットルートも考えましたけど、この辺は明瞭ですが、この先の様子がわからないため、状況によっては引き返す羽目になることも考えられるため、確実な往路を戻ることにしました。

 

駐車スペースまで戻ったら隣に見たことのあるジムニーが止まっていました。先輩の車だと思います。「そのうち」なんて言って今日来たんですね。月曜日に会社で様子を聞いてみます。

 

最低鞍部まで往復して思ったんですが、稲含山~白髪山を登山道の無いルートとはいえピストンというのもちょっと考えちゃいますね。

 

行くとしたら、写真の駐車スペースから白髪岩登山口までは車で県道46号線で1時間はかかりませんので、車2台で行って、御荷鉾スーパー林道の白髪岩登山口に1台デポしてってパターンですかね。

 

御荷鉾スーパー林道の冬季通行止めが解除されたら、一度様子見を兼ねて登山道で白髪岩の原三角点に行ってみようと思います。