2023年8月7日(月) 『卒業式まで死にません』 | 雪解けの先に広がる足跡

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ADHDの夫とHSPの私。
2022年冬に北海道へ移住。
日々のできごとを綴っています。

最近はずっと銀色夏生さんの『つれづれノート』シリーズを読み進めているのだけど、今17巻目で、読者が1番離れていくところらしい。
お褒めのメールの転送ばかりでつまらないという感想が散らばっているけれど、ゆっくりでもいいから飛ばさずに読みたいなと思っていて、時間があれば読んでいる。

でもちょっと気分転換に、昔から大好きで何度も買っている文庫本を出してきた。

南条あやさんの『卒業式まで死にません』という新潮社から出ている文庫本だ。
著者は1999年の春に高校を卒業してすぐの3月30日に自害により亡くなっている。
この本は、彼女が亡くなるまでの3ヵ月間の日記を文庫化したもの。



彼女は精神科に通っていて、日記自体は普及し始めたばかりのインターネットで公開していたものの、量が莫大だったので文庫化できたのは最後の3ヵ月のみだという(インターネットに公開されていた日記の内容はかなり際どかったので、そういう理由もあるのだろうけど)。

私が彼女を知ったのは、彼女が亡くなって数年経ってから。
自分も自傷行為をするようになって精神科に通うようになってからの出会いだった。普通そういうものだよね……。

南条あやさんは文才があるのでサクサクと読むことができ、当時一気読みした。
横書きというのも、ガラケー文化の私達がとっつきやすかった要因かもしれない。

何度も何度もボロボロになるまで読み、今持っているのは新品の3代目。
新しい本の匂いがした。
どれだけ私が大切にしているかは、カバーの上に透明カバーをかけ、その上にA4用紙に印刷したカバーをかけているところでわかってほしい。
『つれづれノート』はA4用紙のカバーをかけているけれど、透明カバーまではつけていない(冊数がものすごくあるので、そこまでしてたらきりがないかな、と思ったため)。



『卒業式まで死にません』は精神病に理解がない人にはお勧めできない内容なのだけど、精神病を患っている人や家族にそういう人がいるという方には一度読んでみてほしい。
当人の辛さは、当人が周りに打ち明けられないことで深くなっていくけれど、この本でちょっとだけ理解が深まるかもしれないから。
ただ、エッセイのようなものではなく、本当に女子高生の日記ということを念頭において読んでほしい。

たまに、生きていたら私より1つ年上で、どんな人になっていたのかな、と考えるけれど、きっと彼女はあの時死を選ばなかったとしても、いずれそうなっていたと思う。
彼女にとってこの世は厳しすぎた。
彼女のような人を理解する人が少なく、今の日本は元気な人でさえ生きるのが辛くなってきているから。
残されたお父さんは可哀想だと思うけれど、健康に生きてほしいと思っている。
猫は、もういないのだろうか。
「ねこ」という名前の猫。可愛かったな。


今日は美容室の予約を入れていたので行ってきた。
天候が崩れそうだったので、嫌だったけれど車で。
私が行っている美容室は駐車場がちょっと狭く、植木もあって駐車するのが怖いので、いつもけんちゃんに送ってもらい、帰りは歩きで帰っていたのだけど、今日は雨が降りそうでどうしようか迷った結果、頑張って私が駐車することに。

これは私の家の駐車事情もあり、今は母の車と入れ替えているためちょっと難しいのだ。
家に駐車する際は私が停めているので、けんちゃんが一人で帰ってきたときに駐車したくないということで。

美容室は車がなければ大丈夫なのだけど、今日に限って車がたくさん(笑)。
後ろから走ってきた車さんに待ってもらって駐車した。
待ってくれた赤い車の方、ありがとうございました。