今、会社のビルの屋上に、ある携帯電話会社のアンテナ設置工事が行われている。
昨年の11月に着工したのであるが、当初アンテナ設置といっても、簡単に細長いアンテナでも取り付けるものと思っていた。
私はこの会社の携帯電話を使用しているのであるが、この地域が特に電波状況が悪いと感じたこともなかった。何故ここにアンテナの設置が必要なのかよくわからなかった。
 
しかし工事が始まってみると、まず鉄骨で足場を組み立て、外階段を設置することから始まる。
資材の搬入時には、路上に警備員を数名配置することもあった。
生コンを送りあげ土台をつくり、そこに支柱を設置する。大きな音を立てる日もある。
これはかなりの大掛かりな工事だなと思うようになった。
2か月半経過してほぼアンテナらしきものは完成したようである。
これから最終のテストが行われるようである。
 
これが設置されたアンテナである。
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2本のアンテナが設置されている。
街を見上げると、確かにこのようなアンテナがビルの屋上などに設置されているのに気づく。
携帯電話会社によって形はそれぞれ違う。
これは基地局と言われるものである。
携帯電話の通信の仕組みを改めて調べてみると、私自身理解不足の点があった。
携帯電話の通信は直接携帯電話同士が無線電波でつながって会話しているのではない。
私が北海道のAさんと話す場合、私の携帯の近くにあるこの基地局に電波を送りそこからは通信ケーブルでAさんの近くの基地局に信号が送られその基地局からAさんの携帯に電波が届くという仕組みである。したがってほとんどはケーブルを通しているのである。
この基地局の設置が通信の安定性、つながりやすさになるのである。
このようにビルの屋上に設置されているもの、高いビルがない住宅地では電柱を立てて設置されている。また地下街や大きなビルの屋内では天井などの壁に小型のものが取り付けられている。
ここは6階建のビルの屋上であるが、工事の関係者に聞いたところでは、この基地局でカバーできるのはせいぜい1キロぐらいの範囲であるらしい。
〇〇1丁目の単位で設置を進めているとのことであった。
そしてその設置にかかる費用について聞いてみると、このビルへの設置でうん千万円位とのこと。
設置したビルの所有者への使用料など維持費もかかる。
かねて携帯電話の通話料が高いと思っていたが、こうした設備にかかる費用を考えると仕方ないのかなとも思えてきた。
 
携帯電話の販売合戦の裏では、こうした通信インフラの整備が着実に進められていることを知ったのである。