谷川岳馬蹄形縦走 | 山歩きとバイク旅

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一度やってみたかった谷川岳馬蹄形縦走。

ちょうどテン泊でどこかへ行きたかったが、この時期北アルプスはまだ残雪が怖いし、八ヶ岳じゃあ泊まりで行くほどのこともないしで、ちょうど手頃な馬蹄形縦走に決定。


さて、K君向けに・・・・馬蹄形縦走とはなんぞや?というと

谷川連峰の縦走パターンの一つで、土合から入山して白毛門(1720)~笠ヶ岳(1852)~朝日岳(1945)~清水峠~七つ小屋山(1675)~蓬峠~武能岳(1760)~茂倉岳(1978)~一ノ倉岳(1974)~谷川岳(1963)と縦走して、西黒尾根から下山する。またはこの逆コースを取る通常一泊二日のルート。

このコースを地図で見るとちょうど逆U字型になり、蹄鉄に似ていることから馬蹄形縦走と呼ばれている。

地図をスキャナで取り込んで載せれば一目瞭然なんだけど、めんどくさいので後で地図見せるからね。


ルートは西黒尾根を登る逆コースとし、清水峠の白崩避難小屋でテン泊とした。


2006年6月24日

事前の情報収集の結果、残雪が多くて清水峠の水場が使えないという情報があった。いくら何でもと思ったが、もしこれが事実なら泣くに泣けない結果となる。大事を取って二日分4Lを担ぐことにした。

土合橋の駐車場に車を止め、5:08に行動開始。まずは西黒尾根登山口を目指しての車道歩き。途中登山指導センター前で水を補給。

5:37西黒尾根登山口。トマの耳までいつもの急登が始まる。今回はテン泊装備でしかも水を4L持ったため、いつもよりもだいぶザックが重いのでゆっくりペースで登り始めるが、どうにも調子が悪い。樹林帯を抜け、天神平が一望できるいつもの休憩ポイントまで日帰り装備だと1時間だが、今回は一時間半、7:06に到達し大休止。まだまだ先は長いので焦らずゆっくり行くことにしよう。

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ラクダの背に7:36。ザンゲ岩は雲の中で山頂は天気が悪そうだ。

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ラクダの背からの急登でやたら汗をかき、のどが渇く。思い切り水を飲みたいところだが、先は長いし蓬ヒュッテまではどうあがいても補給できないので我慢しながら少しずつ飲んで、なんとかごまかす。

ザンゲ岩8:36。トマの耳(谷川岳山頂)9:02。ここまで2時間半。ゆっくり歩いたつもりだったが、知らず知らずにペースが上がっていたようだ。山頂に着くと雲も切れて日が差してきた。ここでまた大休止を取る。

今回からテン泊用ザックをアークテリクスのボラ65に新調した。値段が値段だけに貧乏な中年親爺としては迷いに迷った末の購入だったが、やはり値段だけのことはあるようだ。

まずは一ノ倉岳を目指して順調に歩き始めるが、途中ノゾキから一ノ倉沢の絶壁を見おろして「まあこんなとこ登ろうとすれば普通落ちるわな」なんて独り言。まさかその数年後にクライミングに手を出すとはこのときは思っても見なかった。

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一ノ倉岳10:57、茂倉岳11:19。ここまできたら、やたら足が重くなってきた。やっぱり体調がおかしい。引き返そうかとも思ったが、蓬ヒュッテまで行って様子を見て、場合によっては蓬ヒュッテでテン泊して翌日白樺小屋ルートで下山することにして、まずは蓬ヒュッテ目指して進むことにする。

調子の悪い足の負担を減らすため、ここから今回初めて持参したストックを使ってみるが、使い方が悪いのかかえって疲れるし、やたらとペースが落ちてしまう。それでなくてもスローペースになっているのに、これでは白崩避難小屋どころか、蓬ヒュッテに着くのがやっとになりそうだ。

