
その昔は、バンコク随一の危険な魔界だと思っていたサパンクワイに、近代的な高架鉄道が走るようになって11年。
その電車が一気に運行範囲を広げ、チャオプラヤ川を超えた日の感動も冷めやまぬうちに、今度はバンコク東部のウドムスックはおろか、<タイの京浜工業地帯>などとも呼ばれているサムットプラカーンの入り口にまで届くようになった。
三輌編成が四輌となって、今はもう京浜東北線なみのダイヤ事情かも知れません。
ウドムスックという街もまた、バンコク事情通を任じる愛タイさんたちにとっては避けては通れないローカル色が濃密な繁華街の側面があるのだけれども、バンコク中心部からタクシーとオート三輪を乗り継いでは気が遠くなる想いをしながらウドムスックに辿りついた日が遠い思い出となった。
これで、
・バンコク都心部のビジネス移動用
の趣きが強かった高架鉄道がバンコク郊外からの通勤手段となって、交通渋滞が多少は緩和されるのだろうか。
と考えると、答えはノー、に近い気がします。
↓路線図案内板が「オンヌット」から「ベーリング」に書き換えられただけでも、はじめてバンコクに来たかのような錯覚にとらわれる。
