こんばんてーん

 

げきみそです。

 

 

 

先月辺りに発売されていた単行本、

 

今年の2月から全13話の短期間で週刊スピリッツにて連載されていた『星野くん、したがって!』。

 

アップで泣いているヒロインとタバック仕様でキラキラしている表紙が目を引きます。

 

本作はお笑いコンビ“パーパー”のほしのディスコさんが原作を手掛けられ、作画を『君は放課後インソムニア』でお馴染みオジロマコト先生が担当している、なんとも異色の作品。

 

 

 

補欠の野球部員・星野くんはある日の部活中、転校生の女子・山田さんがベンチで泣いているところに出会す。(その場面が表紙に引用されている)

 

聞けばカツアゲされて落ち込んでいたという山田さんを励ます星野くんだが…

 

 

代わりにカツアゲされた金額を払えだの、球拾いに来ていたところで持って帰らなければならないボールを返して欲しければ一万円で売るなど、次々と酷い要求をしてくる。

 

ここで弄ばれたことが切っ掛けで、以降も何かにつけて山本さんに振り回されていく星野くん…っていう、ベタなボーイミーツガールからのラブコメの形式を取りつつシュールなコメディになっていく展開。

 

 

まさに、パーパーのコントでよくあるような気の弱い男子がちょっとイカれた(笑)女子に振り回されるパターンで、コントの漫画化ともいえる会話劇と間。

 

雨の日に相傘で…とか、手紙で呼び出されて…とか、青春を感じられる導入からの星野くんがガッカリさせられる流れやポーカーフェイスのまま翻弄する山本さん、実際のコントが目に浮かぶようで漫画でなければ表現が出来なかろう演出。

 

あのパーパーを思い浮かべながらも、このオジロ先生のキレイな絵で魅せられるとグッと来ますね。

 

 

また中には、野球部が甲子園に出場すると(吹奏楽部だから)応援のために夏休みに遊ぶ時間が無くなるからタバコを吸って出場停止になって欲しい…という、

 

実際にあるパーパー初期の代表的なコントからネタが採用されているのは、お笑いファンの読者向けにも「おっ!」と思わせる。

 

星野くんと山本さんはフルネームもパーパーの御二人から引用されていますが、この作画の可愛さから…徐々に本家を思い浮かべるのが難しくなってくる側面もありますがw

 

 

 

それまでの行いが趣味の悪い戯れだと思って呆れていた星野くんですが、終盤には山本さんからのクイズという形で真実が明かされる伏線回収もあり…

 

この辺がコントではなく漫画としての盛り上げ方、特に単行本ならば遡って確認もしやすいので一巻分で完結している短編として考えると読感もなかなか。

 

全体的にはちゃんとドラマとして上手く展開しているので、ラブコメの皮を被ったシュールコント風味の青春物。笑えるというより「なるほど…」とサッパリした程好い作品でした。

(  ̄▽ ̄)

 

 

 

そして、単行本が発売された直後くらいには…

 

実際にパーパーの御二人が漫画のストーリーをコントとして演じるライブが、コンビの10周年記念ライブとして先月開催されていました。

 

ここまでを見越していた連載だとしたら、ほしのさん、結構な手腕ですねぇw

(; ^_^)

 

 

まぁライブの方は余談ですが…

 

パーパーをしっていればまた違った趣のある作品、知らなくても楽しめる良作だったと思いますし単行本一冊なので、普通にオススメです。

 

 

 

 

げきみそ☆パーンチッ!! ΣO( ̄□ ̄  o)