ふるいダンボールをゴソゴソとひっかきまわしていたら、テレフォンカードじゃなくてテレホンカードが出てきた。
ローリング・ストーンズ初来日時に東京ドーム前でNTTが売り出していたメモラビリアです。
世のストーンズ野郎&ストーンズ淑女のみなさんと同様に僕もこのカードを使うつもりはなかったのだけれど、ある文化シンポジウムを抜け出してロビーの紙コップのヒーコーを買いにいったところに、
「あのぉ、小銭かカードをお貸しくださいますか」
と公衆電話の前で困っていた、初老(には見えなかった)のご婦人から声をかけられ、僕は間違ってこのカードを出してしまった。
そのご婦人が、シンポジウムのゲストスピーカーとして会場に到着したばかりの高名な女流作家でした。
また、たまたまなのか、必然的なのか、女史の海外取材時にはそのカバン持ちとして常に僕の親友 が同行していたことを、しばらくしてから知った。
それらもナニかのエンだと思って、曽野綾子さんの雑誌連載エッセイや著書はなるべく読むようにしています。