迷い込んだ飼い主 | 自称猫ブログ 〜 猫23匹と英語と Genkiのブログ 〜

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スコティッシュフォールド23匹との暮らしや2大手予備校の一つと学校で英語を教えている日々を綴っています。
Cats, English, and sometimes cooking - these things I love in life. Whatever I think worthy of writing, I will write here.


どうしたら失わないですんだのだろうか


最初の血尿に気づいたのは今から数週間前だったのに


多頭飼いがよくなかったんだ


それが誰の血尿なのか

わからなかったから

動物病院に駆け込むことを

ためらった



誰だかわからなくても

年齢が上の子からひとりずつ

健康診断をするべきだったのか



仕事をしていたから

時間がなかったのか


いや自分が面倒だっただけじゃないのか



働いているくせにお金をもっと貯めておくべきだったのじゃないか

全部の子に健康診断を順に受けさせてでも

突き止めるべきだったのじゃないか



一番愛している子じゃないと思ったから

すぐに行かなかったのか


いやどの子でも突き止めていたら

行っていた 絶対に。



じゃあ キョロちゃんだとわかったとして

何ができたのか


手術ができたのだろうか

まだ崖を迎える前なら


いや 先天性の心筋症で

結局麻酔なんてできなかったんじゃないのか



会いに行った時にあんなに

愛着を示してくれたのに

連れて帰ってくればよかったのか


いや それはより早いお別れを意味したのじゃないか


手放せない


でも 助けることもできなかった



もう会えない


独特の声で鳴いて

飼い主の瞳を捕まえて

たくさん撫でてたくさん喜んで


そんな日々を打ち切ったのは

自分の愚かさと先を見ようとしない

怠惰のせいじゃないのか



もっと早く動いていたら


もっとひとりひとり観察していたら


職場との争いがなくて目が曇ることがなかったら


もし自分の闘病なんかしていなかったら


全ての注意力を彼らだけに注いでいたら


家人と家計費のことで

争っていなかったら


何もかもを飲み込んで

常に澄んだ目でものを見ていたら



キーちゃんばかりを

溺愛していなかったら


ごめんね

キョロちゃん

ごめんね

みんな



こんな飼い主で

ごめん

本当にごめん



今 飼い主は黒い森のなか


迷い込んだ


たくさんの迷路

たくさんの答えのでない疑問

たくさんの怒りと

たくさんの自己否定



それでも

みんな大切

大好き


何を

自分の命を削っても


与えたい気持ちは

嘘じゃない



許してね

キョロちゃん


きみがくれた子どもたちは

全部 大切に

他の子も

全部 できるだけの愛情とお世話を

絶対にするから



でも できればもう一度

会いたい