捨てればゴミ 使えば資源 -53ページ目

DX作戦 その2


まずは、親戚の子供を彼の近くへ追い込まなければいけない。
運良く、丁度いい位置にいる子供を追っかけ、彼の近くへと追い詰めることに成功した。
かんちょー の神様の思し召しだ。神様、感謝いたします。

まずは かんちょー5連発 を食らわす。その流れから かんちょー乱れ撃ち ヘと移る。
かんちょー乱れ撃ち とは、相手の動きを止めてかんちょーを連打する恐ろしい技だ。
まず、相手を小脇に抱えあげて動きを止める。そのときお尻が前に来るようにする。
そのまま持ち上げ、太鼓を叩くようにかんちょーを連打するのである。
この技最大の利点は 移動できること にある。
想像してほしい。仲間が敵に捕まり かんちょー乱れ撃ち をされたまま、その敵が追っかけてくるのである。
精神的ダメージは計り知れないものがある。この世でこの技が出来るのは、私だけだ。

かんちょー乱れ撃ち をしながら、彼に近づく。彼はこの技を知っているので不審には思っていない。
後は彼に かんちょー をお見舞いするだけだ。
「かんちょ!かんちょ!かんちょ!」
周りの子を威嚇するようにありったけの声で叫ぶ。もちろん、彼に気が付かれないようにするためでもある。
そして彼の背後に着くことに成功した。

しかし、そこでいくつかの誤算があったことに気が付いた。
まず、抱えて かんちょー乱れ撃ち を食らわしている子が、予想より大分重かったのだ。
抱えている左腕が悲鳴を上げていた。残された時間は思ったより短い。
さらに、目標の彼は ジーンズ をはいていやがるのである。ジーンズは固い。かんちょーには大敵だ。
両手かんちょー ならいけると思うが、私は今 かんちょー乱れ撃ち の最中で、片腕しか使えない。
片手かんちょー であのジーンズの上からダメージを与えることが出来るのだろうか。
不安もあるが、チャンスは今しかない。

意を決して、彼のお尻めがけて人差し指を突き上げた。
「かんちょぉーーー!」
の叫び声とともに。
近年まれに見るすばらしい かんちょー が決まった。最優秀かんちょー賞 に値するほどのものだ。
私は全力を尽くした。

しかし次の瞬間、私の人差し指に異変が起こった。
いつもならかんちょーを食らわすと、ある程度お尻に突き刺さる。
もちろん、相手が怪我をしない程度の力でやるので怪我することは無い。
だが今回は、全く突き刺さらなかったのだ。まるで硬い鉄板か何かに指を突き刺したようだ。
硬い鉄板に指を突き刺すとどうなるかは、皆さんご存知のとおりだ。
突き指 である。
抱えていた子供を下ろし、右手の人差し指を押さえてうずくまる。
見上げると、勝ち誇った顔で私を見下ろす彼の姿があった。
「くると思って、お尻に力を入れていたんだ。」
そう言い残し、彼は去った。

敗北。
見事なまでに敗北した。
長いかんちょー人生の中で、初の敗北である。
右手を押さえてうずくまる私のお尻めがけて、子供たちがチャンスとばかりに指を突き立ててくる。
その攻撃をかわすことも出来ず、なされるがままの状態で痛みに耐えるしかなかった。

教訓 中学生のお尻は 硬い。
    野球をしている中学生のお尻は特に。


では皆様、メリークリスマス。