【DVD記】あおい輝彦「二百三高地」 | ローリング・ストーンズ野郎の雑記
フィンランド人の中にはバンコクのビールバーで日本人青年(仮名フィンキラ氏)にからんでくる迷惑者もいるけれど、僕はこの20年ほどバースデーカードや クリスマスカードを交換しているフィンランド人ファミリーがいるし、僕が大変世話になっている方の奥方も日本語ペラぺラのフィニッシュです。

たったそれだけのサンプルで「フィンランド人は親日である」とは言いませんが、フィンランドが親日国家といわれている俗説的理由は、日露戦争に関係しているとのこと。

また、近年では歴史教科書などで「日本の勝利を祝して、トーゴービールが発売された」という話も広まったけれど、東郷元帥の似顔絵が貼られたビールがフィンランドで発売されたのは1970年の出来事。

僕は「軍神復帰」に異論を唱えるつもりはないけれど、そうした強引な捏造はいただけないのではなかろうか。


東映
二百三高地

↑はバンコクのセブンイレブン で買ったのではなく、昨年の帰国時に買ってきた中古DVD。

「二百三高地」は1980年公開の東映映画。

昭和55年夏の邦画界は「復活の日」「影武者」「ヤマトよ永遠に」などの「金満」映画がメジロ押し。
僕も夏休みに友人数人と戦争映画の「二百三」を観にいったのだけれど、さだまさしの歌が流れてきたあたりからウツラウツラしてしまったので、夏目雅子のモノ足りなさぐらいしか記憶に残っていなかった。

そういった具合なので購入後一年も放置していたDVDなのですが、ヒマにまかせて鑑賞してみたら、なかなかイイ感じでした。
イイ感じといっても、大日本帝国バンザーイッ!だとか、明治男の魂だとかではない。

無能なくせにやたらと誇り高いトップ、その下でムシケラのように命を散らしてゆくシモジモの兵。

そうした組織構造の描写は映画制作者の意図するトコロなのだろうけど、さらにその中間で不条理に苦しみまくるあおい輝彦の姿が、映画の世界とはいえ、妙にリアルだった。

キレイゴトばかりを並べ続ける「愚神」を目の前に、「自分には理解できんがです!」と言い放つあおい輝彦。
そういうあおいも、戦地に出る前はロシア文学を愛好し、黒板に「美しい国日本、美しい国ロシア」などとキレイゴトを書いていた学校の先生だったわけですが。

あおい輝彦

あおい輝彦といえば、数年前にお嬢さんがタイの芸能界にデビューしたことがあります。
デビューまでの軌跡を記録したドキュメンタリーの中で、娘の晴れ姿を影で祝福していた姿も印象に残っています。