2018年 最後の散財

今年はパソコンのクラッシュ続きで散々な一年でしたが、現在は新しい環境でスムーズにネットサーフィンわ楽しんでいます。前のパソコンはクラッシュ予防にタイムマシーンでバックアップを取ってあったのですが、新しいパソコンはOSがかなりバージョンアップしていて、そのタイムマシーンで保管してあったバックアップデータを認識してくれませんでした。こういう対応は困りますなぁ。
ということとで、せっせとシステムの再構築にこの半年は注力してきました。当然、iTunesのデータもお釈迦というわけでこれも再構築です。まあ、この場合はいらないファイルも結構溜まっていたので、それこそ断捨離のつもりで、本当に必要な物だけをピックアップしてリスト化しています。
パソコン世代の小生はどちらかというとスマホよりもパソコン派です。何より目が衰えてきているので小さい画面はしんどいです。必然ネットサーフィンも多くなるわけで、CDの情報もパソコン頼りです。七かで、スマホの機種変更のついでにHMVやタワーレコードも梯子するわけですが、今年はやけにタワーレコードが張り切っています。先日も〈期間限定〉ブリリアント・クラシックス・レーベル 厳選セール〈100タイトル〉が割ったかと思えば、それの追い打ちをかけるように〈数量限定〉ブリリアントクラシックス、メンブラン、他 廃盤セール〈15タイトル〉 セールも始まるではないですか。
昨年までは年末はどう見てもHMVが優勢だったのに今年は様相が違います。本家のイギリスのHMVは再建に失敗して、2度目の破産をしたと先日ニュースが流れていましたが、その影響があるのかと勘ぐってしまいます。
さて、今年は上記の理由でタワーレコードでポチってしまいました。何しろ先のセールにお気に入りリストに入っていた2アイテムが格段に安くなっていたのですから、これは見逃すわけにはいきません。
今回入手したズヴェーデンのブラームスの交響曲全集はずっとお気に入りに塩漬けになっていた物です。廃盤セールの対象になったとなるとこれを見逃すわけにはいきません。今注目株の指揮者の一人ですからねぇ。オランダの指揮者ヤープ・ファン・ズヴェーデンは、1960年にアムステルダムに生まれアムステルダム音楽院でヴァイオリンを勉強し、19歳のときに史上最年少でアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターに就任して話題となってます。しかも、1979年から 1995年までとかなりの長期間で音楽監督ベルナルト・ハイティンクに才能を見込まれ、史上最年少でコンセルトヘボウ管のコンマスに就任したんですなぁ。面白いエピソードがあって、指揮者になったきっかけは、あのレナード・バーンスタインに「ちょっと振ってみろ」と言われてマーラーの「巨人」を振ってみると、「君は良いヴァイオリニストだが、もっと良い指揮者になれるだろう」と誉められたことだというのです。

このブラームス交響曲全集は、ズヴェーデンの指揮者としての実力への評価が決定的になった時期にレコーディングされたものです。まず1999年春にオランダ放送フィルと第2番をセッション録音してBrilliant Classics系のColumns Classicsから発売、その3年後の2002年夏にオランダ・フィルと残りの第1・3・4番を一気にセッション録音してBrilliant Classicsから全集としてリリースしたものです。
今シーズンからはアラン・ギルバートの後輪ついでニューヨーク・フィルのシェフになっています。今時のあっさり系の演奏ですが、速いテンポでかなり音楽を揺らせたユニークなブラームスです。個人的にはやはり、2番の仕上がりが一番気に入っています。
次はエドゥアルト・マータの指揮したファリャの作品集です。マターも懐かしい名前です。一時はダラス交響楽団とともに数々の録音をRCAに入れて活躍していました。1995年に飛行機事故で亡くなっているのが残念です。同い年のエンリケ・バティスとともに、数少ない中南米出身の世界的指揮者のひとりでした。そういえばズヴェーデンは今ダラス交響楽団のシェフも務めています。このファリャの作品集は、シモン・ボリヴァル交響楽団との1993-94年にかけての録音です。順当にいけばマータはこのオケのシェフにもなっていたはずで、そうなればドュダメルのデビューはもっと遅れていたかもしれません。これは彼の最晩年の録音という意味でも貴重なセットです。
さて、最後の30枚組のセットはメンブランお得意の10枚組ボックスの指揮者シリーズの美味しいところをチョイスしたセットになっています。毎度のことながらメンブランのセットは玉石混交がトレードマークになっていますが、ここではそのベストに近い物がチョイスされているので、そういう不満はありません。それに指揮者別の10枚セットよりも内容が濃くなっていて、バーンスタインなど10枚ボックスでは「新世界」1曲しか収録されていませんが、このボックスではプラスしてステレオの「ラプソディ・イン・ブルー」や「オン・ザ・タウン」がカップリングされています。このラプソディ・イン・ブルー」は10枚組には収録されていません。また、ロリン・マゼールの1枚には「ガィーヌ」、「スパルタクス」というハチャトゥリアンの作品が自作自演で挟み込まれています。むちゃくちゃと言えばそれまでですが、小生にとっては魅力的な一枚です。まあ、そんなこんなが30枚で1,990円ですから思わずでが出てしまいます。30人の指揮者の名演がの値段で聴けるとはいい時代です。