イマージュ 7
曲目/
1.Born to Smile/葉加瀬太郎 4:16
2.恵みの雨/元ちとせ 5:44
3.Fantasy for Violin and Orchestra/宮本えみり 5:12
4.歩いても 歩いても/ゴンチチ 1:51
5.土手と君と/小松亮太 4:07
6.失われた文明 インカ・マヤ ~Main Theme~/羽毛田丈史 4:22
7.見上げてごらん夜の星を/ジェイク・シマブクロ 3:42
8.夜想曲 ~nocturne (LUST, CAUTION version)/中孝介 3:54
9.愛(かな)しみの夜会/古澤巌 6:57
10.美・サイレント/ケイコ・リー 3:56
11.熊野古道 ~神々の道 ~第1楽章/加古隆 5:08
12.天に捧ぐ/岩代太郎 6:51
13.そのときは彼によろしく (Album Ver.)/松谷卓 5:33
14.ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー/Aura 1:38
15.You Raise Me Upカノン 3:57
16.Dawn of Mana - ending theme/坂本龍一 & 宮本文昭 4:48
SONY SICC-816
2008/02/06
イージーリスニングからヒーリングミュージックに呼び方が変わり、更にニューエイジ・ミュージックなるものに変貌していきました。その流れの中で、このソニーの「イマージュ」シリーズは多くのヒットアーティストを抱えていましたから他のメーカーが苦戦する中でシリーズを続けていくことができました。今回取り上げる間はその第7集です。
イージーリスニングとニューエイジミュージックは微妙に範囲が腰なるのですが、ここではトップは葉加瀬太郎です。ノンボーカルという点では正統でしょう。もともと、この「フィール」はサンプラー的な要素が強く、そりほとんどがCMで使われていたのでTV、ラジオ等で耳なじみがあるかもしれません。「Born to Smile」もそんな曲で、木下グループの「木下の森」として作曲されています。もう15年も前のCMですからうろ覚えの人もいるでしょうねぇ。
2曲目はボーカルで沖縄出身の元ちとせの「恵みの雨」です。これもP&Gの「h&s」シャンプーのTVCMでつかわれていました。まあ、シンセを使ったイントロからしてかなりポップ化された演奏でCMに使われたわけが伺い知れます。
3曲目の宮本笑里の「Fantasy for Violin and Orchestra 」は2004年の映画「ラヴェンダーの咲く庭で」で使われていました。サントラではジョシア・ベルが演奏していましたが、このCDにはこの宮本笑里の演奏が収録されたというわけです。まあ、これはCDを売るための戦略だったんでしょう。このサントラソニーから発売されていますからサントラの演奏を収録しても良かったわけですが、宮本笑里の演奏を持って来たところにこのCD自体の商魂がうかがえます。
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ゴンチチのサウンドには癒されます。ギターの響きにストリングスが乗っかっていますが、ちらっとフルートの調べも混ざっています。ただ、1分51秒は短いですなぁ。ゴンチチの曲には次の羽毛田丈史もそのレコーディングに深く関わっています。しかし、何もジャケットには歌っていませんが収録曲はエピローグのバージョンです。だから短いのです。
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羽毛田丈史の「失われた文明インカ・マヤ~Main Theme~」はNHKスペシャル「失われた文明 インカ・マヤ」のMain Themeでした。さすが、NHKはいいアーティストを発掘します。羽毛田は2000年からずっとNHKスペシャルで音楽を担当していました。この「失われた文明インカ・マヤ~Main Theme~」は2007年のスペシャルでした。イマージュはアルバムを発売するとコンサートツアー「
Live image 」を開催していたのですが、その際はでは羽毛田が
バンドマスター を務めていました。
このアルバムの中で異色なのはジェイク・シマブクロの「見上げてごらん夜の星を 」でしょう。コマーシャルソングでも、何かのタイアップ曲でもありません。ウクレレポロンポロンのシンプルなサウンドですが、元々が名曲ですからそれだけで存在感があります。
全部取り上げてもしょうがないので印象に残った曲は個人的には加古隆の「熊野古道~神々の道~第1楽章」でしょうか。テーマは日本の原始的な面影を宿す熊野古道ですが、冒頭の響きからしてどことなく響きは代表作の「パリは燃えているか」をイメージせずに入られません。
あとはラストの「Dawn of Mana - ending theme」でしょうか。この曲はスクウェア・エニックス「聖剣伝説4」メインテーマ曲です。そして、演奏しているのが今は亡き坂本龍一 氏と宮本文昭なのです。とてもゲームの音楽とは思えない美しさがあります。
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イマージュはサンプラー的な性格が強いのですが、この一枚は比較的まとまっているような気がします。ヒーリングミュージックとして聴くにはもってこいのアルバムでしょう。