こんばんてーん
げきみそです。
とことで、M-1の感想の続き。
上位3組の次は惜しくもファーストステージで敗退となった残り7組の話を、また私見で。
▽モグライダー
トップバッターとなったの初出場組からモグライダー。
これまで準決勝までも進めていなかったコンビだが今年は一気に決戦へ、この2日前に放送があった三四郎のANNでゲストにも出てたりして、個人的には注目株でしたが。
ネタは、美川憲一さんの「さそり座の女」の歌い出しが「いいえ、私は~」からなので、ちゃんと“さそり座”の“女”と言い当てられるよう他の可能性を潰したい、っていう。
…設定から何だか分かんない感じですが(笑)、ともしげさんの良かれと思って頑張る感じと美川さん役をやってくれる芝さんの淡々としたツッコミはずっと観てられるような安心感もあって。
ひたすら「○○座ですか、○○座ですか、」と尋ねてってるだけで徐々にテンパってる様子は、頭おかしいこと言ってる側だけど「がんばれ!」って思えちゃうw
なんとなく、中盤以降に出てくれてたら…とも感じたけど、トップバッターにしては高めの点数で。かなり評判も良かったようですから、ようやくモグライダーも陽の目を見れる時が来たかな?
(  ̄▽ ̄)
▽ランジャタイ
それに続く2番手は、個人的に早い出番だと厳しいかも…と思っていたランジャタイ。
昨年まで敗者復活戦までは来ていたが視聴者の支持はあまり得られていなかった(笑)とこもありますけど、果たして決勝の舞台で受け入れられるかどうか不安でした。←
いつも国崎さんがひとりで暴走してるようなネタが多いですけど、今回は…風の強い日に外へ出たら煽られて飛んできた猫が顔に当たってそのまま飼おうとしたら耳から頭に入られた…と、相変わらずの荒唐無稽っぷり。
何故か頭の中にコックピットがあり猫に操縦されるとか、意外と分かりやすいネタだったのか会場ではちゃんとウケていた印象。だから調子にのったのか、途中のムーンウォークの件とか長めにやってた感じがしましたね。
最後も何がオチだか微妙だったのか、終わって捌ける歳にSEが遅れたりしてて…やりたい放題やった感。
もしかしたら今年の「上沼さんに怒られ枠」になるかと思ったけど、後の巨人師匠からのフォローもあり破天荒だけど実はちゃんとしてるみたいなイメージ締められていたので、大丈夫な範囲でよく暴れられたというところでしょうかw
あと、トレードマークでもあるジャージを着てないな…と気になったけど、途中のとある件をやりたいが為にTシャツで来てたんだな。
なんだか…ようやく時代が追い付いた、って感じがしますw
結果は最下位でしたが、非常に良い爪痕の残し方をしていったので実質優勝レベルの活躍だったのでは。
▽ゆにばーす
ツッコミの川瀬名人がかねてから「M-1獲ったら引退する」と公言しているほどM-1に掛けているゆにばーすが、数年振りに決勝の舞台へと返り咲き。
近年のM-1では貴重な男女コンビ、今回はネタでもちゃんと男女であることを生かしつつ喋りの掛け合いでしっかり見せる漫才でした。
はらちゃんがディベートの練習として口の達者そうな川瀬さんに「○○派と○○派」みたいなテーマを出して討論する。
「男女の友情は…」みたいなベタなお題から、討論よりも自身が女性であることで論破していくはらちゃん側が徐々にマウントしていく流れで、川瀬さんが追い詰められて荒れていくっていう。
展開とかもスゴく上手いネタだとは思ったんだけど、ちょっと下ネタ寄りになってしまったのかな、というところは残念に思いました💧
また、審査員の方々も言っていたように以前よりもはらちゃんが達者になっていたのは明らかですね。それがキャラクター的に良いのかどうかは分かりませんが…。
▽ハライチ
敗者復活戦から勝ち上がって来たのは、ハライチ!
かつて芸歴も若くしてM-1ファイナリストとなってブレイクした売れっこコンビが、ラストイヤーで再び決勝の舞台へ。
ネタは、最近運動不足だから何かを始めようか…という話題から。
最初は山登りや自転車などやってみたい物を語る澤部さんに対して岩井さんがずっと過剰な相槌で否定し続け、しばらくして澤部さんがキレる、なんて展開でしたが。
今度は岩井さんがジムに行くや何やと言いだしたところで逆にケチを付けて攻める澤部さん、という交互のパターンかと思いきや、自分が文句言ってたのを棚に上げて否定されたことに癇癪起こして駄々をこねまくるというw
澤部さんが困らされるだけでなく、岩井さんが動き叫び嘆く、また新たな一面を見せてきたハライチ。
得点はそれほど伸びなかったけど上沼さんには絶賛され、番組終了後の配信や何やではラストイヤーに大舞台のチャンスでとにかく好きなネタを持ってきたことは(芸人間では)非常に評価されてましたね。
ちなみに、敗者復活戦ではこれと真逆な…後半ほとんど岩井さんが喋らず澤部さんが狼狽するだけっていうネタをやってましたから、そこから通して観てた人ほど決勝のネタには驚いたのではないでしょうか。
…というか、私はスゴく驚いたし岩井さんの良い意味での攻める姿勢がよく現れていて、ホントに面白かったな~!
