【小豆島町:5】<脱出ゲーム 香川県からの脱出> 香川県民の選択 | ゲイムマンの日本縦断紀行

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ゲーセンでゲームをプレイし、1面クリア毎に増える“ゲーム路銀”を交通費にして日本縦断を目指す「ゲーセン紀行」でしたが、ゲーセン巡りよりも、普通の観光旅行の方が主になってしまいました。

現在このブログ上でゲーム『香川県からの脱出』を公開中。

※このページは、『脱出ゲーム 香川県からの脱出』の途中のページです。ゲームを最初から始めたいときは、「【脱出ゲーム 香川県からの脱出】タイトルページ」へ進んで下さい。

 

 小豆島町

 

 

v

 

「あー、県強付会は、選挙のときには公約にもしよらんかったゲームとネットに対する規制を、選挙が終わって間もなく、ぶしつけに条例案として提出しよった」

「うー、県強付会の会長である、『一発先生』こと、キタ持一発は、県強付会を結成するはるか前から、圧倒的な偏見を持って、テレビゲームを抹殺しようとしとったようじゃ」

「あー、新聞紙上でのキタ持のコメントによると、10年ほど前、彼の娘がゲームに没頭していた頃、彼は『ゲーム脳』仮説に出会ったそうじゃ。
 うー、『ゲーム脳』仮説は一時マスコミにもてはやされたものの、彼がこれを知った頃には、既に偽科学であることがはっきりしとった。それにもかかわらず、キタ持は『ゲーム脳』を信じ込んでしもうた

 

「あー、県強付会が県議会で勢力を増す頃、是尾根ファミリーが運営するヘル新聞が、テレビゲームとスマートフォンに対するネガティブキャンペーンを展開した。
 そして県強付会は、県民の意思とはほぼ無関係に獲得した議席数に物を言わせて、条例を無理やり成立させよった。
 うー、これは中華人民共和国でゲームとネットに対する規制が始まってから、少し後のことじゃ。内容も中華人民共和国での当時の規制内容に酷似しとる

 

vi

 

「あー、旧与党が分裂した際、野党の多くは県強付会に味方しおった。
 県強付会と組んだこれらの野党は、ゲームバッシング条例についても深く検討せず、県強付会にくっついて賛成するつもりじゃった。
 うー、パブリックコメント偽造問題が発覚し、ネットやマスコミに大きく取り上げられたけん、野党は県強付会と、ちっとだけ距離を置いたんじゃ」

「あー、ワニの隣に住んどるサヌキノシロウサギも嘆いちょったが、それらの野党は採決のとき、棄権っちゅう、何ちゃ意味もない選択をしてしもうたが。もし彼らが反対票を入れとったら、まだ条例否決の可能性が残っじょったのに。
 その上、棄権することにすら抵抗して、議員1人が会派を離脱し、賛成票を投じちょる」

「うー、結局、ゲームバッシング条例に反対したのは、旧与党と、共産主義の政党だけじゃった。共産主義政党が与党と組んで、中国共産党の真似っこ条例に反対したのは皮肉なもんじゃ」

「あー、もっともこの共産主義の政党も、その後の国政選挙で突然、表現規制派に転向しよったきん、香川の方でも今後どうなるかわからん」

 

vii

 

「うー、2023年に県議会議員選挙が行なわれた。大阪に拠点を持つ政党が候補を擁立し、シロウサギ君のところも立候補者を増やしたもんで、立候補者の数は増え、無投票選挙区は減った。
 じゃが、高松市の選挙区では結局、県強付会の会長がトップ当選しおった。
 あまつさえ、ゲーム条例に反対し、議会運営の理不尽な実態を伝え続けてきた議員が、落選してしもうたんじゃ

「あー、これが香川県民の選択じゃ。
 2019年のときは無投票選挙区が多かった上に、ゲーム条例の話が出たのは選挙後じゃったきん、ゲーム条例の成立に、一般の香川県民は関与しとらんかった。
 うー、ほだきん、この『脱出ゲーム 香川県からの脱出』では、単にゲーム条例を批判するだけでなく、あえて香川県内の名所・名物をよっけ紹介してきたんじゃ。悪いのは条例に賛成した県議会議員たちだけであって、香川県民に罪はない。香川県はええとこじゃ。そう思うての」

