国立競技場の解体が7月から始まる。
その前に競技場とその周辺の光景を見ておこうと先日そこへ向かった。
国立競技場は正式には国立霞ヶ丘陸上競技場という。
新宿区霞ヶ丘というところにある。
神宮外苑と呼ばれるその一帯は、新宿区、渋谷区、港区に隣接し、近隣には明治神宮、新宿御苑があり都心にあって豊かな緑の森が広がる。
また東京体育館、秩父宮ラグビー場、明治神宮球場、第二球場などのスポーツ施設も隣接する。
 
国立競技場は1958年に完成し、1964年の東京オリンピックのメインスタジアムとなった。
2020年の東京オリンピックに向け新国立競技場の建設のため現在の国立競技場は7月から解体作業に入る。
 
外観を見るつもりで行ったら、ちょうどこの日は見学ツアーが行われていた。
私はツアーではなく、スタジアムだけの見学に行った。
国立競技場に入るのは初めてであった。実際この目で見る国立競技場。
最初で最後になるであろう。
 
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正面スタンド。背後には新宿高層ビル群が広がる。
 
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振り返ると聖火台が高くそびえる。この聖火台の高さは2.1m。川口市の鋳物工場で作られたものという。
この聖火台は残される予定である。
 
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奥に神宮球場、手前に第二球場。神宮球場では六大学野球をやっている。第二球場はゴルフ練習場になっている。
 
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東京オリンピックで使用された表彰台。
 
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東京オリンピックのポスター。
 
競技場を出て周辺を歩いてみた。
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千駄ヶ谷ゲート。マラソンゲートもある。
 
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東京オリンピックを記念して建てられた記念碑。レリーフはクーベルタン男爵。
 
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正面スタジアムのあるところ。
 
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隣には都立明治公園がある。ここではかつて幾多の集会が行われた。
 
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明治公園に隣接する日本青年館。宿泊施設、ホールがある。
 
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競技場の周辺道路は休日は子供のサイクリング教室に解放される。
 
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青山ゲートから見る競技場。
 
そして最後にもう一度、国立競技場内の、ある場所を訪ねた。
そこには「出陣学徒壮行の地」と書かれた碑がある。
その隣には「同期の桜」の木がある。
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1943年10月21日。兵員不足を補うため、文科系の学生・生徒があらたに召集されることになり、国立競技場ができる前の明治神宮外苑競技場にてその「出陣学徒壮行会」が行われた。招集された学生生徒は10万名に上る。その中で生き残った有志が50年後の1993年にその事実を後世に伝えるためこの地に記念碑を建てたのである。
このことも記憶にとどめておかなければならない。
 
この国立競技場はやはりいろんな意味で、昭和を物語り、昭和を象徴する建造物である。
 
この日最後は隣の神宮球場で東京六大学野球の法政対明治の試合を観戦。
今季の法政は弱い。
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