たにゆめじ先生の「地獄少女 あの世ちゃんこの世ちゃん」を読みました。地獄少女といっても、黒髪セーラー服のわら人形を引き連れた女が『いっぺん死ん（以下略）』みたいなことを言いつつ次々と人々を地獄に叩き込んでいくヤツとは全然違います。午前二時に墓場で不幸な子が『あの世ちゃーんこの世ちゃーん』と呼びかけると、どこからともなく若干テンション高めの女の子が出てきて、不幸の原因を作った悪人に地獄巡りをさせて改心させます（場合によってはそのまま地獄行き）。
この“あの世ちゃんこの世ちゃん”は二心一体の存在で、登場するときはふつうの可愛い女の子（この世ちゃん）ですが、地獄巡りをさせるときは一つ目の恐ろしい顔（あの世ちゃん）になります。彼女らは相談者に見返りは一切要求しません。真の慈善家です。友達を裏切った娘の舌に釘をブスブス刺したり、悪女に自分の娘が獄卒にグチャグチャにされるところを見せつけたり結構えげつないことをしますが（笑）
少女漫画のキャラと手の込んだCG（？）の残酷描写が入り交じり形成された異様な世界観は一度見たら忘れたくても忘れられません。「あの世ちゃんこの世ちゃん」のあとに収録されたホラーギャグ「絶叫!!暗闇家の色族」もトンデモ設定が冴えわたっていて（笑）面白かったです。巻末の様々な地獄の解説も勉強になります。黒縄地獄とか刀葉林地獄とかたくさんあって覚えられませんがとりあえずこれだけは覚えておきます。
- 『愛を弄ぶ奴は閻魔さまがお仕置き』!!
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