僕と隊長さんが、心と心とで話している間、長のおじさんは、何か凄く難しい顔をして、ぶつぶつと独り言を言っていた。
『止めろ、そんなこと、いくらなんでもやりすぎだ。そんなこと、約束と違う。止めてくれ』って、
僕が、『どうしたの』って、聞こうとしたら、隊長さんが
『もう少し、独り言を聞いていよう』って、僕のことを止めた。
おじさんは、完璧に自分の世界に入ってしまったみたいで、僕と隊長さんが隣にいることを忘れてしまったように、しばらくの間独り言が続いた。
『隊長さん、おじさんは、北の国の悪魔、国王と何を約束したんだろう』って、僕が聞くと、
『そうだな、単純に考えるとお金なのかな』って、
『でも、この国に居たら、いっぱいお金があっても、使い道が無さそうだけれど』って言うと
『人間は、欲が深いから』って、隊長さん
『ふーん、人間って、悲しいね。僕なんか、猫だから、お金なんかあっても、仕方がないって思うんだけれど、だってさ、どんなに大好きなメロンやチョコレート、生クリームや、塩鮭だって、一生かけても、食べれる量なんって決まっているから』って、僕
『確かに、まあ、元ちゃんの場合は、猫に小判だから。その点、人間は、次から次と、しかし、この長さん、ただ欲に目がくらんだだけなのかな。もし、そうだとしたら、許すことは出来ないけれど、それだったら、後悔をしたりするかな』って、隊長さん
『人間って、複雑なんだね。もっと簡単だといいのに』って、僕と隊長さんが、心で話していたその時、長のおじさんが
『悪魔め、出てきたな』って叫んだ、おじさんの正面に
『裏切り者が』って言って、多分、悪魔の国王が立っていた。
つづく