第10回フレッシュホルンコンサート | geezenstacの森

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10th Fresh HORN CONCERT

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日程 2018年3月4日(日)
時間 開場/14:30
開演/15:00
会場 めいおんホール(名古屋音楽大学内 博聞館4階)
入場料 入場無料
出演 名古屋音楽大学管楽コースホルン専攻生
水谷仁<教員>
安土真弓<教員>

 4日の最初のコンサートは名古屋音楽大学での「第10回フレッシュホルンコンサート」に出掛けました。このコンサート、ホルンと銘打たれていますが、第1部は管楽によるアンサンブルも含まれています。そして、教員の水谷仁氏は昨年の9月に名フィルを定年退任していますが、この3月で名古屋音楽大学の非常勤講師も退任ということでラストコンサートとなっていました。名フィルは現在はもう一人の教員、安土真弓さんが首席奏者に就任しています。

 今回はここに編曲、指揮者として中部フィルハーモニー交響楽団のホルン奏者の森孝一郎氏が加わるという豪華な顔ぶれでした。プログラムは以下のようになっていました。

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 最初は編曲ものでデュカスの「ラ・ペリ」からのファンファーレでした。元々華やかな曲ですが、これを9本のホルンのみで演奏です。ホルンはもともとが狩猟の合図として使われていましたからこういうファンファーレには向いていると言っていいでしょう。


 
 2曲目はチェレプニンの「6つの小品」です。1909年から1914年にかけてセルゲイ・ディアギレフのロシア・バレエ団に指揮者賭しても活躍した人物で、作曲はリムスキー・コルサコフに学んでいます。一般にはあまりなじみの無い作品ですが、ホルンフキには良く知られた曲なんだそうです。



 3、4曲目は管楽アンサンブルの作品がプログラミングされていました。ダンツィの作品はベートーヴェンと同時代の作品とは思えない響きで聴き入ってしまいました。作曲者のフランツ・ダンツィは1763年生まれ、当時ヨーロッパの音楽の一大中心地であったマンハイムで青年時代を過ごし、その後も南ドイツを拠点に活躍していました。現在最もされているのは木管楽器のためのアンサンブル作品で、この第1番を始め3曲が知られています。今回のコンサートでは一番印象に残りました。
 


 もう一曲は、V.Ewaldのブラス・クインテットでした。エワルドは初めて名前を知った作曲家ですが、ロシアの作曲家ですが日曜作曲家だったようで、本業はペテルブルク大学で建築・工学を学び、土木技師として生計を立てたそうです。作品はこのような金管楽器の合奏曲が知られているようです。下はシカゴ響のブラス・クインテットの演奏ですが、こういう演奏で聴くと名曲に聴こえます。



 第2部はオールホルンによる演奏で、最初がフィガロの結婚序曲、そしてポピュラー作品が並びました。面白かったのは気味組曲「でんでん虫」で、童謡の「でんでん虫」が様々なスタイルで演奏されていました。これが、森孝一郎氏の編曲で、ベートーヴェン風、ハンドベル風、マンボ風など様々なスタイルで演奏そうされ、そのユニークな編曲に思わず笑い声が起こった程です。

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 最後はこの森孝一郎氏の編曲でサウンド・オブ・ミュージックがパーカッションとピアノを加えた編成で演奏されました。こういう編成での演奏は中々実演に触れることが出来ないので貴重な体験をすることが出来ました。生のコンサートはいいですねぇ。