1974年フィリップス
コンセルトヘボウ・パイロット1200
こんなチラシも出てきました。これにはびっくりしました。この時代ハイティンクは精力的にコンセルトヘボウ管弦楽団と録音を重ねていましたが、日本ではなかなかセールスにつながらないので発売の見送りが結構ありました。そういうソースを来日記念に合わせて、一気に廉価版で発売するという手に出たのです。それがこのパイロットシリーズでした。コンセルトヘボウ間の1974年の来日公演のスケジュールは下記のようになっていました。
1974年
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
4月20日 大阪 フェスティバルホール
21日 大阪 フェスティバルホール
22日 大阪 フェスティバルホール
24日 大阪 フェスティバルホール
25日 広島 広島郵便貯金ホール
26日 福岡 福岡市民会館
27日 長崎 長崎市公会堂
30日 松山 松山市民会館
5月2日 倉敷 倉敷市民会館
3日 名古屋 名古屋市民会館
4日 東京 NHKホール
6日 東京 東京厚生年金会館
7日 東京 東京文化会館
8日 東京 東京文化会館
9日 新潟 新潟県民会館
【で、演奏された主な曲目は以下のようなものです。
ブラームス: ハイドンの主題による変奏曲 op.56a / 悲劇的序曲 op.83
マーラー: 交響曲第10番から アダージョ
R.シュトラウス: 交響詩「英雄の生涯」 op.40
ストラヴィンスキー: 管楽器のための交響曲
ラヴェル: 高雅で感傷的なワルツ、スペイン狂詩曲
ベートーヴェン: 交響曲第7番 イ長調 op.92
ブルックナー: 交響曲第5番 変ロ長調
ハイドン: 交響曲第95番 ハ短調
デ・レーウ: 木管楽器のための交響曲
ドヴォルザーク: 交響曲第8番 ト長調 op.88
まさにフィリップスの捨て身作戦です。でも、これは結構亜竜田のではないでしょうか。このチラシがとってあるということは小生もかなり職種が動いたということです。何しろ最新録音がいきなり廉価版で発売されたのですからびっくりです。真っ先に購入したのが、コンマスのヘルマン・クレバースが独奏を務めたブラームスのヴァイオリン協奏曲です。クレバースの演奏は好きで、結構集めていました。これは1972年9月の録音です。このクレバースのブラームスはヨーゼフ・ヨアヒムのカデンツァで演奏しています。
そして、もう一枚、「大序曲1812年/チャイコフスキー名曲集」です。こちらも同じ1972年9月の録音です。
当時の最新録音ですから音は無茶苦茶良かったのを記憶しています。この2枚でハイティンクを見直しました。下の音源もこの演奏がファイハイとして扱っています。