みなさんはじめまして、四暗刻(すー)です。ブログに登場するのはなんとこれが初めてという4回生ですが、こんな私にもとうとうリレーブログなるものが回ってきてしまいましたので、しばしお付き合い願います。

 

私は一応分類上は女なのですが、先日の外語祭公演で男性役をやるということで肩下まであった髪をバッサリ切り落としました。「役作りのため」って言うと周りから「すごーい」とか「そこまでするの」とか言われますが、前々からやってみたかったんですベリーショート。やってみたいけど似合うかわかんないし勇気出ないなーってとこに丁度良い口実ができたわけで。もし万が一似合わなかったとしても「まあ舞台のために切れって言われましたから?」みたいな顔していればいいかなと。幸いなことに今のところそういう顔をする必要には迫られていませんが。

 

違う、もっと演劇部らしいことが書きたい。はじめましてだし。ただ、演劇の何が面白いとか語り出してしまうとたぶん止まらないだろうし、湧き上がるテンションを簡潔に抑え込む文章力を持ち合わせていないのでもう少し別の視点から「演じること」について書いてみようかな。(他の団員のブログに演劇の面白さとか楽しさが素敵に書かれているので、まだ読んでないよって方はそちらをぜひ読んでみてください)

 

そう、舞台を降りた日常生活における演技について。上善如水が書いていましたが、私たちは普段から何かを「演じる」必要があります。「演じる」っていうと、素の自分を見せていないとか嘘偽りの言動であるとか、なんだかよくないこととして言われるのが一般的です。

もちろんそういう意味もありますが、ここで私の言いたい「演じること」とは、他者との関係性を選択するための意図的な行為全般を指しています。要は、相手からどんな自分として見られたいか、相手にとってどんな自分でありたいかを決め、それに沿った言動をとるということです。この人とはもっと仲良くなりたいから親しげに話そう、とか、お姉さんだからしっかりする、とかそういうことです。みなさんやってることですよね?たいていそこで「自分演じてるな」って感覚は持たないと思います。それくらい自然なことなのです。

だから演じることっていうのは悪いことではないし、「こういう自分でありたい」という気持ちは嘘でも偽りでもありません。

では逆に演じないというのはどういうことかというと、相手から見える自分を意識しない、どう見られても良い、もしくはその相手との関係性を選択する必要がないということです。私の場合、家族とか気を許している友人に対する自分は演じていないと言えます。家族なんてものは関係性をこちらから選択する必要がない。すでに家族っていう関係性だし、それは強固で変わることがない。どんな自分でも受け入れてもらえる安心感があるから、演技をしなくていいと思っているのです。

 

こう書くと、結局演技しないで済む関係性のほうがよくない?て思われるかもしれませんが、私は家族といる時の演技していない自分が好きではありません。人間性に欠陥でもあるのかな?て思うくらい、自分だったら相手にすらしたくありません。こんなんじゃ友達なんてできないと思うから、演技をするのです。友達という関係性を選択して、そうなれるような行動をとるのです。

 

だから重要なのは演技をするしないではなく、演技をしたいと積極的に思えるか、もしくは演技がうまくいっているかだと思うのです。そして逆に問題なのは、演じていて辛いと感じてしまうことなのです。

辛いと感じてしまうときってのは、自分が相手と築きたいと思っている関係性と、相手の思うそれとの間にずれがある場合。または自分のとる言動が、希望する関係性を築くという目的をいまいち果たせていない場合。あとは演技に無理がありすぎる場合でしょうか。(恋愛で例えると、一つ目:自分の一方的な片思い、二つ目:両思いだし大好きなのに相手にその想いが伝わっていない、三つ目:両思いで良好な関係だけど自分が好かれるために気を遣いすぎているなどの無理をしている)

対人関係で辛いと思うときはこれらのうちのどれかじゃないかなあと思うのです。

疲れちゃったら、休んでもいいと思います。演技をしなくていいところへ行くも良し、この演技してる自分好きって思える相手との時間を過ごすも良し。

私にはそういう場所が必要です。だからこそ、自分も誰かの休憩所となれる人でありたいと常々思っています。(演劇っぽく言うと、主役がしっかり輝けるように演技する脇役みたいな存在?これがまた難しいんだ…)

 

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

(こんなに長々と一体何を書いているんだろうという虚無タイムに陥っていますが)演劇経験者もそうでない方も、普段自分のしている演技ってなんだろうとか、考えてみてはいかがでしょう。

 

では、

卒業公演の稽古も進んでおります。詳しい情報はブログやHP、Twitterでも公開するのでお楽しみに!

四暗刻でした。