捨てればゴミ 使えば資源 -54ページ目

DX作戦


私の親戚に男の子がいる。
彼との付き合いは、彼が生まれてからずっと続いているので、かれこれ15年になる。
その彼がまだ幼かった頃、遊び半分でよく かんちょー をして遊んだ。
おむつをはいた小さなお尻を、人差し指でつっつき 「かんちょー!」 と言うだけの遊びではあったが、彼は大喜びした。
その彼のリアクションが面白く、会うごとに かんちょー をしていた。

最初の頃は かんちょー 自体を面白がっていたのだが、大きくなると、私を挑発し逃げる ということをし始めた。
私に向かっておしりをみせ、「ここだよー。」と言って逃げる。
私が彼を追回して捕まえ、かんちょー をお見舞いする。
そしてまた逃亡する という具合である。かんちょーそのものよりも逃げるスリルを味わいたかったのだろう。
とにかく、彼にはそうとうな数の かんちょー をお見舞いした。

そんな彼もだんだんと大きくなり、かんちょー のお年頃は過ぎ去っていった。
昔はあれほど喜んでいたのに、嫌がるようになったのである。
彼が小学校3年生ぐらいの時だったろう、久しぶりに会った彼に かんちょー をお見舞いした。
見事に決まり、彼のリアクションを待った。すると彼はこう言い放った。
「あのさぁ、大人なんだからそういう子供じみたことはもうやめようよ。」
彼のお尻に指を突き刺した私のほうを振り返り、冷静にそういったのである。
それ以来、彼に かんちょー をすることは無くなった。

そして時は流れ、数年がたった。
一昨年、親戚一同が集まることがあり、そこには彼の姿もあった。
中学生となった彼は、背も伸びた。野球をやっているとのことで体つきもがっしりしている。
落ち着きもあり、立派な中学生だ。あの頃の面影は ない。
私といえば、相変わらず親戚の子を追い掛け回し かんちょー をお見舞いしていた。
数人の子供を相手に かんちょー をするのである。中には逃げ回るだけではなく、 反撃を試みるやつも出てくる。
そんな命知らずのやつは、とっつかまえ かんちょー5連発 をくらわす。
背後にも気をつけながら追いかけるのは、相当疲れる。かんちょー歴15年の私だからできる芸当だ。
素人さんは決して真似してはいけない。

私が親戚の子を追いかけ、かんちょー5連発 をお見舞いしていると、窓のところに彼が立っていた。
私に背中を向け、無防備に立っているのだ。お尻のガードが甘い。ノーガードだ。
「さぁ、撃ってきなよ。」 そのお尻が、そういう風に言っていた。彼のお尻がそうしゃべった。様な気がした。
これはやるしかあるまい。戦場で敵に背を向けているやつがいけないのだ。中学生でも容赦はしない。
親戚の子との かんちょー戦争 でハイになっていた私はそう考え、数年ぶりに彼にかんちょーを見舞うことにした。

いきなり近づくと彼に察知されてしまうので、作戦を立てた。
まず、親戚の子を追い掛け回し、彼の近くへと追い込む。そこでとっ捕まえ かんちょー5連発 をくらわす。
そしてそのまま親戚の子を左手で抱え上げ 右手の人差し指で かんちょー乱れ撃ち をする。
「かんちょ!かんちょ!かんちょ!・・・」 と連呼しながら親戚の子を抱え上げたまま彼に近づき、
射程圏内に入ったところで 「かんちょぉーーー!」 と最後に、彼にお見舞いする。
名づけて 「かんちょーDV作戦」。

程なくしてその作戦は実行に移された。


つづく。