11/4、2年ぶりに船でのタチウオ釣りに出掛けてきました。最終14尾と振るわず…船タチならこの倍は釣りたいところ。調子よく釣れたのは朝の内だけで、9時を回るとたま~に来るアタリを何とか拾うようなしんどい感じの釣りになってしまいました。

 



 型も最大で80㎝F4弱といったところ、ショアの方も全然ダメみたいだし今年は裏年なのかな~。

 



 ずっと義父の船に乗せて頂いていたのですが、昨年義母が倒れて要介護状態となり、義父も船を降りてしまいました…。今回利用したのは大阪府岬町の谷川漁港から出船している「大八丸」さん、私が中学生ぐらいの頃から船頭をしてらっしゃる辻中船長は今もバリバリ現役。50年もこの海域で乗合船をやってる超ベテランです。なお強面・無愛想・口悪いの三拍子揃った昔気質の漁師ですが「そういう芸風」なだけで親切な方ですから怖がらなくて良いですw 5時間コース8000円、餌氷付きです。タチウオの場合はイワシ5尾付き、追加5尾ごと200円ですのでそれより安く手ごろなサイズのイワシが入手できるなら自前で持っていくと良いです。

 



 仕掛けはタチウオテンヤ40号(統一)に枝鉤付きワイヤリーダー、私のテンヤは写真のようにアゴ下に2㎝ほどの天秤を出してタコベイト付きのアシストフックを付けてあります。リールは水深表示のある電動リールが圧倒的に楽。ケミホタルなどの集魚灯は潮流で流されやすく、オマツリが多発するため大八丸さんでは禁止ですのでご注意。

 



 空が白み出した午前6時出船です。6時半になってようやく太陽が出てきました。風はなし、11月とは思えない暖かさです。

 



 ポイントは沖ノ島の北西、淡路島の由良の沖合、紀淡海峡のド真ん中水深100m程度の深場です。

 



 僚船も次々に集まってきて釣り開始ラッパが鳴ります。船長が魚探で見た水深とタナを言ってくれるので、それに合わせて釣りますがひとつ注意点が。リールの水深表示は糸の出た長さなので、潮に流されて魚探の水深とはズレ(やや多めに出やすい)が生じますので自分で補正するのが大事です。例えば「水深97m、タナは80m程度」と指示されたら、一旦底まで落としてみてメーター読み水深115mと表示が出たらタナは-17mだから98m。指示ダナの±10m程度を探りますから、一旦メーター読み110mぐらいまで落として同90mぐらいまで、秒速10~20㎝ぐらいでゆっくり巻いて誘います。アタリが出たらその水深がタナですから覚えておいて次はその±5mぐらいを集中して狙うのがコツです。

 アタリは大抵ゴツン、ゴツンという感触が来ますから、そのまま巻き続けて大きくゴンッ!と竿先を引き込んだ瞬間にアワせるのが基本。食いが渋い時なんかは、わざと巻くのを速くしたり逆にピタリと止めたりして「今食わないと餌が逃げるよ~」って感じを演出したりします。

 



 朝イチの2時間ほどは毎投アタリがあり、このペースなら40尾ぐらい行くかなと思ってましたが9時ぐらいから急激にシブくなってきました。タチウオの群れを追って頻繁に小移動を繰り返しますが、ひと流し1尾がせいぜい。由良沖に集まっていた僚船もあちこち散っていきます、他の船も釣れないわけで、「アカン時」のパターンですねぇ…。

 



 船が移動する度に沢山のユリカモメが後を追ってきます。彼らはタチウオに齧られてボロボロになったイワシを釣り人が海に放り投げるのを待ち構えてて、ポーンと投げると数羽が奪い合って持っていきます。ユリカモメたちはホントに賢くて、「上手な船頭の船」を追い回します。船頭が上手→よく釣れる→餌のおこぼれも多いからです。大八丸さんはカモメにも大人気w

 



 由良沖はダメと判断したか、ナカト(友ヶ島2島の間の海峡)の北へ大きく移動します。こちらは紀淡海峡よりは浅くて釣りやすいですが、あまり状況は好転せず…アタリはほぼ底ベタ、これも良くないサインです。活性が良い時のタチウオは餌を追ってどんどん浅いタナへ上がってくるので、底ベタで釣れるのは活性の悪さを示しています。

 



 11時半、船長が「あと15分で終了です」と放送を入れます。底ベタをネチネチ攻めてるとコツコツとアタリ、竿先をスーッと持ち上げる誘いを入れるとガツン!釣り上げたところで終了ラッパが鳴りました。最後の最後で泣きの一尾ですw。枝鉤仕掛けでしたが、枝鉤には結局一尾も掛からず…これもやっぱり活性が悪かった証拠です。

 



 でも食べる分には十分な量、実家と義実家にお裾分けして帰りました。お義母さんもタチウオの刺身お好きだったんですが、嚥下障害で今は流動食しか口にできません。お気の毒です。

 



 久しぶりにタチウオの炙り刺し、う~ん美味~(^^)。ネット予約のポイントが有効な内に、釣況を見ながらもう1回タチウオ行くか別の魚種狙うか…さぁどうする眩影