石の語り部☆大竹英之のブログ


オパールは10月の誕生石として知られています。


おおまかに分けるとオーストラリアで採れるブラックオパールと、メキシコで採れるファイアーオパールに分けられます。

オパールのポイントは「遊色」と言われる石内部に見える七色の光ですが、オーストラリア産は黒地なのに対してメキシコ産の地の色は炎を思わせる透明なオレンジで、どちらも優劣はつけがたいです。


ただ「遊色」というのは、黒地のほうが写真を撮る時写りやすいし肉眼で見るときも見やすいのですが、オレンジ(透明)だと光が抜けてしまい撮りにくく見えにくいという宿命があります。

かくいうこの写真も、実物だともっと遊色が見えるのですが…


こればかりは「実物を見てもらいたい」としか言いようがありません。




こちらの「メキシコ産ファイアーオパール」7.31カラット、¥720,000,-となっております。


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今回の宝石も、スリランカでリカットしてもらったペリドットです。


8月の誕生石として有名ですが、7月のルビーや9月のサファイアと比べるとどうしてもネームバリュー的に劣っていると感じられる方も多いと思います。



たしかにルビーやサファイア(それすらもルビーのほうが圧倒的に希少なのですが)とは比べるべくもありませんが、それでもこのようにキチンとカットを施せばみごとな輝きを発します。


宝石の美しさは、カットの良し悪しが占める部分が大きいのです。




ペリドットは比較的産出しやすい石で、宝石として流通するレベルではないですが日本でも産出します。

ハワイ産が有名ですが、現在ではアリゾナの石を持って来ている状況です。



比較的柔らかい石なので、指輪として見につける場合は注意が必要です。


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先月スリランカに行った時、いくつか手持ちの宝石を持っていきました。

もちろん販売のためではなく、あちらの職人さんに「リカット」をお願いするためです。



文字通り宝石を「再研磨」することですが、目的はさまざまです。

表面についた小さな傷を消すためだったり、形が悪いものをグッドプロポーションにするためだったり。



私がお願いしたのは、石の色乗りは良いのですがカットがイマイチ甘いタンザナイトでした。



タンザナイトはわりあい最近発見された石で、かのティファニーが原産国のタンザニアの夜空の色から命名しました。

文字通り夜空の濃い青をほうふつさせる色合いで、さらにこれはリカットすることで輝きが強くなっています。



実物は1キャラットないのですが、この美しさはいつまでも眺めていたくなりますね。