南八ヶ岳 アイス&阿弥陀岳北稜登攀 その2 | 山歩きとバイク旅

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1月3日

冬期用ダウンシュラフで寝ていても「寒くはない」程度で「暖かい」って感じじゃありません。やはり八ヶ岳の冬は寒いです。(私がかなり寒がりだってこともあります。)

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凍り付いたテントの内側。

am4:00起床。
テントから外に出た師匠が「快晴だよ」って言いながら戻ってきました。予定通りに阿弥陀岳北陵を登れそうです。やはり同じ山頂に立つのなら、景色を堪能できる快晴の山頂に立ちたいです。

朝食を済ませ、明るくなるのを待って出発。ハーネスをはじめ、登攀用具はテントから身につけて登ります。ザックは最低限必要な装備しか入っていませんので、昨日と違って軽くて楽です。

行者小屋からは文三郎尾根の登山道を進み、中岳沢への分岐から中岳沢への登山道へ。途中、適当な所から進行方向右側の尾根に取り付きます。

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中岳沢を行く師匠。正面に阿弥陀岳。

やはり正月だけに登山者も多いみたいで、トレースはばっちりついていました。登山道を離れて尾根への取り付きも、先行者のトレースをありがたく使わせてもらいました。

朝日に映える阿弥陀岳は山頂に雪煙が立ち、かなり風が強いことが伺え、私にとっては初めての冬季登攀となります。去年の冬も赤岳主稜を登らせてもらっているんですが、このときはあまりの好天に恵まれて、素手で登っても大丈夫なくらいのポカポカ陽気となり、冬季登攀って感じじゃありませんでした。

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雪煙の立つ阿弥陀岳山頂。前方に先行パーティが見えます。

尾根にでるともろに強風にさらされ、特に風の当たる顔の右側は痛いくらい。うっかりしていると風でバランスを崩しそうになり、簡単な尾根でも気を抜けません。

北稜を尾根通しに登っていくと1ピッチ目の取り付きが見えてきました。3人パーティが取り付いていて、2人パーティが順番待ちをしています。

時間がかかりそうなので、少しでも風が避けられそうな所で待機します。寒さのためか、雪がまるで砂のような感じとなり、試しに斜面の雪を掘っても上からどんどん崩れてきて掘ることができません。砂丘の砂を掘っているみたいです。

先行パーティの登る様子を見ようとビレイヤー近くまで行ってみると、地吹雪でまともに目を開けていられないくらい。ビレイヤーはかなり辛そうです。

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2ピッチ目のビレイ点。寒かったです。

さて、先行パーティが登り切り、やっと私たちの番。1ピッチ目は私がリードさせてもらいました。途中、ランニングは全てピカピカのハンガーボルトが打たれており、初心者向きの人気ルートであることが伺えます。

1ピッチ目は取り付きから2mが核心部。慣れない手袋とアイゼンでの登攀で思ったよりも悪く感じて少し焦りました。
ちょっと油断して登り始めたら・・・いいホールドがない!

最初のハンガーボルトでランニングを取ろうとしましたが、片手なのと手袋をしているのとでもたついてしまい、面倒になって飛ばしてしまいました。それでなくともへたくそなくせに、こういう省略しちゃいかんですねーーー。

このピッチは1カ所ランニングを取ったのみ。結局、全3ピッチの登攀で取ったランニングは私と師匠が各1カ所のみでした。

2ピッチ目は師匠リードです。

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2ピッチ目、私をビレイする師匠。


3ピッチ目、私のリードですが、単なる雪稜歩きです。油断していたら最後の馬の背通過中に風でバランスを崩し、冷や汗をかきました。かっこ悪いですが、手も使って這っていきました。

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馬の背。ここを通過すれば登攀終了。

無事登攀を終了し、再び先行パーティのトレースに従って山頂を目指します。山頂直下で一般登山道と合流。山頂は風も弱く、すばらしい眺めを堪能できました。

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山頂にて。後ろは赤岳


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富士山

下降は一般登山道を降り、中岳のコルから中岳沢を下降しますが、山頂から中岳のコルまでがかなり悪くて、ピッケルを使って慎重に降ります。冬とはいえ、八ヶ岳の一般登山道でピッケルのお世話になるとは思っていませんでした。

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阿弥陀岳からの下降路。一般登山道ですが、意外に悪くて緊張します。

行者小屋に戻ったのがam11:30頃。行者小屋は樹林が風よけになっているのか穏やかな陽気でしたので、時間も早いし、外のベンチでのんびりとお茶を楽しみました。

日が陰ってきたところでテントに戻り、本日の成果を祝して寒さでシャーベット状になったワインで「乾杯」。

と、師匠が「イノタツさん、顔どうしたの?」

私    「顔って???どうかなってます?」

師匠   「右頬の色が変わっちゃってるよ。ははあ、軽い凍傷だね」

私    「えっ!!!!」

どんな感じになったいるのか、師匠にデジカメで顔を写してもらい、自分の目で見て大笑い。でも、これで益々冬季登攀をしてきたんだって感じが出てきました。

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軽い凍傷になった右頬。


夜は師匠に山の歌などを教えてもらいながら楽しく過ごし、明日の大同心大滝に緊張しながらお休みなさい。