『元ちゃん、僕らもみんな、元ちゃんたちのこと信じているよ。信じているから、僕らは、辛いことでも我慢できるんだ。けど、僕らみたいに、元ちゃんたちのこと知っている猫も犬も、ほとんどいないに等しいし、人間で知っているのは、レスキューの隊長さんだけでしょ。そんなんで、信じる心は足りている』って、サブちゃんが聞いてきた。

『十分に足りるさ、だってみんな、心から僕らのこと信じてくれているんだから、そして信じあっているんだから、ピュアな心で。みんなが僕のこと信じてくれているって言ってくれたから、僕、体中に力が湧いてきたし、目茶苦茶頑張れるから、もう少しだけ待っていて』って、僕が言うと

『うん、できるだけ早くね。公園が、水で流されないうちにね』って、サブちゃんが笑いながら言った。

この時、サブちゃんの声は、笑っていたけれど、顔は真剣だったって、僕らは、後から聞かされた。

『あっ、ホープ君の掌の石の光が、虹色に変わってきた。それに上が見える、元ちゃんのことも見えるよ』って、空くん

『きれいー』って、愛ちゃんは、虹色の光を見ながら、弾むような感じで言った。

みんなが、上を見た時、僕の股割きのように伸びきっていた手と足は、壁から離れて僕の元の手と足に戻っていたんだ。そして、それと同時に、地上の平等に降っていた雨も、少しづつその平等に止み始めていた。ただし、撤回したダムの水は、ダムの大きさによって違うから、それは、平等にという訳には、いかなかったんだけれど、それでも少しづつ水は引いていった。海の爆発は、オープンにして対処し始めたところは、何とか上手くいき始めたんだけれど、自国の領土とか言って他国の支援を断り続けたところは、なかなか思うように原油の流失を食い止めることができなく、そこの海域だけは、黒い海のままで、その黒い海水は、その自国の領土って言い張っていた国に少しづつ流れていき始めていた。

『元ちゃん、やったね。雨が止み始めているよ。それと天使君から』って、サブちゃんが言おうとした時には、僕らは、虹色の光の中を通って、スクリーンに囲まれていたところに、戻されていて地上の様子を、見ることが出来ていたので

『見てるよ、少しづつ元に戻っているんだね』って、僕が言うと

『うん、元ちゃん、みんな喜んでいるよ。地球の生き物全部が』って、サブちゃん、そして、可愛い赤ちゃん猫の『フニャ』って、言う鳴き声も聞こえてきた。


        つづく

『どういうこと、平等な雨って』って、僕

『世界中のお天気キャスターが、みんな口を揃えて言っているんだって。どこの国の雨量も、みんな同じなんだって、それでダムが撤回して、そこから水が街の中に、流れ出ているって。そりゃ、ダムの撤回って言うのは、今までだって起きているけれど、世界中で同時なんっていうことは、今まで一度もなかったし、聞いたこともないって、言っているんだって、ニュースでって、天使君から』って、サブちゃん

『どうして、そんなことになっちゃうの。それじゃ、僕の父さんと母さんは、モンスター達は・・・』って、ホープ君が、僕に眼で訴えた。

『このままってことは、絶対にないよ。そうだよね、元ちゃん』って、リッちゃん

僕は、光がクロスしているところに体を置き、手と足が壁の足跡まで伸びたままになっていて、かなり苦しくなってきていて、リッちゃんの返事にも、ちょっと苦しげに聞こえたらしくて、みんなが

