え~、台風が来ちゃって釣りに行けないので家で用事をしております(笑)。以前、こちらの記事で丸型蛍光灯(通称サークライン)器具は簡単にLED化できるが直管蛍光灯の場合は多少工事が必要…という話題をご紹介しましたが、その「工事」を実際にやりましたので、どんな作業なのかご紹介します(^^)。まずお断りしておきますが、この作業は100V電源線を弄るので自宅DIYであっても第2種以上の電気工事士資格が要ります(^^;。私は本業がそっち系なので自分でやってますが、普通の人は電器屋さんにお願いしてください。
 
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 今回LED化したのは我が家のキッチンのベースライトです。2007年製のHf32型蛍光灯1本タイプ、12年使用でそろそろ安定器が寿命ですので、管球が切れたついでにLED化することにしました。最近のHf管は寿命が10,000時間以上あって数年レベルで持つし、通常のFL管に比べて2割程度は省電力ですので、器具側の寿命までは管球交換で済ませても良いかと思います(^^;。
 
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 買ってきたのはコレ、オーム電機製のLED管球です。品番はLDF40SS-N、お値段1,980円也で蛍光管の倍ぐらいの値段です。パッケージに「グロースタータ専用」と書いてあるのにHf管インバータ器具に使っていいの?と思うかもしれませんが、グロースタータ用と書いてあるのは「バイバス工事しない場合」の話でバイパス工事するなら関係ないのです(^^)。
 
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 全長、直径は32型Hf蛍光管と同じで、消費電力は17.5W。このサイズのHf管は消費電力32Wなので約半分です。全光束は2300lmでHf管の2/3ぐらいですが、サークライン同様下方向に集中して光を出すことで照明下の明るさは遜色ないようにしてあります。寿命は40,000時間とHf管の3~4倍。
 
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 グロースタータ器具の場合、付属している「ダミースタータ」を元のスタータに交換して管球を入れ替えるだけ、いわゆる「ポン付け」で点灯します。でも、この方法ではこちらの記事でご紹介しているように劣化した安定器がそのまま残ってしまい後々不具合の元になるのでお薦めできません。
 
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 これがその「ダミースタータ」、中身は単に2本の端子間を短絡してあるだけです。いらないのでポイします。
 
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 パッケージには、ちゃんと「グロースタータ器具以外に使用する場合」の配線が載っています。見てのとおり、安定器を切り離して100V電源を管球に直結する配線変更を行うわけです。安定器を回避するので「バイパス工事」と呼ばれるのです(^^)。安定器を切り離してしまうので、上記の通り元の器具がラピッド式でもインバータでも関係なくなります。簡単な作業なので、サクサクやります(^^)。

使用工具

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 ニッパとワイヤストリッパだけです。ワイヤストリッパはワンタッチで被覆を剥くことができる便利工具ですが、無ければカッターナイフでも。

作業手順

1.ブレーカーを切る
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 絶対忘れちゃいけません。電気が流れている線を弄るのは「活線作業」と言いまして、命に関わる電気工事のタブーです。
 
2.配線を加工する
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 これが元の状態、赤丸が天井裏から機内に引き込まれている100V電源です。端子台、安定器を介して蛍光灯両端に2本ずつ配線されていますが、黄色で示す安定器の出入り口と長い線の片方を切断します。
 
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 で、このように繋ぎ変えます。赤矢印のように、100V線の片方から左の口金→右の口金→100V線のもう片方へ、上の図と同じ回路を作ります。
 
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 線を繋ぐには、このようなコネクタを使うのが工具不要で簡単です。照明器具の機内配線は普通太い1本の銅線をビニル被覆したもので、端を1cmほど剥いてコネクタ穴にギュッと押し込むだけで固定されます。ホームセンターで5個入り148円でした。
 
 このLED管球は「両側給電」と言いまして、左右に配線を回さなければならない代わりにどちら向きに付けてもちゃんと点灯するようになっている、使用ミスが起きにくい現在主流のタイプです。DAISOでも20WのLED管球が売られていますが、アレは「片側給電」と言って給電しない側は短絡されているため、バイパス工事は楽ですが方向を間違って取り付けると電気工事で絶対やっちゃいけない「電源短絡」になってブレーカが飛びます。危険なのでこのタイプはお薦めしません。
 
3.配線を養生する
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 配線がプラプラしていると管球に触れて熱で被覆が溶けてショートなどの事故が起きる危険があるので、コードクリップでシッカリ固定します。
 
4.LED管球を取り付ける
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 LED管球をソケットに取り付けたらブレーカとスイッチを入れ、点灯確認します。
 
5.カバーを元通り取り付ける
 
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 以上で直管型照明器具のLED化作業、通称「バイパス工事」完了です(^^)。壁に穴あけたり屋根に上ったりもしない簡単な工事なので、電器屋さんにお願いすれば10~15分ぐらいで済みます。
 
 どんな器具でも蛍光灯と入れ替えるだけでLED化できる「オールフリーLED管球」なんてのも売られてますが、8000円ぐらいするのでバイパス工事した方が遥かに安く済みます。10年を超えて使用している直管型器具があるという方は、管球の入れ替えに合わせてLED化してみてはいかがでしょう(^^)。以上、ご参考まで。