「あー、じゃが今回の選挙でこういう結果が出た以上、そういう県じゃっちゅうレッテルを貼られても、香川県民、特に高松市民は言い訳できんが。
 君が『香川県からの脱出』という道を選んだのは、正解じゃったんじゃろう。この選挙結果に失望した香川県民はまだまだ多かろう。どんどん移住したらええ。未来への道を閉ざされんうちにの

 

viii

 

「うー、香川県民を擁護するなら、その落選議員の所属する政党が、かなり足を引っ張ったのかもしれん。
 この政党や、ほかの野党に所属する、香川県外の議員たちが、マンガやイラストの表現について、自分たちの好き嫌いだけで、恣意的に規制を求めるような発言が、SNSで目立ちすぎた。
 あー、この政党は、戦前に言論弾圧を受けた経験があるけん、基本的に『表現の自由』を尊重しとって、それを理由に支持する有権者も少なくなかった。ほだきん、所属議員の一部がマンガの表現規制を声高に主張し、さっき言うたように、党もマニフェストで表現規制を容認しとったら、そういう支持者が離れて勢力が落ちるのも道理じゃ。そもそも労組にも見放されとるしの」

 

「うー、あとは、どの野党にも、やる気がなさすぎるのが大問題じゃが」

「あー、サヌキノシロウサギ君は、仮にもここ香川県が地元じゃろうが。議席数が2から5に増えたのは悪いことと違うけどのお……、
 シロウサギ君の政党は、定数41の県議会で、たった5議席を獲得しただけで、『香川県で野党第一党になった!』と大喜びしとる。じょんならん! いつから県強付会の衛星政党に成り下がったんじゃ!」

「うー、もちろん、その5議席が取れんかった、あっちの野党も情けない。採決で反対票を投じずに棄権した報いじゃ。
 もともと地方組織が脆弱な上に、SNSで過剰な表現規制を要求する“自称フェミニスト”の議員が、悪目立ちしすぎる。表現規制に反対しじょる議員も居るんじゃが、彼らの声はかき消されとる。表現規制反対派の国会議員が目立つのは、むしろ与党の方じゃ。
 この県選出の国会議員が党の役員になっじょるけんど、こんな状態じゃ、そりゃあ君は総理大臣になれんが
 

「あー、頼みの綱は、ゲーム条例に反対しとった旧与党じゃったが、テレビ局のアンケートに、『ゲーム条例には一定の効果があった』と回答する議員がほとんどで、完全に県強付会に膝を屈しおった。
 皆で仲良く壺を売る方が儲かるとでも思ったんかいの。
 ちゃんとした市場で岡本焼や理平焼や源内焼を、適正価格で売るんじゃったら別にええけどの。備前焼の壺の名品が正規のルートで出とったら、わしも欲しいが。
 うー、インボイス制度導入といい、健康保険証の廃止といい、国民に負担を強いる上、当事者団体からの反対の声も大きく、しかもマイナンバーカードで数々の問題が起こっじょる最中で、それらを見んかったことにして、拙速かつ強引に成立させようとする手口は、ゲーム条例を成立させたときの香川県議会と同じじゃ。まっつくついじゃ」

「あー、シロウサギ君のとこの議員も、同じアンケートで同じ回答をしとったけん、仮に今後ここの議席がさらに増えたとしても、香川県の将来に期待が持てんことに変わりはないが」

「うー、あとは最近の中央政界の動きを見ると、県強付会にくっついて条例賛成派に回った政党が、『人類の幸福を追求する』という党是に立ち返って、県強付会と袂を分かち、条例撤廃を求めて県議会を動かす可能性もなくはないんじゃが、まあこれも望み薄じゃで」

【小豆島町:6】へ進む。

 

※この作品はフィクションです。実在する人物・場所・団体等とは関係ありません。

 

 よろしければこちらもお読み下さい(ゲイムマン(府元晶・竹谷新)による解説)

 

「ゲーム脳」とは何か? ~「日本人として非常に恥ずかしい」
(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)『テレビゲームのちょっといいおはなし・3』より)

 

 

    
2019年香川県議会議員選挙

小豆島町・土庄町選挙区

定数 2 立候補者 2 (無投票当選)

ゲーム規制条例に

賛成議員 2  反対議員 0  中立議員 0

 

 

 

 

 

 

 

 

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