『もし、元ちゃんの想像したとおりだとしたら、その国は、この国をどうしようとしているのかな』って、リッちゃん

『きっと、そうなると植民地っていうのしかないよね』って、アッちゃん

『だから、この国の人たちは、一生懸命に働かされているのかな』って、ホープ君

『そうだとしたら、なんでこの国だけが、ずっと雨が降り続いたり、海の油がずっと流れているの』って、エンジェルさん

『地球が、気が付いていないのかな』って、僕が言ったのと重なるように、

『ストーン、エンジェル、元ちゃんたち、聞こえるかな』って、ガーディアンの基地から、メカニックさんが呼びかけてきた。

『メカニック、どうした』って、ストーンさんが言うと

『おかしいんだよ。その国に以外に、もう一箇所、雨が降っている国が、みんなが出発した時には、その国以外は、ずべて雨が上がって、海の油田の爆発も落ち着いていたのに』って、メカニックさん

『じゃあ、この国以外にも、災害が止んでない国があるってことか』って、ストーンさん

『そう、そうなんだ』って、エナジーさん

『その国って、どこなの。あっ、いいです。その国がどこなのか、言わないで。出来れば、メカニックさんもエナジーさんも、それが映っているモニターは、見ないでほしい』って、僕が言うと

『どうして、その国が、どこなのか分かった方が、いいんじゃないの』って、アッちゃんが言うと、みんなも、『そうだよ』って、顔をしている。

けど、僕は、どこの国っていうことよりも、悪魔だけを見ることにしたいんだ。悪魔をこの国に、全部集めて、一網打尽にするんだ。きっとそうしたら、雨が降り続いている、二つの国にも、平和が来るんじゃないかって、そうしたら地球も、喜んでくれそうな気がした。地球は、どこの国が悪いとかじゃなくて、いろんなこと全部が、地上に生きている全ての生き物の、罪だって思っているような気がするって、みんなに話した。そして、欲張った悪魔だけを、やっつけようって。

『そうだよね、悪魔には、永遠の眠りに入ってもらおうよ。僕の父さんと母さんも、おじさんも僕の仲間のモンスターたちも、喜んでくれる』って、ホープ君。

ホープ君が、初めて永遠の眠りに付いたモンスターを、胸を張って仲間って言った。その仲間って言葉の響きが、僕には、すごく嬉しく聞こえた。

『地球が、喜んでくれるってことは、青い地球も赤い地球も、壊れないってことだよね。そうしたら、僕のお父さんやお母さんやお姉ちゃん、力ちゃんも、えーと、とにかく、地球に生きている人も動物も植物、いろんな生き物、全部がこのままでいられるって事だよね』って、空君

『やろう、この国に集めよう、悪魔を』って、隊長さん

『で、何から、始めるの』って、リッちゃん

僕には、リッちゃんのその質問が、みんなの質問のように聞こえた。


           つづく



『この国の人たちの幸せって、どんなことかな』って、リッちゃんが、さっき見てきた人たちのことを、思い浮かべながら言ったように、僕には聞こえた。

『多分、温かい家庭のぬくもりの中で、家族みんなが片寄せ合って、ワイワイ・・・。でも、もう無理な人たちが多いのかな。けど、そういうのが次の人たちへ、受け継がれていったら、きっといい国になるよ。みんなが笑えるような、勿論、温かいご飯も食べられて』って、僕が言うと

『そして、フューチャーちゃんのお母さんの透けて見えるのが、悲しみから幸せに変われば、いいんだ』って、ホープ君

『それには、元ちゃん、国王の心の中の悪魔をやっつけなきゃいけないよ』って、隊長さんが、悪いやつは絶対に許さないって感じで言った。

『あの、この国には、資源がいっぱいあって、採掘なんかもしているんですよね、それはいったい、どこに。それと農作物も作っているのに、ああ、それから漁師さんのお魚は、海の油は、どこに消えてしまったの。全部、お城にあるの』って、僕

『そうだよ、いくらなんでも全部、お城にしまうことは出来ないよ』って、空君

『どこかに売っている。しかし、この国は、どこの国とも国交はないはずだけれど』って、隊長さん

『いや、あるかもしれない。メカニックが、もしかしたら何かモニターで見ていたかもしれない』って、ストーンさん

『そうね、メカニックは、地上のモニターをよく見ているから』って、エンジェルさんも

『確かに、どこかの国に売っていると思うんですが、どこの国なのか分からないんです。何度か、この国に入ってくる船の情報が、頭の中に浮かんできたことがあるんだけれど、その船には、何も描かれていなかった。それに、船に荷物を運ぶ時も、全てが、この国の人たちだけでやっていたから』って、お父さん

