タイ関連の日本語ニュースは「非常事態下のバンコク」が多くなってきましたが、バンコク在住の日本人男性が忽然と行方不明になり、地方部の山林で遺体が発見された事件から、ほぼ一ヶ月が経過した。
容疑者は特定されていても逮捕に至らないまま、ご遺族がひっそりとバンコクを訪れ、故人の冥福を祈っていました。
■岐阜県警捜査員、タイ入り=邦人殺害事件、遺族も現地に
(「時事通信」9月3日)ほか
日本のメディアも故人の生前の暮らしぶりを、「外こもり」だの、「デイトレーダー」だのなんだのと取り上げ、事件背景の様々な憶測が飛び交っていた。
故人の生活はたしかに、世間一般でイメージされている「タイ在留邦人」からは大きくかけ離れていたけれど、今の時代、9時から5時30分までの会社づとめ以外にも肉体疲労を制御しながらの収入活動もあることは誰もが知っていることではあるまいか。
また、事件報道の過程で故人が毎日綴っていたブログも公となり、そのブログを「タイに10年もいながら、タイを語っていない」などと論評する声もありましたが、同様の生活サイクルを共有する仲間内での日記のつもりで書いていたのかも知れない。
むしろ、自ら「外こもり」と称しながらも10年暮らしていただけあって、海外アコガレ組や日の浅い海外脱出組にありがちな、
・タイの素晴らしさを語るための日本批判
・日本の貧相ぶりを語るためのタイ賞賛
のたぐいは書かれていなかったことは、僕は評価したい気分です。
幸か不幸か、僕はFXに使えるおカネは持っていないし、故人とは一切の面識はなかったけれども、生活サイクルの賛否はともかく、タイを生活の基盤としていた外国人がこのようなカタチで生涯を終わらされてしまったことが残念です。
■「タイ旅行で危険なのは、同じ日本人」 外務省、ホームページで注意を喚起
(「MONEYzine」9月1日)
↑は在住者にとってはなんとも居心地のよくない見出しですが、その逆もまた然り。
不特定多数のお客さんと接する職業の方々も、「容疑者(もしくは犯人)の部屋からアナタの名刺が出てきましたよ」なんてことにもなりかねない。