結果は早めに敗退が決まってしまったものの、暫定席から降りる際の「M-1グランプリありがとう、楽しかった!」という岩井さんらしからぬ爽やかな締め括りには感動しましたw
(願わくば、このM-1の一連を観てきになった人は先週分のラジオ『ハライチのターン』をタイムフリーでもなんでも聴いて欲しい!)
▽真空ジェシカ
2004年に優勝したアンタッチャブル以来となる人力舎からのファイナリスト、真空ジェシカは“ぷよぷよ”が強いボケの川北さんとエロ漫画雑誌で連載を持つツッコミのガクさんからなるコンビ。←
今年の面子でいうと、モグライダーと並んで過去準々決勝が最高だったが今年一気に飛躍してきたダークホース枠。
ネタは、ガクさんが一日市長をやってみるっていう。
市長やその周り、町中の人達までを川北さんが演じていくが総じて変人なために翻弄されていく…と、思ったよりオーソドックスなネタで。…一応はM-1用に分かりやすいのを選んで来たのかな?w
個人的にアクの強いコンビであった印象が強かったので、思ったより王道な感じもしつつ川北さんの奇人感とガクさんの独特なトーンのツッコミはしっかり生きて特色は消えていなかったので、こちらも良い感じの爪痕を残せたのでは。
私は特に、お婆ちゃんの手遊びの件が好きでしたw
余談ですが…
ランジャタイと真空ジェシカ、ネタは良心的だったけど控室からステージに向かう廊下での振る舞いと暫定席から外れる時に小道具を持ち込んで来てるところ、やはりタダでは終わらせない気概は安心しましたね。
しかし、マヂラブ野田さん曰く…
今年から登場の競り上がりが回転式になったのも昨年野田さんが土下座スタートだったことを受けて、ネタ前に余計なボケをやらせないようにという施策だったそうで。
今後はネタ前後の待機中にも余計なことを出来ないような仕掛けが、来年には施されてるかもしれません…楽しみですねぇw
▽ロングコートダディ
これまで敗者復活戦までは来ていて惜しかったロングコートダディ、個人的にはコント師のイメージですが漫才でもファイナリストに。
ネタは、生まれ変わったらワニになりたいという兎さんのために天界の全体をやってくれる堂前さん。だが思いがけない転生をさせられて…という。
優しい案内役の人、転生する対象を決める人、転生するモノの細かい設定を付ける人、と巡った先で天寿を全うして戻って再チャレンジを繰り返す。
何周もしてるうちに観てる側もルールが分かってくるので、徐々に面白さが増していく感じが良い。
他の人が何かしら動物を言われてる直後に“肉うどん”と言われたリアクションの顔や、うどんになってくる様とか、ツッコミ側の表情や動きで笑いになってて、ボケがそれの振りみたいな構図なのは兎さんのビジュアルのパワーがあればこそだな。
審査員にも指摘されてたけど、天界の複数人に対してあっちゃ行っちゃこっちゃ行っちゃしてるので、ステージを広く使うのは悪くないがテンポの削がれるところもあったから、確かに勿体無いなとは思った。
ネタのテクニカルと顔芸の力押しとの両面で持っていけるのは強いな。
▽もも
コンビ歴としては4年程度での決勝進出と、今年の中では若手枠なもも。
私はネタパレくらいでしか観たことなかったですけど…まず御二人の芸名から、金髪が“まもる。”でメガネが“せめる。”ってのが良いよね。コンビ名と相まって私は「まもるもせめるも」ですぐに覚えられた。←
ネタではお互いの趣味等を言いあいながら見た目とのギャップと「いや、○○顔やろ!」って偏見で、交互にツッコミをしながらそのツッコミがボケになってる感じ。
これも言いたいことが分かってくると面白くなってくるやつですけど、最初の方に説明的な件を入れ過ぎたのか…後半の盛り上がりがあと一歩足りなかったかなぁ。
ゆにばーすのようにコンビの特徴をよく生かした独自のスタイルって感じで良かったんですけども。
なんか…世間的には「見た目を弄るのはどうか?」みたいな風潮がある最中だから、一昔前に登場していたらもっとウケた可能性はありますよね。
そんな世論との“ズレ”が生じると厳しいところですが、このパターンを上手く生かしたまま差別云々を黙らせられるほどの技量を見せていただきたい!
…とことで、なんとなく個人的な全組の感想でした。
初出場組も多かったり独特なネタのコンビが目立ったりと、今年はネタ番組として楽しめたとこも大きいし、そんな面子だからこそ賞レースとしての行方を見守るのも楽しかったですね。
(  ̄▽ ̄)
初となったモグライダー、ランジャタイ、真空ジェシカ…
ラストイヤーで敗者復活のハライチ、そして何より優勝した錦鯉と、アクの強い非吉本勢が活躍したってのもまた良かったかなと思います。
これで吉本勢が優勝してたら、それこそラパルフェが言ってた通りになるとこだったw (分からん人は「ラパルフェ 準々決勝」で検索!w)
いやいや、ホントに面白かったなぁ…
昨年のマヂラブが「漫才かどうか論争」を引き起こしてたように、今回はまた別のところでケチを付けられてる気配もあるけど、そんなこと言うやつはシンプルに観なきゃいいよ。←
私は今年の大会くらいの雰囲気が緊張感と楽しさのバランスも取れてて良かったかなと思いました。
もう、錦鯉の猿のネタ…あれは殿堂入りだなぁ…w
(* ̄∇ ̄)
げきみそ☆パーンチッ!! ΣO( ̄□ ̄ o)