『いったい、どんな国とこの国は、国交があるんだろう。そして、どうしてそのことをその国は、隠していなければいけなんだ』って、隊長さん

『これって、僕の想像なんだけれど、国王って、突然現れたって言ってましたよね』って、僕は、赤い地球人のお父さんたちに確認した。

『そうです』って、お父さんが、答えた。

『もしかしたら、元ちゃん』って、アッちゃん、リッちゃん、隊長さん、ストーンさんにエンジェルさんが、僕の顔を見た。

『うん、多分、国王って、その国の人間じゃないのかな。そうじゃなきゃ、この国の人たちに、こんなに酷いことできない。それに、もしかしたら、死刑にした国王の子供って言うのは、自分の本当の子供ではなかった、とか、どうかな』って、僕

『あ、あ、ありかも』って、みんなが

『じゃあ、死刑になった国王の子供って、誰』って、空ちゃん

『これも、想像なんだけれど、この国にだって、国王じゃなくても、国をまとめていた人っていたんじゃないのかな、たとえば、総理大臣とか、そういう人の子供』って、僕

『愛ちゃんには、難しくてよく分からないけれど、可哀相だね。死刑って、怖いんでしょ、痛いんでしょ』って、愛ちゃんが涙を浮かべて言った。



          つづく



『あの、猫さんや犬さんは、悪魔じゃないのよね』って、エンジェルさん

『それは、大丈夫。この国で生きていくのは、大変だけど、みんな心は折れたりしないって言っていたから。その、お城で飼われるために、仲間を蹴落とすって言っても、お城で飼われるようになった猫さんや犬さんは、こっそり食べ物を持って外の仲間に分けているの。ただ、お城で飼われるようになると、外に居たときのように、明日の食べのものことを考えなくていいのと、暖かいところにいられる。今みたいに、ずっと雨が降っていると、大変だからね』って、犬さん

『お城で飼われるようになった猫さんや犬さんが、持ってくるのは餌だけじゃないんだ。お城の中の様子も、知らせてくれていたんだ』って、猫さん

『でも、猫さんや犬さん同士で、お城の中のことが分かっても、人間には、伝わらないでしょ』って、リッちゃん

『それは、いろんな猫さんや犬さんから、あの人間の少年と話せる猫さんまで伝わっていく、それを少年に話していたんだ。だから、少年は、よその国のこともお城の国王のことも、いろいろ知っていたんだ』って、猫さん

『でも、その少年は死刑になった、そして、その少年の友達も、死刑になったんだよね』って、アッちゃん

『この国の偉い人達は、自分達に都合の悪いことを、言ったりする人たちのことを、すぐに死刑にするらしいんだ。だから、親のいない子が多いんだって、ああ、偉い人たちでも、なんか国王の気に入らないことをすると、一族でどこか山奥の採掘所に送られるんだって、聞いた』って、猫さん

『国王だけが、絶対的権力を持っているってことか』って、隊長さん

『でも、それぞれにも力があるって、さっき言っていてから、上手くすると崩せるかも』って、僕が言うと

『仲間割れ』って、空君

『うん、想像だけど、国王って気が弱いのかも、だからすぐに死刑にしたりするんじゃないかな』って、僕

『ああ、自分の取り巻きにもそんなことをするってことは、信用できる人間がいないってことになる』って、ストーンさん

『信用できないと、死刑にしちゃうの。ふーん、悲しいね』って、愛ちゃん

『そうそう、自分の子供も・・・』って、お母さんが

『自分の子供も・・・死刑にしたの』って、愛ちゃんが声を詰らせていうと、フューチャーちゃんのお母さんが、愛ちゃんの肩をそっと抱いて、

『伝わって来るわ、愛ちゃん、こんなに小さいのに、辛いことがいっぱいあったのね』って、優しく言った、そして

『私は、悲しみを透してしまうの』って

『お母さんの中には、いっぱい悲しみが詰っているの。この国の悲しみが、お母さんの悲しみを取ってほしい』って、フューチャーちゃん

『それって、この国の人たちが、幸せになったら、消える』って、ホープ君


         つづく