ハルノ宵子『それでも猫は出かけていく』を購入し、再読しました。

本当に猫を愛している人の本だと思います。
家猫、外猫、地域の猫、来るもの拒まず去るもの追わず、飢えないよう食を与え、暑さ寒さがしのげるよう家の出入りを自由にし、困っていたら最低限の医療もほどこす。
そして、猫が自由に、猫生を送るのを見守る。

今は、飼い猫以外に餌をやることは、厳しく責められます。

飢えと寒さに苦しんでいる野良猫に、一時の安らぎを与えることは「悪」なのでしょうか。

風を感じ、草の匂いをかぎ、虫をとり、鳥を追いかけ、木で爪をとぎ、縄張りを歩き回り、他の猫と会うーーーそれが猫の自然な姿。
完全室内飼育が主流の現代で、大変発言しにくいのですが、外に出られないなんて、生き物としてあまりにも不自然です。

私だって猫の交通事故は嫌です。我が子を失うと思うと、外に出したくありません。
室内飼育をしたこともありますが、猫が死んだようになってしまう。
だから、どうしたらいいか、、、
解決策はありません。
でも、でも、、、

猫を外に出すなというあなたは、衣食住を提供してもらえたら、今日から一歩も外に出ずに健康に過ごせますか?

人間は複雑で、他の動物とは違うと思われますが、たくさんの動物を飼育してきた作家の養老孟司さんは「人間も動物も感受性はほとんど一緒」と述べられています。
自分と感じることはほとんど変わらない生き物が、話せないばかりに、強い人間の思うようにされています。

弱者は、ものも言わず、小さくしているべきなのでしょうか。
マイノリティであるだけで、悪者とされ、排除されるーー日本はますます寛容さを失いつつあるように思います。

動物には、強い立場の人間が、ありったけの想像力を働かせ、優しくしてやるべきではないでしょうか。それができて初めて、人間が他の動物と違うと言えるのではないのでしょうか。
人間だけで生きている訳ではないのですから。

動物写真家の岩合光昭さんは「猫に絶対に必要なのは、人の優しさ」と言われてます。

ハルノ宵子さん、同志はここにもいます。