『ねえ、元ちゃん、苦しそうだけれど、一体どうなっているの』って、

『ああ、大丈夫、ほんと』って、僕は答えた。

隊長さんが、身動きがとれずにじっと光がクロスしている上を見ている、ホープ君のところに来て、ホープ君の目をじっと見つめて

『元ちゃんが、大変なことになっている。みんな、ちょっと来てくれる』って言って、みんなをホープ君のところに集めた。

『見て、ホープ君の瞳を、映っているだろ。思い切り、いやそれ以上に手足を伸ばしている、元ちゃんが見えるだろう』って、隊長さん

みんなに、気づかれてしまった、僕のすざましい格好、ああ、どうしよう、何て言うと良いんだって、頭を振るかいてさせた。なんにも、浮かばない。

『もしかしたら、ずっとその格好なの』って、リッちゃん

『元ちゃん、大丈夫じゃないよ。なんとかしなきゃ。ねえ、元ちゃんを助けて、アッちゃん、リッちゃん』って、愛ちゃん

『本当に、こんなんで地軸が元に戻るの』って、空君

『他には、無いと思う。ホープと元ちゃんが、地軸に誘導されて、ここまで来たんだと思うから、間違えてはいないよ』って、エナジーさん

『僕とアッちゃんは、今、何も出来ないんだ。僕ら、多分、祈るしかないんだと思う』って、リッちゃんが言うと

『うん、、そうだよ、なんで忘れていたんだろう。僕らは、元ちゃんとホープ君のことを、信じて祈っていると良かったんだよ。僕らの信じる心を、地軸にも届けるんだよ』って、アッちゃん

『そうか、人間に一番欠けている、信じあっている心か。元ちゃん、ホープ君、申し訳ない、私は、どこかで疑っていたよ、大丈夫なのかって、大丈夫に決まっているのに、こんなことに、どうして気がつかなかったんだろう』って、隊長さん

僕も心の中で、そうか信じる心かって思ったら、なんだか思い切り猫の股割き状態の、僕の体が少し楽になったような気がしてきた。


       つづく






『また、揺れたよ』って、愛ちゃん

『アッちゃん、上のスクリーンのところに行けると思う』って、リッちゃん

『どうかな、やってみようか。今、スクリーンにどんな映像が映っているのか知りたいんでしょ』って、アッちゃん

『うん』って、リッちゃん

『私も、みんなも知りたいと思っているよ』って、隊長さんが言うと、みんな、うなずいている。

『スクリーンのところから、どれくらい落ちたんだろう。あっという間だったけれど。垂直に落ちたことは分かるんだけれど、上を見ることが出来ないから、どれくらい落ちたのかが分からない。、あっ、元ちゃん、元ちゃんは上を見ることが出来るの』って、エナジーさんが、聞いてきたので

僕も見ることが出来ないって、答えようとしたら、ホープ君が目で合図してきた、『先が見えない』って、えっ、先が見えないって、僕が目で聞き返すと

『光が差しているだけで、どこまで続いているのかが分からない』って、ホープ君の目が、僕に訴えた。

『アッちゃんもリッちゃんも、ここでは飛べないと思う』って、僕は確信はないけれど、ホープ君からの目の訴えと、僕も身動きが取れないってことを、みんなには言いたくなかったので、そう言ってみた。

それでも、アッちゃんとリッちゃんは、

『飛んでみる』って言って、飛ぼうとしてみたけれど、二人とも

『飛べない』って、不思議そうな顔と、悔しいって顔が入り混じった、何ともいいようのない、ムカって感じで言った。

ホープ君以外は、上を見ることが出来なんだから、飛べないのも仕方がないって、僕は思ったけれど、それは言わなかった、僕の状態も。

『元ちゃん、僕らみんな、上を見ることが出来なくて、元ちゃんがどんな風になっているのかが、分からないんだけれど、一体どんふうになっているの。正直に教えて、手と足はどうなているの』って、リッちゃん

『どうって、どうにも』って、僕が答えると

『愛ちゃんにできることない。愛ちゃん、地軸を戻すために何でもするよ』

『僕も、何でもするよ』って、空君

『私たちも、何でもするよ。言ってくれ』って、隊長さん

その時、サブちゃんから

『今度は、ダムが、いろんな国のダムが、雨がすごいから。いつまで続くの、この雨。それと天ちゃんからなんだけれど、この雨は、世界中に平等に降っているって』って、

『平等に雨が降っている』って、みんなが言った。


         つづく