教職員によるわいせつ事案を防ぐには、研修や注意喚起だけでなく不祥事を起こしにくい環境をつくることが重要です。
今回、教職員と児童生徒の私的な連絡を減らすための公的スマートフォンや防犯カメラの活用を提案しました。教育長からは、公的スマートフォンについて学校現場の意見も聞きながら検討していくとの答弁がありました。子どもたちを守り学校への信頼を取り戻すため、一歩踏み込んだ再発防止策を引き続き求めていきます。
石川】 最後に、教職員によるわいせつ事案の再発防止についてです。
教職員によるわいせつ事案は、子どもたちや保護者、そして学校への信頼を大きく損なう重大な問題です。我が会派ではこれまで、代表質問や文教常任委員会において、この問題を繰り返し取り上げてきました。その中で、外部の専門家の意見を取り入れることや、教職員と児童生徒が私的につながりにくい連絡体制、学校内の環境の見直しなど、教職員一人ひとりの意識だけに頼らず、不祥事を未然に防ぐ「仕組みづくり」が重要であると提案してきました。
県教育委員会では、教育長によるメッセージ動画の配信や研修の充実、教室の鍵の管理など、様々な取組みを進めてきました。しかし、教職員によるわいせつ事案は、昨年度8件発生し、今年度も9月1日時点ですでに8件となっています。これまでの事案では、児童生徒と私的なSNSでつながったことや、学校外で二人きりになったことが、不祥事のきっかけとなったケースもあります。研修や注意喚起だけでなく、不適切な行為が起こりにくい環境をつくることが重要です。
例えば、教職員と児童生徒との連絡方法を見直し、私的な連絡を分けることや、人目が届きにくい場所を減らすことが考えられます。
東京都では公的スマートフォンが活用され、私立学校などでは防犯カメラを設置している例もあります。公的スマートフォンは仕事と私的な連絡を分けることにつながり、防犯カメラも、設置場所や使い方を十分に考えることで、不適切な行為を思いとどまらせる効果が期待できます。
もちろん、設備の導入だけですべての問題が解決するわけではありません。まずは一部の学校で試し、その効果や課題を確かめる方法もあるのではないでしょうか。学校への信頼を取り戻すためには、研修や注意喚起に加え、児童・生徒、その保護者や県民から見ても「学校が変わった」と感じられる取組みを進めることが重要です。
そこで教育長に伺います。教職員によるわいせつ事案を未然に防ぐため、教職員と児童生徒が私的につながりにくい連絡体制や学校の安全性を高める環境整備など、教職員個人の意識だけに頼らない再発防止の仕組みづくりを、今後どのように進めていくのか。また、その効果をどのように確かめ、改善につなげていくのか、所見を伺います。
教育長】教職員によるわいせつ事案の再発防止についてお尋ねがありました。
県教育委員会では、わいせつ事案の防止に向けて、映像資料の作成など、これまで様々な啓発に取り組んできましたが、不祥事が一向になくならない現状を、重く受け止めています。わいせつ事案を根絶するためには、教職員の意識啓発の徹底に加え、不祥事の傾向を踏まえた、より効果的な対策を講じる必要があります。
例えば、近年、学校現場では、小型カメラを見つけにくい場所に設置して、盗撮する事案が起きています。そこで、全ての県立学校を対象に、盗撮カメラを探知できる機器を活用した校内点検を、先月から順次行っています。
また、SNSで生徒と個人的なやり取りをしたり、学校の許可なく自分の車に生徒を乗せる行為などが、わいせつ事案のきっかけとなっていることから、これらが減給または戒告処分になることを、「懲戒処分の指針」に明確に盛り込みます。
県教育委員会では、こうした対策の効果について、学校長や市町村から意見を聞き、改善につなげるなど、今後もわいせつ事案を起こさせない環境づくりに、しっかりと取り組んでまいります。
石川】教職員によるわいせつ事案について再質問をいたします。
県立学校を対象に、盗撮カメラを探知できる機器を使った校内点検を、先月から行っているという答弁もありました。県立学校だけでなく、県所管の小中学校を含めてぜひ進めていただきたいと思いますが、今回質問させていただいた、公的スマートフォンとか、防犯カメラとかについては、答弁で触れられていません。我が会派は、全ての学校に一斉に導入をしてくれということを求めているわけではありません。
まず、これまでの導入に至っていない理由、そして課題をどのように考えているのか。そして、その上で、モデル校などで試行し、効果や課題を検証する考えはないのか、改めて確認したいと思います。
教育長】防犯カメラや、公的スマートフォンの導入についてのお尋ねでございました。
防犯カメラは、不祥事の抑止効果がある一方で、個人のプライバシー保護や、学校が監視の場となることについての懸念などもありますので、慎重に検討する必要があると考えています。
公的スマートフォンについては、近年、導入自治体も見られることから、その運用方法等も参考にしながら、学校現場の意見も聞いて、検討していきたいと考えています。
石川】繰り返しになりますが、教職員によるわいせつ事案の再発防止には、研修とか、注意喚起とか、そういうことだけではなく、不祥事を起こしにくい環境を作ることが大切だということを、我が会派は何度も提案をさせていただいています。
今回初めてスマートフォンについて、検討していただくという前向きな答弁をいただきましたので、是非、すぐに全校にということではなく、まずは実態を把握して、その事例を参考にしながら、前向きに検討していただくことを求めておきます。
そして、防犯カメラについてですが、様々な課題があるということは理解をしますが、一部の学校で試すとか、その効果や課題を検証するということも、私は必要だというふうに思います。様々な現場の課題もあると思いますが、このカメラについては、一歩踏み込んだ取組みを求めておきます。