早々にストックをしまい込み、以後は単なるウェイトと化してしまった。こんなもの買うんじゃなかった。

12:56武能岳。ここで面白いことがあった。武能岳ではうるさいほどセミが鳴いていたが、ごく近くで鳴いている声がする。あたりを見回してみるが姿は見えない。でもほんとに1m以内で鳴いているように聞こえる。

しばらくきょろきょろして、何の気なしにズボンのポッケに手をやると、なんと私のお尻で鳴いていた。そりゃーー近くで聞こえるし、姿が見えないわけだ。とんだハプニングで一時疲れを忘れさせてもらった。

さて、先に目をやると蓬ヒュッテが遙か先にぽつんと見える。白崩避難小屋なんてそれこそ遙か彼方だ。ほんとに今日中にたどり着けるのか自信がなくなってきた。

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それでも何とか14:04蓬ヒュッテに到着。とりあえず一安心。

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ここまでで足がヘロヘロになり、ヒュッテ前のベンチに横になって大休止。時間も時間だし、足も調子悪いし、よっぽどここでテン泊しようと思ったが、白崩避難小屋までコースタイムであと2時間。ゆっくり歩いて3時間かかったとしても17時。なんとか予定通り白崩避難小屋まで行くことにした。

しかしここからが地獄の苦しみだった。とにかく足が動かない。ちょっとでも登りになっていると、10歩登って休憩してまた10歩の繰り返し。後にも先にもこんなに辛かったことはなかった。

途中、雪渓の雪解け水が沢になっているところを見つけ、水も綺麗だったので水補給。しかしブヨがもの凄い。いくら追ってもきりがない。水を補給している間にも10カ所以上噛まれてしまった。

ヘロヘロになりながらもなんとか白崩避難小屋へ15:49着。

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小屋の裏でテン泊の予定だったが、ブヨの大群と疲労でテントを張る気になれず、小屋も思ったよりも綺麗だったので避難小屋に泊まることにした。心配していた水場も問題なくひとまず安心。

幸い逆コースからの単独の人と一緒になり、一人恐怖に震えながら夜を過ごす羽目にはならずにすんだ。夕食の用意をするために小屋の外へ出ると、ブヨの大群が襲ってきてとてもじゃないけど外には居られない。

夜、もの凄い勢いで雨が降ってきた。テントにしなくて大正解。雨の音を子守歌にしてお休みなさい。


6月25日

熟睡して1時間寝過ごしてしまった。朝から快晴。5:31出発。

清水峠は明治18年に開通して、数年で廃道になったようなので廃道になって100年以上経過していることになるが、切り通しはハッキリと当時の姿をとどめていた。

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まずは朝日岳山頂を目指して歩き始めたが、熟睡できたためか昨日よりもだいぶ楽だ。天気もいいし、今日は行動時間も短いので、昨日歩いた道を振り返りながらのんびりと歩く。7:50朝日岳着

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朝日岳山頂からこの先のルートを眺めると、まだかなりのありそうだ。地形図で見る限りではアップダウンもあまりない、穏やかな尾根が続くと思っていたが、実際に歩いてみるとアップダウンの連続。昨日より体調もいいとはいってもやはり本調子ではなく、水の消費量もかなり多い。

笠ヶ岳まで来ると登山者がかなり多くなってきた。土合から登って朝日岳まで日帰りピストンの人たちらしい。

ここからまた一端下って、緩やかではあるが白毛門まで登り返し。いい加減うんざりしてくるが仕方がない。途中小さな赤い花を付けた木が疲れを紛らわせてくれた。

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足を引きずりながら、なんとか白毛門へ10:10到着。ここからの下りが辛かった。山頂から土合まで標高差は約900m。時計の高度計を見ながら「あと標高差×××m」って思いながらとうに限界に達した足をだましだまし、段差を越えるたびにこけそうになる膝と格闘し、駐車場に着いたときには心底ほっとした。

谷川岳は、西黒尾根~万太郎山~仙ノ倉~平標を一泊で縦走してみたいと思っているが、あのブヨ攻撃を思い出すとどうしても実行できずにいる。ブヨがいなくなるであろう秋にでもチャンスを見て縦走してみたい。