今日安倍首相がカナダ、アメリカ訪問から帰国した。
安倍首相は最近の首相の中では外遊がずば抜けて多い。
その時使用されるのが政府専用機である。
政府専用機が日本に導入されたのが1991年。
当時の日米貿易摩擦解消のためアメリカボーイング社よりボーイング747、通称「ジャンボ」を2機購入した。
ちなみにジャンボは一機当たり1億ドルから2億ドルといわれる。
政府専用機は天皇や首相など要人の他、在外邦人の輸送や国際平和業務にも使用される。
政府専用機は航空自衛隊の所属である。
普段は航空自衛隊の千歳基地に駐機している。
天皇や首相が海外へ行く際には千歳基地から羽田空港に来て羽田から出発し、羽田に到着する。
政府専用機の乗務員は航空自衛官が務める。パイロット、客室乗務員も航空自衛隊の自衛官である。
キャビンアテンダントも女性自衛官が務めるそうだ。
客室内は民間の旅客機とは違い特別仕様になっている。
首相などが政府専用機で海外へ行く際は取材記者の人たちも同乗するそうである。
エコノミークラス並みの運賃を支払うことになっているそうだ。
座席や食事などのサービスはビジネスクラスとのこと。
政府は今の政府専用機を2018年を目途に機種変更を検討しているそうである。
ジャンボジェットは空の大量輸送時代を支えてきたが、いま日本の空から消えつつある。
日本航空はすでに退役し、全日空も来年春を以て役割を終える。
新たな機種は最新鋭のボーイング787を中心に検討されるとのこと。
ちなみに他の国ではヨーロッパを中心にエアバス社のジャンボより一回り小さい機種が多いようである。
 
さて私は今日羽田空港に出かけ、この政府専用機の帰国の様子を是非見たいと思った。
あらかじめ到着時刻、使用滑走路、到着スポットを予測しておいた。
羽田空港には現在A、B、C、Dの4本の滑走路がある。
政府専用機が着陸する時刻は4時前後、滑走路はC滑走路だと予測し第2ターミナルの展望デッキで待つことにした。土曜日でもあり多くの人が飛行機を見ている。大きなカメラを抱えたマニアも多くいる。
政府専用機は着陸しても一般の旅客機のように駐機しない。特別なスポットに止まる。
その場所は展望デッキからは見えない。
そこを見るには駐車場に行かなければならない。その場所も事前に確認した。
 
航空無線を受信機で聴きながら政府専用機が着陸するのを待つ。
「ジャパニーズ エアフォース ゼロゼロワン」というコールサインが聞こえた。
政府専用機のコールサインである。
管制官がその航空機に着陸許可を出した。「ジャパニーズエアフォース ゼロゼロワン クリアートゥランド」
滑走路は34R、C滑走路である。
着陸は間近である。
やがて機体が現れ滑走路に着陸した。
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尾翼に日の丸、機首に日本国と書かれた機体。まさに政府専用機であった。
 
すぐ駐機スポットの見える駐車場に移動する。
ここを知っている人は少ないようだ。
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政府専用機は駐機スポットに到着したところであった。間に合った。
 
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タラップが取り付けられ、関係者が集まり始めた。
 
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安倍首相と夫人がタラップを降りる。首相の車が横付けされている。車はレクサス。
 
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タラップを降りたら車に乗りこみ、パトカーと警備車両に囲まれすぐさま発車した。
 
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車列は空港を出て一般道から高速湾岸線へ。一般車は入り口閉鎖など交通規制され都心まで一気に駆け抜ける。
着陸から空港を後にするまでわずか10分ぐらいであった。
 
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あっという間の出来事であった。やがて羽田空港はきれいな夕焼け空となった。左端に富士山の山頂が見える。
 
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無事任務を終えた政府専用機の横を次期政府専用機の候補の一つであるB787が通り過ぎた。
 
今日私が使用したカメラはデジタルコンパクトカメラ。高級カメラにはかなわない。
みんないいカメラを持ってきている。こんな時は高級カメラがほしくなる。
 
安倍首相の政府専用機での帰国をほぼ完璧に着陸から、駐機、飛行機を降り、車に乗り込み、空港を後にするまでとらえることができた。我ながら飛行機ファンとして満足の一日となった。
安倍首相には政治的には言いたいことはいっぱいあるが、ともかく今日のこの機会に巡り合えたことは感謝したい。