そんなもの、カンボジアとタイの共有遺産にすればいいじゃないか。
というのがオトナの見解かも知れませんが、タイの政情不安に乗じてカンボジアが単独で10世紀の頃から現存するプレア・ビリア寺院を世界遺産に申請し、認可されてしまったことがコトの発端。
■<カンボジア・タイ国境>緊張高まる…遺跡周辺の領有権争い
(「毎日新聞」10月14日)
■フン・セン首相「戦争になる」…タイとの領有権問題で
(「読売新聞」10月14日)
■<国境紛争>カンボジア、タイ両軍が銃撃戦、兵士に死傷者
(「毎日新聞」10月15日)
■アジア株式市場サマリー
(「ロイター」10月15日)
ほか英語ニュースでも多数。
いろいろな難しい事情があるにせよ、一国の首相が「WAR」という単語を使ってみたり、実際に人間が命を落としてしまうほどの問題だとは思えないのですが、このニュースが街頭テレビで流れると、バンコクのタイ人たちの表情も一瞬にして険しくなる。
2003年にも、社会的にはなんの影響力も重みもなさそうなタイのじゃりタレが、
「アンコール遺産はタイのもの」
と発言したことでカンボジア民衆が怒りまくり、プノンペン市内のタイ企業を焼き討ちし、タイ国王の肖像画に火をつけた。
それに呼応したタイ国民数万人がバンコク中心部のカ国大使館に押しかけ、一時は「国交断絶」にまで発展したことは記憶に新しいところですが、03年事件の時は国境カジノ街の利権を優先させるため、タイ側から早期和解に乗り出した。
しかし、現在はタイ政府の弱体無力化もあり、今回の威信闘争はどこまで長引くのかわからない。
最近移転したばかりのカ国大使館付近は一時、道路交通が規制され、その近くに会社をかまえる韓国人老婦人が、
「ギースさん、なんですか、なにがあったんですか!?」
と何も知らずにパニックに陥っていたけれど、カーラジオのタイ語番組がどんなに鬱陶しくても、ニュースぐらいはチェックしておかなくては。
